THKの2019年12月期第1四半期決算(2019年Q1決算)を読む~設備投資需要を測るバロメーター~
今回は直動部品大手、THKの2019年12月期第1四半期決算(2019年Q1決算)についてみていきます。
THKが主力ビジネスとしているのは、LMガイドやボールねじなどの直動部品の製造と販売になります。
(THK決算資料より)
これらはおもに工作機械などの位置決めのために利用されるもので、同社は特にハイエンドの精密加工機分野で最大手となっています。
同社の業績は、工作機械業界の動向や、世界の生産設備への投資の体温を測るバロメーターとして非常に有効です。
今回はそういった視点も踏まえ、同社の業績をITバブル前の1999年から長期的に見ていこうと思います。
とりあえず、今回もいつものように、お手元にTHKのサイトから以下の決算資料を落としてきてご用意ください。
今回は以下のものを中心にみていきます。
THK Investor Information FY2019-1Q
※なお、以下に載せる画像の多くは特別な表記がないかぎり同社の決算資料より引用しております。
さて、さっそく見ていきましょう。
THK 2019年12月期第1四半期決算(2019年Q1決算) 概況
THKの2019年Q1決算は売上12.7%減、営業利益29.7%減となっています。
2017年~2018年と世界中からの旺盛な需要を受けて堅調に推移してきた同社の業績ですが、頭打ち傾向がみえています。
売上高および売上総利益が減少
販管費はここもとの業績拡大に合わせて高止まりしており、営業利益が圧迫された形となっています。
さて、THKは今後どうなっていくでしょうか。
これまでの業績推移からそれを予測していきましょう。
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