意外と知らない【処方箋】❸
こんにちは。薬剤師のいしまるです。
本日は【処方箋】の第3段となります。
宜しければ過去記事もご覧ください。
医師・薬剤師はもちろん、その他の医療関係者の方もご存知の内容かも知れませんが、非医療者の方にも広く見ていただき、「そうなんだ!」が少しでも引き出せたらいいなと思います。
記載項目について改めて確認です。
①患者さんの個人情報(氏名・生年月日・性別)
②患者さんの保険情報(負担割合・本人or家族)
③発行した病院・医師の情報(住所・電話・名前)
④発行日(使用期間)
⑤薬の処方内容
⑥ジェネリックなどへの変更可否
⑦その他、備考
⑧薬局使用欄
(⑨分割調剤欄)→ないことも多い
今回は【③病院・医師の情報】についてです。
今回の内容はそんなに深くならない予感。
ここに含まれる情報としては、
・病院名
・診療科
・医師名(保険医名) 押印
・所在地
・連絡先(電話・FAX)
・医療機関コード
…以上が挙げられます。
これをみて薬剤師が何をしているか…というと、その処方箋を書いた医師について、「この先生はこういう治療方針なのね。」などというような、医師のキャラクターを考えたりします。
つまり、③はあまり有用的にはつかってません。
…なんていうと怒られてしまいそうなので、ここでは使うかな?という例を少し考えてみました。
(1)レセプト登録
レセプトとは?というところから始まると思うのですが、前回の記事でもお話しした通り、保険診療・保険調剤では、患者負担額以外を保険者に請求します。これを行うツールがレセプトと解釈してください。
レセプトに登録のある医療機関から保険医の手で発行されている処方箋だからこそ、保険調剤の適応になるので、この情報は必須です。
また保険者同様この登録も暗号化されており、その暗号のことを、医療機関コードといいます。
(2)疑義照会
処方箋に不備や不明点など、確認が必要になった場合、薬剤師はその疑問を解決しないままに、薬をお渡しすることはできません。
この疑問を解決する行為を"疑義照会"といいます。
疑義照会するときには、「○月×日に、□□科の◇◇先生を受診された患者さんについて、確認したいことがあります。」と電話(FAX)するので、その時には連絡先がないと困りますね。
(3)トレーシングレポート等の連絡
まだまだ認知度は高まりませんが、薬剤師が病院にコンタクトを取るのは、疑義照会ばかりではありません。
薬局での会話で気になったことや、疑義照会するほどではないけど気になることの確認、その他医師への相談や提案などを行うことも最近では多く見られるようになりました。
トレーシングレポートなんて呼び方もされるのですが、実のところ薬剤師でもこれを熟知して発信している方はそう多くはありません。
また書式も決まっているわけではないので、薬剤師のセンスがとても試される作業です。
逆にいえば、これをしっかり行える薬剤師は信用できます。ちなみに私はまだまだら経験が浅く、処方提案につながるレポートでは1勝1敗です。
(4)医師のライセンス確認
薬剤によっては医師のライセンス確認が必要な場合があります。特に専門的な薬剤を処方する際には、医師も相応の講習を受けてライセンスを取得しなければ処方出来ないように仕組みが作られています。
薬剤師はその医師がライセンスを取得しているかどうかを確認した上でないと、薬をお渡しすることはできません。
「医者の免許だけじゃダメなの?」と思う方も多いかもしれませんが、医師・薬剤師然り守備範囲はあまりに広く、専門知識の追究には至っていないこともあるのです。
例えば整形外科の医師に覚醒剤のような危ない薬をバンバン出されたら恐いわけです。そういう事態を避けるためにも医師に専門知識をつける講習等に参加していただき、ライセンスを授ける仕組みが作られています。
このくらいでしょうか?
本日は処方箋に記載された医療機関の情報について、その使用目的を紹介してみました!
他にも無意識に使用している場面はあるかもしれません。だれか教えてください。
ではまた!
サポートありがとうございます! 栄養ドリンクに変えさせていただきます!!💪