考えることの多い本は良い本だと思う―『ジョブ理論』
「ビジネス書」というジャンルは範囲が広い。個人的には「ビジネスに役立つ洞察を与えてくれる書物」のつもりでビジネス書という定義をしている。本書のオビには「21世紀のベスト・オブ・ビジネス書!」という派手なコピーが躍っているが、この定義に従えばベストかどうかはともかく良いビジネス書であると思う。
ただそれは本書の内容を鵜呑みにせよというわけではなく、議論のとっかかりにしていく土台として、ではある。
ジョブ理論については様々な人が引用している。自分も本書を読むまでは「顧客が解決