クトゥルフ神話TPRG 3章 探索者、探る
https://www.nicovideo.jp/watch/sm34682679
https://youtu.be/03fpRjzykhA
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リンゴーン。
応接間の柱時計が鐘を打つ。
それは探索者たちに新たな脅威を知らせる鐘の音。
KP ビシャッ。
響 また!
KP 下からまた音が聞こえてきたよ。
ユリ なるほど……! とりあえずフロヤを扉の前に立たせて、私たちは中を調べるわ。
KP その前に、2回目の時計が鳴ったので、皆さんアイデアロールを。
一同 成功です。
KP おお……。全員気がついた。普通、時計って、30分毎とか1時間毎に鳴るもんじゃないですか。でも、ゲーム内時間では今47分とか中途半端な時間なんですよ。
一同 ん!?
響 なんで今頃鳴るんだろう……?
KP そして、下から何かが這いずり回ってるような異様な音が。
響 なんか、またいるみたい……! ここ、どうなってるの!?
雪男 海が近いし、エビが上がってきたのかな?
響 それはそれで怖くない?
ユリ 嫌な予感はするけど……とにかく漁ってる、私は。
響 フロヤ君、見に行ってくれない?と、ちょっと頼んでみる(笑)。
雪男 自分では行かないんだな(笑)。
フロヤ じゃあ、ここは「忍び足」で。
KP おお、せっかくポイント割り振ってるしね。OKです。じゃあ「忍び足」のロールをどうぞ。そんなに状況は厳しくないので、+20で。
フロヤ 60%で成功(コロコロ)……89。(一同爆笑)
響 めっちゃ気付かれてる!
KP 忍び足とかで行こうと思ったら、足怪我してるし階段でズルっと滑ってドドド!って。
響 先生、先に手当てしてあげればよかったね。
雪男 そうだった。
KP その音に反応して、応接間から「ズルズルズル」って。
響 なんかさっきと、音が違う?
KP はい。でっかいゼリーっていうか、粘液というか、何か赤黒いぶよぶよした塊が、応接室からズルって。
フロヤ これは……(ヒクつく)
KP ズルルルルって流れるように、階段を這い上がってきます。
響 ヒィ……!
フロヤ これは逃げるっス(笑)。
KP まぁ、まずはパニックで凍りつかないかどうか、正気度ロールかな。
響 頑張れ!
フロヤ ええ……!(コロコロ)90。
雪男 めちゃめちゃパニクってるじゃないか!
KP 丸ごと一個!(と言って1D4をフロヤに渡す) 1とか2とか振ればいいんですよ。
フロヤ (コロコロ)……4点。
KP さっき3点無くして、今4点ですね。合計7点。最初が40点ですね。……ん、まだ大丈夫。ゲーム内の時間で1時間のうちに2割失うと狂気に陥るんですけど。
響 ギリってところですね。あと1だったんですけど(笑)。
KP ギリ、パニックにならない。紙一重!
フロヤ さすが。持ってる男。
雪男 じゃあ、上がってきたところを治療しますか?
響 早いんですか、その速度は?
KP 人が歩く程度で近づいてきます。
響 うわぁ……
KP 這々の体で戻ってきて、「粘液が……!」って
フロヤ 多分、言葉にならない。ズルズルが、赤いやつがって。
響 赤いの?
雪男 フロヤ君、足を見せてみたまえ。(コロコロ)あ、失敗。
KP まぁ、包帯巻いて固定して、1点だけは回復できます。
ユリ 私は気にせずに本を漁ってていい?
響 ブレないね(笑)。私はその赤いズルズルがどこまできてるのかわからないと怖いので、少し見に行きます。
KP はい。で、ユリちゃんは我関せずで、本を漁ってるんですね?
ユリ 私はねぇ……武器になりそうな本はないかなって探してるの。
響 武器!?
KP それは……物理的に殴れそうってこと?
ユリ ではなく(笑)。
KP 何かそういう、攻撃に使える知識があるような本がないかなってことを探したいんですね?
ユリ 「私にも……魔術が使えるかも!」って。(一同笑)
KP あー、確かにオカルトマニアだからなー。じゃあ「図書館」と「オカルト」両方に成功したらそれらしいものが見つかります。
ユリ 両方成功です!
KP OKです。じゃあある一冊の本を手にして、「これは!」っていう直感が来ますが、その前に見に行った響さんの方を。
響 はい。階段を今……上がりつつあるのかな? これは。
KP 液体って、普通は流れ下るわけじゃないですか。こいつは重力を無視して上がってくる。生き物っぽい動きなので「生物学」でロールをしてもいいですよ。
響 振ります。でも40%以下だから難しいかな? (コロコロ)……67。あー全然ダメ。
KP いやいや、成功してると「生物学的にこんな生き物はあり得ない」ということで、正気度ロールの結果が、いっそうひどいことになるところでした(笑)。知識なんてない方が心が助かることもあるんですよ。
響 でも正気度ロールは必要なんですね。(コロコロ)……86。ちょっと耐えれなかったです私! (コロコロ)……4点減ります。
KP 5点以上を一気に失うと、一時的な狂気に陥ります。割と皆さんギリでいけてますよ。で、「ヤバいヤバいヤバい!」と思った瞬間、シュウウウウ……と蒸発するように消えていきます。
響 消えて!? また……これ……きも(笑)。とりあえず二人に「変なスライムみたいなのが登ってきてたけど、突然消えた」って報告します。
雪男 スライムって……ドラクエのあれかね?
響 そんな可愛いのじゃなくて! 昔おもちゃであったようなヤツの親玉みたいなのが! って説明しますよ!
フロヤ オレも。ここでフロヤの「言いくるめ」が炸裂(笑)。
KP 「言いくるめ」はね、一時的なものでしかないから、きちっと信じてもらいたかったら「説得」か「信用」ですね。本来なら、探索者同士が信じるかどうかはプレイヤーの判断ですけども、プレイヤーが本当だと知っていても、キャラクターが信じられない、という状況ならロールで補助するのもありでしょう。
響 「説得」……「信用」……どっちも技能ないなぁ。
雪男 君たちが見たのは、さっきの赤い液体ではないのかね?と「説得」します(笑)。
響 我々に!?(一同笑)
雪男 (コロコロ)……あ、ギリギリ失敗。
KP そんな感じで大人たちが騒いでいる間、ユリちゃんは黙々と謎の本を読んでいるわけですが。
ユリ もういい?(笑) じゃあ「何やってるの?」と言いながら……あ、言わない。コミュ障だから(笑)、そんな感じの目でみんなを見つめながら、さっき見つけた本を持って下に降りて行くわ。
KP 見つけた本の説明はいらんのかい?
ユリ フロヤには言いたくない。響さんにだけは教えてあげる。
KP 英語の本ですが、要所要所で日継さんの筆跡でメモが、自己流の翻訳が書かれています。
雪男 (コロコロ)……「英語」34で成功なので、ちらっと表紙を見て判別しました。
KP 『ドゥ=マリニー式時計の作り方』。
響 ドゥ=マリ……? フランス人の名前ね。誰なの?
ユリ これが、攻撃に使える本?
KP 攻撃というか、この状況において解決に一歩前進するための本。
響 時計……? そういえば下の応接間に大きな時計があったわね。そこを目指して歩いていく。
フロヤ じゃあオレが先頭で。「忍び歩き」で(笑)。
ユリ 全員で降りるのに、意味あるのそれ?
KP 大丈夫、下に動くものは何もありませんよ。
響 じゃあ、時計の方に行ってみましょう。
KP 時計は人間よりも大きい、2メートルくらいある柱時計です。
雪男 結構おっきいなぁ。
KP 下の部分は普通振り子がついてるものですが、これには開閉式の扉っぽいものが付いてます。そして……その時計をよく見たい人。
雪男 カメラに撮ろうとしてよく見ます。
響 私も技術系なのでちょっと気になりますね。
ユリ 私は他にも何かないか探したいかな。さっき降霊術って書いてたから、魔法陣的なものがないかしら。
フロヤ オレはユリちゃんに付いていくっス。
KP じゃあ先に時計を見た二人。まず気がつくけど、文字盤に数字が13個あります。
響 あらっ? 先生、これ何か変じゃありません?
雪男 言われてみればそうだ。さっきは気づかなかったが……
響 時間は合ってるんですか?
KP 合ってないね。そして、ちょっと目をそらすと時間が変わっていたりする。
雪男 (間髪入れず)気のせい。この時計壊れてんのかもしれない。
KP そうね、壊れてるのかもしれないね(笑)。
響 せっかく技能があるから修理してみたい(笑)。でも無理ですって言われそうなんだよなぁ。
ユリ 見てみるだけ見るのはアリかもしれない。もしこの扉の中に入って帰ってくるときに、少しは有利に働くかもしれない。
響 扉の向こうに……入れると思ってるのね、ユリちゃんはね。私はもう少し常識人なので、入っていけるとは思ってない。「機械修理」(コロコロ)……91!? 失敗!
KP あなたに理解できない構造です(笑)。
ユリ まぁ時計だしね……
KP いや、それ以前の問題として。例えばゼンマイっぽいのとかあるんだけど、明らかに噛み合ってなかったり、ズレていたりする。
響 なんでこれで動いてるのかわからない!
ユリ 「世の中には不思議なことの方が多いのよ。ねぇナオミ。私たちのこともみんなかおかしいって言うけど、おかしいのはみんなの方よね」
KP 「私たちはおかしくないわ。周りがおかしいのよ。おかしいとかおかしくないは、見る基準が違うだけ」
ユリ そうそう。
フロヤ そうだよそうだよ☆って分からずに同意してるっス(笑)。
ユリ イラァ……!(#`皿´)
KP で、中央には“直角三角形が5つぴったり組み合わさった”飾りが描かれています。
響 ん? 直角なのに? 5つ?
雪男 おかしくない?
KP おかしいですね。というわけで正気度ロールよろしく(笑)。
響・雪男 失敗!
KP 理系にはショック大きかったんやね(笑)。全部でいくら削れました?
響 最初が80で今70。
KP ああ〜……まだ大丈夫(笑)。そして文字盤には数字が彫られてるんですけど、見たこともない文字です。
雪男 あれ? そうなんだ、数字じゃないんだ?
KP 数字……数字だ。数字じゃない? うん、これは多分数字だ、きっと数字だ、多分数字だ。
響 数字と認識できるんだけれども、明らかに数字じゃないものが(笑)。
KP うん、あなた方の知ってるどの数字でもありませんが、これは数字です。
響 理解が追いつかない……!と悩みながら、ユリちゃんに「こういうの見たことある?」と話を振ります。
ユリ 巻き込んでいくスタイル! じゃあ「オカルト」で(コロコロ)……失敗!
KP あなたの知っているオカルトの知識にはこんなものはない。が、さっき「魔法陣のようなものを探してる」って言ってたよね? だとすればこれは魔法円っぽい空気はある。
ユリ これは、数字でも文字でもないけれど、数字でも文字でもあるかもしれない。
雪男 あとは下についてる扉っぽい部分ね。振り子はないけど時は刻んでるし、音もするんだ。
フロヤ 扉なら任せてくださいYO☆(一同爆笑)
響 じゃあ、任せよう。
KP フロヤが手をかけると、ガチッ。開かない。
ユリ 『ドゥ=マリニー式時計』……。これを開けるには、この本を読み解く必要があるんでしょうね。
雪男 それが「向こうへの扉」?
響 「向こう」って何かな……
雪男 とりあえず読んでみましょうか。(コロコロ)……81。読めない! 見たこともない単語が多い!
KP 他の人も試していいですよ。可能性はゼロじゃない。ユリは「オカルト」の半分で良いです。
一同 (コロコロ)……無理でした。
ユリ なんで私の奈穂への愛で開かないのよ! と魔道書でバンバン扉を殴ります(笑)。
KP (笑)あなたの腕の中のナオミも「そうよそうよ! なんでなのよ!」とジタバタしますよ。他の人にはナオミが勝手に動いたような気がするけどな。
響 ちょ! ユリちゃん、今ナオミが動かなかった?
ユリ え? 当たり前じゃない、ナオミはナオミだもの(しれっと)。
雪男 とにかくここでこうしててもしょうがない。この扉をこじ開けるようなバールのようなものでも探しに(笑)、他の場所も探ってみよう。まだ1階も全部見回ってないし。
響 地下にはワインセラーとかありましたよね?
雪男 そういえば、最初に記念撮影した時の人影って、どの辺に現れたんでしたっけ?
KP 1階のこの辺ですね。
響 じゃあそこ行ってみますか。もしかしたらお手伝いさんとか来てるのかもしれないし。
ユリ この期に及んでまだそんなことを!
響 まだ現実にしがみついてますからね(笑)。
しかし。
その時、目の前の時計が時を告げた……