誰かの笑顔につながっていたらいいな
(以下、stand.fmで話した内容をだいたい文字起こししたものです)
今年の春からYouTubeにチャレンジしていたのだけれど、
ずっと再生数が1桁から2桁という超低空飛行を続けていた。
ところが先日、ネドじゅんさん著の
『左脳さん 右脳さん』という本を紹介したところ、
再生数が非常に伸びたということがあった。
こちらのネドじゅんさんの本というのが
現在話題の本であったことや、
今の世の中…天災や人災などが立て続けに起きて、
怒りをかきたてられたり、
悲しくなったり、
何をやっても無駄なんじゃないかというふうに
虚無感に襲われたりする、
そのような感情が揺さぶられてしまう
今の時代にとても求められている著者さんだったためと思われる。
再生回数が伸びて嬉しかったというのは
もちろんなんなのだけれど、
ほっとしたという面もあった。
自分が面白いとか、発見した、
と感じたことを発信しているだけで、
ちゃんと市場リサーチをして発信しているわけではなく、
本についても
私が読みたいなと思った本について紹介しているだけなのだけれど、
再生回数が1桁の時なんかは
自分はひどく価値がないものをやってしまっているんじゃないかとか、
間違った方向に努力しているんじゃないかという不安を
ずっと感じていた。
自分のやっていることが
そこまで間違いではなかったという実感を得られて
大変ほっとした。
他に嬉しかったことというのは、
コメントをくださったり
メッセージをくださった方がいらっしゃったということ。
こんな零細YouTuberにコメントをくださるということは
「頑張ってね」という意味なのかな感じ、
非常に嬉しい出来事だった。
このことから少し話が飛ぶのだけれども、
東京ディズニーシーのアトラクションの
「タートル・トーク」について思い出した。
「タートル・トーク」というのは、
『ファインディング・ニモ』の登場人物である
ウミガメのクラッシュが出演しているショーのこと。
シアターに入ると、
正面に巨大なスクリーンが設置されていて、
スクリーンが海と客席と隔てているガラス窓
という設定になっているとのこと。
お客さんはクラッシュと会話を楽しむのだけれども、
マニュアルで決まったやり取りをしているわけではなくて、
どこかから客席の様子を見ながら話をしているというのがわかる。
どのような仕組みなのかというところまでは
わからないのだけれども、
噂ではスクリーンがマジックミラーになっていて、
奥にクラッシュ役のキャストさんがいらっしゃるのではないか
という話を聞いたことがある。
お客さんからその場で質問を受け付けて
アドリブで回答するという時間があるのだけれども、
あたかもお悩み相談室というか、人生相談室のようになっていた。
YouTubeで「タートル・トーク」と検索するとたくさん動画が出てくる。
その中で私が非常に共感したものは、
質問者さんが「働きたくないんですけど」ということを
クラッシュに相談した回だった。
その問いかけにクラッシュは、
「人間の働くってどういう意味なの?」というふうに尋ねる。
それに対しては、
「会社っていう嫌なところに行って、嫌なことをさせられ、
お昼を食べて、また嫌なことをして家に帰るんだ。」
というふうに答えていらっしゃった。
それに対してまたクラッシュが、
「嫌なことってどんなこと?」と聞くと、
おそらく何かのデスクワークをされているんじゃないかなという
回答が返ってきていた。
その質問に対するクラッシュの回答が
とても秀逸だったのだけれども、
クラッシュは
「それは最終的に誰かを笑顔にしているんじゃないの?」と問いかける。
質問者さんが「そうだと思います」と答えると、
「だとしたらそれって嫌なことじゃないんじゃないかな?」と言い
「その先にいる誰かを笑顔にしているということがわかれば、
嫌なことじゃなくなるんじゃないかな」と語りかける。
これに対して他のお客さんからも「おお」と感嘆の声が聞かれた。
短いやりとりなのだけれど、
思わず膝を落ちたくなるような回答だった。
「誰かを笑顔にしているんじゃないかな」というのは、
いかにもディズニーらしい回答だなと思うし、
そのキャストさんはクラッシュらしい回答っていうのを
演じておられると思うんのだけれども、
とっさのことなので、
おそらくそのキャストさんご自身の人生観というのが
現れているんじゃないかなと感じた。
■働く理由
私はこの質問者さんの質問にとても共感した。
もちろん働く必要があるから働いているのだけれども、
ありがたいことに明日食べるパンがないというような
切迫した状況ではない。
だからなのか、何のために働いているのか、
何のために頑張っているんだろうという
気持ちになることが時々ある。
仕事っていうのは結構当たり前にやることが
求められるというところもあり、
そういう毎日を過ごしていると、
「人はパンのためのみに生きるにあらず」という言葉がある通り、
心がカサカサしてきてしまうなと感じる。
だから、のクラッシュの、
「その先にいる誰かを笑顔にしているんじゃないかな」という言葉は
非常に心に響いた。
今、私がやってるYouTubeも
誰かの笑顔とまではいかないまでも
「面白いなあ」とか「へー」とか
「ちょっと気分が上向いたかな」
と感じてくださってる人がいるんだとしたら
やっみて良かったなと思う。