小2最終日に、がっかりして溜息ついた頃の日記
こんにちは。小食なのに小太り、なかだいらです。
このnoteでは長男ナオ、次男リョウが発達障害の診断を受けた流れ、その後バリ島で育て直しを行った体験の記録を、本人の許可を取ったうえでつづっていきます。
バリ島へ行ったのが2009年。まずはそれまでの日記を出していきます。
2006/3/19「今日は忍者の日」
小2の長男ナオがふろしきを持って、忍者の修行へ行きました。
こどもすぺーす柏主催の「忍者まちを走る」。
いつも「これは良さそう!」と思うイベントがあると、子供に確認する前に申し込んでしまう。当日まで本人が知らずにいたり。
今日も「俺、行きたくないよ~。キャンセルはできないの」と渋ってた。お友達が誰も一緒じゃない、1人での参加というのもイマイチのよう。
なんとか説得して、半ば強制的に連れて行く。
受付で名札を胸に貼り、あとはボランティアさんにまかせて早々に去る。振り返ると、不安げな顔の長男が見えた。
「ひとりで大丈夫かなぁ…」と心配で仕方ないけれど、親が思う以上に子供はきっとたくましいと信じたい。
買物途中で忍者の一団に会ったと母からの報告。
「ナオもいたよ。ふろしきで変装して誰かを尾行しているようで、ほっぺは真っ赤。キラキラした目で楽しそうだったよ」
とのこと。
帰宅後の報告が楽しみ。
2006/3/20「そうじゃなくて」
またしても辛い、子供の自殺のニュース。
こういうニュースの後、よく聞こえてくる声。
「先生に注意されただけで自殺するなんて…」
「学校へ行け、と言われただけで親を刺すなんて…」
そんなに短絡的なものじゃない。そうじゃない。
この子のケースがそうだったかは不明だけれど、世の中には見かけは普通だけれど、みんなと同じようにはできないという微細な障害を持った子もいる。
勉強はできるのに席に座っていることができない。連絡帳が書けない。教室から出ていってしまう。「ちゃんと並べ」の「ちゃんと」が本気で分からない……。
できることとできないことのギャップが大きいので、周囲は「わがままなんだ」「気分屋なんだ」「しっかりやれ」「本気を出せ」「いいかげんなヤツだ」「だらしのないヤツだ」「親のしつけの問題だ」と責める。
「やればできる」の「やれば」の部分の実行機能に障害がある、という子供(大人)がいるということをもっと知って欲しい。
本人が何に困っているのか、学校で何が問題になっているのか。
それを周囲は理解してやらなければならない。
「先生の言うことを聞きなさい」では、解決しない。
先生の言っていることも、大人たちが言っていることも、全部理解できるし分かっているけれど、それが「できない」という子供がいる。周囲にひとりも理解者がいなかったとしたら、自分を責めて悲観して「僕なんていなければいいんだ」と考えるだろう。
こういう事件があるたびに、早く色々なことを整理して自分の経験を世に出さなければならないと感じる。
2006/3/21「なかなか進まない漢字練習」
これぞ! という学習方法を編み出せないまま、日々時間が過ぎて行く。
子供たちはチャレンジが届くのが楽しみで、「教材に取り組みたい」という意欲があるようだ。
でも、それを管理して見てやれない自分がいる。
ナオの場合、チャレンジの算数は自分で取り組めるが、国語となるとまだ1年生レベル。
チャレンジの3年生はまだ無理。
このとき、マスターしていない漢字と新しく出てくる漢字のどちらを先に取り組めば良いのか迷う。
リョウはこれから1年生になるので、まだひらがなが全部は読めない。
親が横についていないとダメだ。
同時進行で二人を見るのは本当に大変。骨が折れる。
そんなに気合を入れて勉強を見てやることは無いよ、という気もするし、やれるだけのことはやってやろうとも思う。
「やりたがっているのに、やらせてやれない」というところが辛い。
2006/3/22「不器用な私とコンタクトレンズ」
ふと思い出して、今日は1日コンタクトレンズで過ごしてみる。
1day BIOMEDICSを使っているのだが、1.00と1.25のどちらが右目用、どちらが左目用か覚えられないので、毎回箱に貼ってあるシールを確認する。
今度はケースをはがしてコンタクトを取り出すのだが、これがいつもうまくいかない。中に入っている水がダーッとこぼれたり。
ようやく開封してコンタクトを取り出すも、落としたり、指にぺったりくっついたり、悪戦苦闘しているうちになんだかもう汚れてしまって、ここで挫折することも多い。
なんとか、「目」までたどり着いたとしても、なかなかうまく入れられない。みんなどうやっているんだろう???
眼科で教わった通りの手順なのに。よし! と思っても、コンタクトが指から離れてくれない。瞬きをするとまつげにくっついて出てくる(←そもそもどうすればこうなるのか不明)。
そんな状態で、コンタクトを両目に入れる頃には疲労困憊。
今日1日の仕事は終わった…(ため息)。
不器用なひとにとって、コンタクトは本当に大変。
慣れるまでは毎日コンタクトを続けないとダメかな。
頑張るぞ!
2006/3/23「まる餅猫」
モコちゃん、丸いなぁ…。
ちょっとはみ出てるし。
2006/3/25「2年生終了でがっかり」
昨日で2年生が終わった。
学校はナオのために補助教員の要請など動いてくれたが、担任は当初から「私には力不足で対応できないと思います。自信がありません。よく分からないし」と消極的だった。
それは仕方ないと思っている。生徒一人ひとりに合わせた指導ができるほど、先生には時間がない。また先生だって人間なので、個人の価値観も違うだろう。なので私も多くは求めていないのだが、今日はがっかり疲労感😢
学校では担任に依頼して、ナオのためにトークンエコノミーを試してもらっていた。1週間の目標を決め、正しい行動ができれば「がんばりカード」にご褒美シールを貼る。ご褒美シールが溜まればメダルがもらえる。
2年生最終日の今日、がんばりカードとご褒美シール、メダルの残りが、渡したままの封筒に入れて返ってきた。
引継ぎするつもりが無いのかな。と感じた😢
いま考えると、トークンエコノミーの意図も、担任には伝わっていなかったのだろうなと思う。
今週の目標は、終業式対策として「列に並ぶ」「列に並んだとき先生の目を見て話を聞く」だった。
でも毎日「並びません」「並びません」と記入され返される。
「列に並ぶことができていないな…。言うことを聞かないのかな」と、私は思う。
でもナオに確認してみると「列に並ぶこと自体が無かった」とのこと。
列に並ばなければならないのに「並びません」
と、
列に並ぶこと自体が無かった「並びません」
は、意味に大きな違いがある。
些細なことに思われるかもしれないけれど、我が家にとっては大きなことなんだ。
返されたメダルを手にため息。
多くのことを求めすぎなのかな。
つづく
次回は「次男の卒園や、ひとりで抱え込んでいた頃の日記」です。
■当時をふりかえって補足 2021.9.16
この「並びません」事件は思い出しても、がっかりする出来事でした。それと同時に、担任にも得意不得意や熱量の差があって当然なので、担任だけに責任と負担がかかるのはおかしいとも思ってました。支えるひとにも支えが必要なんですよ。