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私は女の子〜サンドさんはトランスジェンダー〜

1話目はコチラ
2話目からの続き

そしてソラネコさんからいただいたメッセージや質問を伝えて行きました。

=====

保護してから病院に行くことになって、伝えなかったことごめんね
ああ、びっくりしたのよ。私、気を抜いていたもの。
あんな連れてかれるなんて知らなかったからちょっとパニックったわよね。」

今はケージにいるけど、もう少しで出してあげられると思うから待っててね
「ええ、わかりました。はぁ・・。」

ケージは嫌ですか?
「落ち着かないわよね。閉じ込められるのは好きじゃないの。」

ここ好きじゃないわ・・


色んな猫がたくさんいるけど大丈夫そうかな? シャーって言ってくるのも居るけど、悪気があるわけじゃないと思うから多めに見てあげて
「みんないろんなものを抱えて過ごしてるんだと思うし、その辺に関しては私は何とも思わないわ。」


このへんに置いていかれたって言ってたけど、どうやってココにきたか覚えてるかな? 車でとか、遠いところからとか
「車よね。だからなんか車が好きではないのさ。
イコール”取り残される”って思いになってしまうから。
いいのよ、私を必要じゃなかったんだもの。私だって必要じゃないわ。」


何か要望とかあったら教えてね!
どんな猫が好きとか、嫌いとかもあったら教えてほしいな!
「私は猫といることに関してはストレスには感じないのよ。
だって仲間じゃない?私だけが不幸なわけじゃないと知っているから。
みんなでいろんな気持ちをシェアして生きていきたいと思ってるの。
そうね、だから瞬間的な好き嫌いがあったとしても一瞬なのよ。
誰も嫌いにはならないし、みんなで仲良くできればと思うから。
私も人間にもっと心を開けるようにとは思っているわ。
少し時間がかかるかもしれないけど、大目に見てほしいわ。」


最後にわーこさんとカズさんへメッセージをお願いします。
「ええ。助けてくれてありがとう。
いい人の近くに置いていかれてよかったと思ってる。
私は幸運なんだと思って生きているの。
今までだっていろいろあったけど、私は健康だし、見た目も悪くないし、
性格だって…悪くないと思ってるのよ。
だから助けられた恩は、忘れないわ。
こうして、私の気持ちを伝えられる人がいてびっくりしていたけど、とても心が軽くなるのを感じるの。
今はまだ何とも言えないけど、良い猫と思ってもらえるような行動をしたいわね。
よろしくお願いしますね。」

今私はちょっと体調が良くなくてサンドさんから受け取れるものが少ないかもしれないけど、今日のお話はきちんと伝えておきます。
「ええ、体を大切にね。またお話しましょう。さようなら。」

=====

ね、結構美人でしょ?


「みんないろんなものを抱えて過ごしてるんだと思うし」


「いいのよ、私を必要じゃなかったんだもの。私だって必要じゃないわ。」


私だけが不幸なわけじゃないと知っているから。
みんなでいろんな気持ちをシェアして生きていきたいと思ってるの。」



話の内容、丁寧な言葉使い
俯瞰で見ている視点、とても精神的に自立していて
何かに媚びたりしない 私は私!と言う強さ
まさに逞しく生きているオネエの方の思考って感じがして
すごくカッコ良くて私はとても感動していました。
何かあったら相談に乗ってほしい、みたいな気持ちにもなりました笑



その後も私はたびたびサンドさんのことが気になっていました。
そして実際の様子はどんな雰囲気なのか伺うと

「もうメスにしか見えません」

「気品高いです」

とのことでした

元々、外にいる時からオスっぽさがなく落ち着いていて、
香箱座りでずっと人間を観察している感じだったそうです。

しかし、体は大きく、オシッコの量などもやはりオス並みではあるものの
仕草なども含めて全くオスには見えない、というサンドさん


今ではソラネコメンバーの皆さんに
「サンド姐様」と呼ばれているそうです


どうぞ、お好きに呼んでちょうだい


サンドさんのような存在は
猫界でもマイノリティなのは間違いなく
もしかしたら集団の中では生きにくいのかもしれません

今後、保護猫シェルターの中で差別やいじめという現実も
起こらないとは言えません
しかし、きっと何があっても彼女は誇り高く
自分を認めて、周囲の猫達に対しても寛容であり続けるんだと思います。


この人間界を映し出しているような出来事
性別 というものにとらわれない生き方
ダイバーシティ・多様性の中で皆が共存していくことを考えるきっかけを
サンドさんは我々に与えてくれたのかな、と感じています。


#創作大賞2024
#オールカテゴリ部門

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