「約束の卵」で見つけた光 〜3回目のひな誕祭感想〜

はじめに

概要

 本稿は日向坂46の「3回目のひな誕祭 」(in 東京ドーム)公演を観た感想を書いたものになります。3/30は現地で、3/31は配信で観ていたのですが、2日間での構成の違いやぐっと刺さったポイント、抱いた感情といったものがそれぞれあったので、それらを書き残しておこうかと思います。あくまで個人的な感想です。記憶が鮮明なうちに!!!!(重要)

(前提)けやき坂46/日向坂46と私

 本稿を記すにあたり、前提としてけやき坂46/日向坂46との出会いや距離感、個人史なんかを示しておきたいと思います。東京ドーム公演はこうした視点のもと感想が出力されている、という指標になればと。

 私がけやき坂46/日向坂46に出会ったのは遡ること2016年です。当時は乃木坂の(ライトな)オタクだったので、新しいプロジェクトとして発足した欅坂46の存在、また冠番組である「欅って、書けない?」も並行してそこそこ熱心に追っていた時期でした。ちなみに欅坂での当時の推しは米谷奈々未さんです。元気してるかなあ。

 話を戻すと、そうした欅坂を観ていく中で「長濱ねる」という特殊な立ち位置に置かれた存在が現れたこと、そこから生まれた「けやき坂46」というグループに対しては、当時の私からすると「正直良く分からない」というのが率直な所でした、ドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』でも本人たちが当時の立ち位置や葛藤などを話しているように「けやき坂46」として「ハッピーオーラ」を見出すまでの道程は、欅坂46に対する”オルタナティブ”性との戦いであったと感じられます。(下記はAmazon Prime Videoの『3年目のデビュー』リンクです)

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08T6W6NW9/ref=atv_dp_share_cu_r

 ただ、欅坂とけやき坂の誕生以後は一旦オタク活動から約3年間ほど離れていたので、この期間(〜2018末)に関しては主体的に情報を取ることもなく、ライブもましてや握手会も参加したことなんてありませんでした。毎週日曜の深夜はテレビ東京を習慣として見る程度。メンバーの名前も顔も一致はしているけど、、くらいの温度感でした。(ひらがな推しはオードリーも好きなのでもちろん観てた)

 そうした温度感だった私が再びけやき坂46/日向坂46に戻った、および熱量高く追い始めたのは、私が個人的に一人暮らしを始めてからの2019年初旬、グループとしては改名が決定して切り替わるまさに過渡期でした。友人とのLINEを見返すと明確に発言内容がこれ以降変わっています。以後、今に至るという。金村美玖さん!!!!!!!!!おれだ!!!!!!!!!!!!

 なので、トータルとしての立ち位置や経験を短くまとめると「ガッツリとハマったのは2019年初旬以降」「ライブを初めて生で観たのは2021年7月のW−KEYAKI FES」「握手会は参加したことがない」「金村美玖さん」になります。ひらがな楽曲も、それらがライブで演られてきた歴史も、オタクとの歩みも、そのあたりを全て後追いで少しずつ拾っていっているオタクなので、結成当初から一貫してガッツリ応援してきた人たちとは温度感も視点も違うのは重々承知の上で、それでもこの2日間で感じた歴史や彼女らのファンへの想い、成長の過程や道標について、ある種書かねばならぬという感情のもとキーボードを叩いています。

 以上が長い長い前置きになります。それではどうぞ。

1日目(3/30)

けやき坂46から日向坂46へ

 プレイガイド先行だったので、座席は1階席3塁側の上らへんで観ていました。サイドステージがよく見える辺りだったので、時折双眼鏡を使いながらもペンライトを振ったり踊ったり的な。

<OPブロック>
 今回念願の「約束の卵」でのライブということで友人とも「1曲目何が来るかね〜」とセトリ妄想を互いに繰り広げていたのですが、例のOPV(頃安監督が作ってくださったのね…!)→Overture→小坂さん復帰の『ひらがなけやき』のライブの開幕はちょっと流れがズルすぎるし、正直これを書きながらでも思い出して涙が滲むくらいには、あれに詰まっていたと思います。ピンク色で埋め尽くされたあの瞬間も素晴らしかった。
 一つ一つ見ていくと、冒頭のOPVは「あの日の約束、覚えてる?」のキャプテンの言葉から結成〜現在までの場面を『約束の卵』に乗せて流していく演出でした。長濱ねるという「オリジン」、1期生の集結、2期生の加入とグループとしての加速、改名、見送ってきたメンバー(長濱、柿崎、井口)、相次ぐメンバーの休養と復帰、3期生の加入(という括りになっていた記憶)、コロナ禍における二度のドームの延期、ミーグリ、小坂さんの復帰リリース、5dayでの濱岸さん欠席発表と泣き崩れる渡邉美穂、といった、これまでの活動とそれに対して笑顔で乗り越えてきた道のりが凝縮されたVTRでした。あのドームの空間で最初に流れる曲は『約束の卵』だったし、あのドームで最初に楽曲として通して歌われる曲が『ひらがなけやき』というのはあまりにも文脈。(ただし厳密に言うと『約束の卵』OPVの最後の一節はメンバーの歌唱があったと記憶しています。厳密には。)『約束の卵』という曲ができてからというもの、紆余曲折という言葉が似合いすぎるくらいに色んなことを経験してきた彼女らにとって、「遠くの夢」であった彼の地がいつしか現実味を帯び、「ここからが一番辛いって何となくわかっている」という歌詞通りに期せずしてコロナ禍を経た上で聴くこの曲は、曲単体でもなのにあのVTRで一層号泣していました。頃安監督、あのV(とジョイラのVも)作ってくださり本当にありがとうございます。

 そして小坂さんの復帰。Overtureが流れ(初日は真ん中のディスプレイの不具合?はあったけど)、メンバーがステージ上に現れ、「お?真ん中空いてるぞ…?まさか?」となった直後、満を持しての小坂さんがファンの前に姿を表すという流れ。個人的にも日向坂のライブに行ったのはすでに小坂さんが休養中だったW−KEYAKI FESが最初だったので、小坂さんを拝めたという感動と、これまでの休養期間で一層強くなった周りのメンバーの姿、そしてステージで放つ美しさとオーラとへの感嘆とがないまぜになった声が漏れ出てしまいましたねあの瞬間は……。アベンジャーズ/エンドゲームのアッセンブル感だった。

 
 そして1曲目の『ひらがなけやき』。かつて佐々木久美さんが自身のブログで下記のように述べていたものの、それまでの現場では一色で染まることは中々無かったという話を聞いたりしましたが、当日は見事なピンク色で埋め尽くされた東京ドーム。5万のピンクの光は流石に壮観でしたし、そうした想いを拾い上げたセトリであり、オタク側の反応だったんだなあと感じます。「一本の欅から色づいていくように この街に少しずつ馴染んでいけたらいい」と歌っていた少女たちはいま、東京ドームで5万人の前でこれを歌っているんだなあという感情になってずっと泣いていました。(連番相手の友人も)

ちなみにみなさん、
「ひらがなけやき」のときは
ピンク色にしてくれると嬉しいです☺︎

https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/23946

 2曲目の『キュン』も小坂さん出演。「カワイイ」のあの部分を生で聴けた!!!!!!!キュンは小指ピンの振りが最高に好きなんです。なんだろう楽しい曲で笑顔になるのに、小坂さんがいるキュンだという感慨と、この曲こそが「日向坂」としての1曲目であるという構成とが万感の思いでした。セトリや構成考えた人も、ありがとう。

 
 3曲目の『青春の馬』は個人的に「ハッピーオーラ」以後の日向坂の背骨になっている曲だと思っている、また濱岸さん休業からの復帰ライブにおける金村さんセンター版という文脈があったからこそ、今回の金村さんセンターでの大サビ前「夜が明けて行く遠い地平線の彼方 世界はこんなに広かったと知った」から始まる部分で、本来小坂さんが濱岸さんの手をとって前に連れてきて踊る部分を金村さんが1人でバックステージでパフォーマンスしている姿が、何よりも涙腺に来ていました。小坂さん休養中の6枚目をセンターとして勤め上げた金村さん、そのパフォーマンスも背中もより頼もしく美しく力強いものになっていたなあと。あの瞬間濱岸さんが確かにステージにいたんですよね。


<「恋」ブロック>

 以後のブロックは全曲書いていくとキリがないので抜粋しますが、『僕たちは付き合っている』→『ホントの時間』→『ひらがなで恋したい』→『ドレミソラシド』の流れはいわゆる「恋ブロック」だったし、けやき⇔日向坂と交互に曲を重ねているのが素晴らしかったです。『ホントの時間』好きなんすよ、、、、明るくて優しくて。「君と過ごすときだけ時空が歪むよ あっという間に過ぎる」なんだよな……


<中盤>

 『こんなに好きになっちゃっていいの?』は安定して好きだし、昨年の全国ツアーでも演られていたんですが、今回のライブでは終盤あたりまではスタンドマイクでの歌唱に特化した魅せ方で新鮮でした。
 次の『イマニミテイロ』は武道館3daysの映像が脳裏に去来し、単独アルバム決定!!!の報もセットで思い出しながら号泣。『最前列へ』も大変良かった、、、


<『期待していない自分』〜『JOYFUL LOVE』>
 『期待していない自分』は私自身が彼女らにハマった決定打となった曲なので殊更に嬉しかったです。「みーぱんがいない??」というのは曲が始まってすぐわかったものの、数曲後にはパフォーマンスしていたので「良かった……」となった記憶。プレッシャーとか疲労とかが重なっていたのだろうと推察されますが、2日目ではJapanese Running Girlしてた!
 ただ、みーぱんだけではなくメンバーひとりひとりが幾重にも成長してきた中での期待していない自分』は何重にも味わい深かったですし、一つ一つ歴史を拾っていっている流れにある…と感じていました。


 『永遠の白線』では長濱ねる、柿崎芽実、井口眞緒をオマージュした振付で「誰も置いて行かない」イズムを体現していましたし、2期生ダンストラック改からの『半分の記憶』は演出・衣装込であの日イチで声が漏れそうになった瞬間だったなあと(前日に2期生ダンストラックをアルバム特典BDで見返していたので殊更に)。2期曲の格好良さは不朽。

 『ってか』前の演出は『キツネ』来るやろと思ってたので若干の肩透かし感はありつつも、やっぱりあの曲のダンスの難度エグいし楽曲として好きすぎる。続く『NO WAR in the future2020』→『誰よりも高く跳べ!2020』→『JOYFUL LOVE』の流れはライブ終盤における王道の流れでした。誰跳べの久美さんの「東京ドームぅぅぅぅうぅぅぅぅ跳べぇぇぇぇーーーーー!!!!!!!」は痺れたな…
 ドームにおける『JOYFUL LOVE』は曲前に頃安監督によるVがあってからの披露。


  客席に浮かび上がる虹が作られ始めたのはいつ頃か、といった部分は下記のnoteのように歴史がありますが、今回は「約束の卵」での虹。そこに新たな形を見せたのが、今回の「客席が虹色になる中、メンバーたちの衣装自身が光り輝き、ともに景色を作る」という光景でした。

 オタク発信だった虹の作戦に対し、彼女らの回答は「同じ景色を作ること」。ここに「日向坂46」と彼女らがファンに対して呼称する「おひさま」たちとの関係性が強く太いものになっていたという点が、より一層はっきりと認識できた空間・瞬間になりました。あの光景はずっと忘れないと思う。

<EC>
 アンコールは満を持しての『約束の卵』。OPVで既に万感の思いだったところはあったものの、ここで「歌われる」『約束の卵』に意味があるというか、歩んできた道をすべて総括しながらも、ここが通過点であり一つのターニングポイントになったという感覚が明確にありました。
 そして『日向坂』。この東京ドーム1日目は『ひらがなけやき』で始まり『日向坂』で締めているという構成が最高に綺麗で脱帽です。ある種『約束の卵』は一つの到達点として謳われていたし歌われていたものだったけれども、「卵」以降の日向坂46においても「みんなで真っ直ぐ進もうぜ」と高らかに歌い上げるこの『日向坂』という楽曲がある限り、日向坂46は大丈夫だ!という確信がありました。あんまり「〜の詩」系統の曲はそんなに得意でない部分があったんですけど、今聞き返すとどの曲もちゃんとグループの特性も原点も歌われていたし、だからこそ「卵」以降を見せていく意味での『日向坂』締めが意味を持っていると感じた1日目でした。

その他印象的だったポイント

・山口チャリ世ちゃん。かわいい。赤ちゃん👶

・前の席にいた河田さん推しの青年。何度かタオルを掲げて河田さんがバルーンとかトロッコで来るときにアピールをしていた。そのお陰でふんわり全体的なお手振りをいただけた気がする。感謝。

・2期生ダンストラック改。映像と音楽聴いた瞬間鳥肌立ったリアルに。2期生ダンストラックのオタクなので。衣装もあれだった!!!!!ただダンスとしては尺の都合もあるだろうけど、音楽も構成も振りも変化というか進化していた感覚がある。

・トロッコの速度。専門の押す人雇った??逃走中のハンターくらい速かったよ??

・濱岸さんのタオルをみんなで持って出てきた時。永遠の白線イズム。

・緑のハート型の銀テープをほっぺたに貼る影山さん。かわいい。赤ちゃん👶

2日目(3/31)

日向坂46の次なる旅路

 2日目は配信から。仕事の都合上リピート配信で観ていたんですが、同じく配信をリアタイで観ている友人からの実況を食らっているうちに「これは見逃してはならないやつだ」という直感が働いて、開演後の時間に買いました。1日目にはあまり見えなかった映像周りとか、それぞれの曲中における細かいメンバーの表情やパフォーマンスを観られるのが配信の利点だと思うので、このパターンはコロナ禍以後も続けてほしいなあと。

<OPブロック>
 OPVは1日目に観て内容は知っているはずなのに、やっぱりこれまでの歩みを噛み締めて自宅でさめざめと泣いてました。
 Overtureが始まる直前にはステージ上に謎のバルーン的構造体が出現しており、それが開くと同時に1曲目の『キュン』がスタートするという演出。ここの演出は個人的には「卵を模した物体から現れる日向坂46が孵化し、日向坂としての始まりの歌である『キュン』を歌う」という風に捉えていて、2日目は「日向坂」からその先へを志向するライブになるのだろうな、と感じた記憶があります。

 
 そして2曲目は『ドレミソラシド』。日向坂の中でも随一で好きな曲なんですけど、理由としては間違いなく2019年末のレコード大賞でのパフォーマンスがあります。あのオーケストラアレンジとカメラワーク、また「3年目のデビュー」でレコ大後に小坂さんが密着カメラに「めっちゃ好きですよね 日向坂のこと」と聞かれて「もう大好きです」と笑って答える所込みで。この日も小坂さんがメンバーと目を合わせて柔らかく笑ってたんすよ指揮者の部分で……尊すぎて眩しい瞬間だった、、

<『おいで夏の境界線』〜『抱きしめてやる』>
 1日目でやってない曲で何が来るかねと考えてはいたけれども、ここでおい夏!!!!!!!!!天才!!!!となった。あまりにも色々なことを経験してきた1期生のみんなが、この青春王道キラキラアイドル夏ソングを歌うことの味わいったらないし、シンプルにみんな超可愛かったわね……。影山優佳さんのお団子、ありがとうね。このときもまた「3年目のデビュー」のひなくり2019でドーム公演が発表された直後のバックヤードで、「東京ドームおめでとう〜〜」「影もでしょ!」「絶対出る」のやり取りを思い返しました。影山さん、めちゃんこ可愛かった。貴方もまたドームに名を刻んだ一員なんだよという感慨深さがありました。

 続く『キツネ』は1日目ではやっていなかったので満を持して感。ここ半年くらいでの河田さんの覚醒具合がえげつなくて、代理センターとして最初は務めていた『キツネ』だけれども、表情もパフォーマンスも全部自身に満ち溢れていたなあと思います。曲中はトロッコでメンバーが縦横無尽に会場を使っていたけれど、あの爆速トロッコでも手を掴むところを使わずに安定する東村さんの体幹の強さにも驚嘆しました。

 『ハッピーオーラ』についてはもはや昨今は彼女たちから自ら発信することはなくなったものの、やはりグループの背骨になっている概念であるということが再認識できたパフォーマンスでした。この「ハッピーオーラ」という概念に対しては2022年2月号のBRODYにて1期生インタビューの中で触れられていたように記憶しています。


 そして『窓を開けなくても』→『こんなに好きになっちゃっていいの?』からの『抱きしめてやる』。この2日間を通してのオールタイム・ベストパフォーマンスと言って差し支えないと思う、渡邉美穂センターでの『抱きしめてやる』。ほんとこの1曲だけでも配信を買った意味があると言ってしまえるくらいには、マストで見るべきものだったと思います。あくまで比喩ですが。もちろん他の曲もパフォーマンスも素晴らしかったんですけど、それくらいのインパクトが個人的にはあったし食らった箇所でした。
 渡邉美穂さんは個人的にそのユーティリティ性故に色々な役割を担っている印象があって、MCも回せるし周りのメンバーを常に支えているしという中で、彼女自身がグループの中でパフォーマンスとして脚光を浴びる機会については、彼女の持つ素晴らしさに対しては「もっとフィーチャーされていいのに」と割とずっと思っている部分があるんですけども、この『抱きしめてやる』が多くの人の目に触れた価値は絶対にあると思います。ダークな方面も含めて「魅せる」人なんだなあと改めて思ったし、個人的にこのライブを通して好き度が大きく高まったのが渡邉美穂さんでした。すごかった。あとバックステージで潔く回転しながら魅せるのも演出として良かったと思います。観客なんか意識しないくらいの勢いで曲の世界観があの空間に現出していた気がします。

<MC2〜『Right?』>
 このMCタイムは端的に言うとヤバMCタイム(個人的見解)。あんなにバキバキのパフォーマンスしてた人たちがよくわからないトークしているやつのファンなので歓喜でした。いくつか迷場面や迷言があったんですけど、個人的に好きだったのは下記です。
 
 ・ドーム天井カメラのソロショット
 ・トゥースを天井カメラに打ち上げた後捌ける1期生への
  松田好花さんのひとこと「トゥースのやり逃げ」
 ・2、3期のMCでの四方八方お辞儀ひなのちゃん
 ・森本茉莉さん「オタk…ファンとして」

 そしてヤバMCからの1期生による『こんな整列を誰がさせるのか?』は、衣装込みでバチ上がりでした。コンセプチュアルでパフォーマンス全振りな曲も好きなんですけど、この曲では潮さんが特に好きです。カッコいい潮さんのファンなので。

 その後『My god』→『Dash&Rush』と続いての『未熟な怒り』。『未熟な怒り』は個人的に1、2を争うくらいに好きな曲なんで聴けただけでも嬉しかったんですけど、このときは休演の濱岸さんに加えて小坂さん、宮田さんもこの曲には参加していなかったので6人でのパフォーマンスでした。それぞれサイドステージに3人ずつ配置されて演っていたんですが、3人少ない状態であるということを感じさせないくらいに力強く、有り体に言うと本当に成長したんだなあという感慨がありました。

 そして1日目には無かった3期生曲ブロック!!!!『この夏をジャムにしよう』と『Right?』が2曲とも同じライブの中で演られるのはおそらく初めてだったと思うのでめちゃんこ嬉しかったです。森本茉莉さんのハーフツイン可愛すぎる。あとは『Right?』における山口陽世ちゃんの「トゥールトゥットゥットゥットゥルットゥットゥッ」のファンです。ライブ全体として髙橋森本山口の3人は相対的に出番が少なくなってしまうのは今回のセトリ上仕方ないかもしれないけれども、それでもこの子達をもっとライブで観たいんや!!!!という熱い気持ちにさせてくれました。

<『それでも歩いてる』〜『JOYFUL LOVE』>
 『それでも歩いてる』もイントロで静かに会場がざわついていた様な雰囲気がありました。配信越しでも。アコースティックな雰囲気、齊藤京子の歌い出し、椅子を交えたパフォーマンスという、これまでの楽曲の中でも特殊な立ち位置ではあるこの曲なんですけど、最後の椅子が3脚残った場面でもうちぎれるくらいに泣いたな、、、そこに皆がいたんだよという。22人であり、25人で辿り着いた東京ドームだったんだね…となっていました。

 『アザトカワイイ』:スーパーファンサタイム!!!の記憶。
 『ソンナコトナイヨ』:カノンの振りのところ気持ちいい。
 『期待していない自分』:みーぱんがJapanese Running Girlしていて安心
 『君しか勝たん』:かとしの歌唱力を堪能。オタクのバルーン捌きも流石

 『アザトカワイイ』〜『JOYFUL LOVE』までは1日目とセトリは同じだったので詳細は割愛しますが、2日間とも見え方の違いやフォーカス部分でバチ上がっていたので問題なしです。『JOYFUL LOVE』での虹は1日目は当事者だったから全体を見れたわけではないけれど、こうして映像で全体を観てみるとやっぱり壮観だよなあと。

<EN>
 アンコール1曲目はまさかの7th新曲『僕なんか』。フォーメーションについては後で触れるとして、楽曲そのものも分類するなら『こん好き』と『期待していない自分』の間みたいな感覚というか。「君を愛す資格がない」で始まる楽曲をこのタイミングで持ってくるのか!という新鮮さがありました。届かない哀しみを描いているような気がしていたので、この曲は「哀」であり「愛」の曲なのかなあと考えるなど。ギターサウンド風味だったのも好みだったし、バキバキの振りというよりは「包む」動きが多い印象でした。完全に1回しか観てないので記憶だよりではあるものの。
 そしてフォーメーションですよ。のちほど公式サイトにてアップされましたが、特徴的なところを挙げると小坂さんセンターの脇を固めるのが久美さんみーぱんのW佐々木、そしてひなのちゃんと金村さんがフロント、としきょんは2列真ん中に位置し、3列目センターに渡邉美穂の布陣。復帰後いきなり小坂さんセンター??という感情はありつつも、W佐々木で挟み2列目でとしきょんが援護し、3列目で戦友の渡邉美穂が構えているというこのLOVEの布陣。一回りも二回りも頼もしくなったメンバーに囲まれる布陣なのであれば、これを見届けていこうと思いました。そして何より曲が超好き(重要)。

 アンコール2曲目が『日向坂』だった時点で『約束の卵』は1日目を以て歌い納めたの??と思いましたけど、Wアンコールにて『約束の卵』が歌われたので、安心というかまたしてもグッときてしまいました。
 このWアンコール直後の久美さんのMCが素晴らしかったんですけど、極大のおひさまへの感謝だったり、約束の卵が新たなスタートになったこと、「もっと夢を見て良いんだって思えるようになった」、4期生のこと、それら全部を拾い上げて未来につなげる久美さん、本当ずっと着いていきます…!という感情でした。全文が載っているサイトを下記に貼っておきます。


その他印象的だったポイント

・『JOYFUL LOVE』の東村芽依さんのイントネーション好きぇ

・3期生のオーディション当時の映像って初出し?だったと思うけれど、みくにんとぱるがおぼこくておぼこくて。

・誰跳べのカスカスダンス。観に来てたのかな。

・サーカス演出は武道館を彷彿とさせてよかったのと、金村さんのリボン捌きが極楽浄土だった。

・山口チャリ世ちゃん。かわいい、赤ちゃん👶

・上村ひなのちゃん、マジでアイドルだった。

・冒頭のMCで小坂さんの肩を2日連続でツンツンする加藤史帆さん。いいぞもっとやれ。

・影山優佳さんのお団子。

・高瀬愛奈さんのツインテール。いちばん似合ってる。

雑感

・ペンライトの色の話
 この曲ではこれ!みたいなのはかつても今もあるのだろうけど、個人的にはあんまり予習しすぎずに臨んでました。『ひらがなけやき』がピンクって事くらい。虹は周りに合わせてやってるけど、他の曲も会場のノリだったり、あるいは推し色の組み合わせだったりとを交えてやってました。バーーって変えるのみんな凄い。踊ってたい人なのであんまり色は変えずに楽しんでました。

・7thの話、およびフォーメーションについて
 小坂さんセンターなのは正直心配が先に来たのは事実で、種花も運営としてのケアができているとはまだ信じきれないところはあるので(メンバー間での相互扶助で成立している感覚)、お?とは思ったものの、上述の通りフォーメーションの布陣で文字通り小坂さんを守り支える体制になっていたこと、また小坂さん自身もメンバーに甘えられるようになっているなあと感じたのは今回の7thでの嬉しいポイントでもありました。フォーメーション、もといポジションについては「役割」論者の成分が私としては高いので、今回のひなのちゃんがフロントに来たことも、渡邉美穂さんが3列目真ん中なのもそうした「意思」のもとなのだろうなと感じたり。変化。ただそうした考えに至っているのは私が金村さん(前作センター、今回フロント)を推しとしていることも理由としてはある気もしないではないので、明確な結論はないです。ただ感じている部分としては、みんな何かしらで脚光が当たって欲しいという感じですね。切実に。

・新メンバーオーディションの話

 いいCMなんだよな上2つのも。トーンが明るいのも、「迷おう。それが始まりだから」というメッセージも。募集の声がみーぱんなのも。

 そして5人のメンバーがそれぞれの想いを語るCM。久美さんの「やりたいかやりたくないか」、みーぱんの「オーディションは素敵な世界への扉」という言葉が中でも特に印象的でした。

 ちょっと前のひなあい中に急に流れてきたオーディションCM、いずれ来ることと感じてはいても、思ったよりも早かったなというのは正直な感想でした。ただ、オーディションの公式ページに載っていた久美さんの言葉がめちゃんこに良くて、彼女らは走り続けながらさらなる変化と成長を遂げていくんだなあと思ったというか、3期生も「後輩」という存在を楽しみにしている様子からも、このオーディションでより一層強くなる日向坂が見られるであろう未来が楽しみです。

 そして増員に伴って議論に挙がる「選抜制」の話ですけど、人数の面、グループカラーの面、ビジネス的側面、それら諸々を勘案した上で運営が決めることなのでどうなるか現時点では予測できません。ただグループのカラーとして「誰も置いて行かない」が染み付いている人たちなので、トータルで考えたときはわりと楽観論者です。我々はオタクでしか無いので、という思想が根底にあります。理不尽には対抗する必要があるとは思いますが、私個人としてはこの方向性を「信じたい」という温度感でしょうか。いずれにせよ、今回のライブでより一層日向坂が好きになったのは間違いないので、今後も追っていければと思います。

おわりに

 節目に書くまなふぃのアツいブログには胸を打たれますね……。
今回のライブはセトリも1日目と2日目でだいぶ変えてるし、演出やステージの使い方もそれに応じて180度変わっていたりしたので、この情報量をメンバーは頭に入れながらやっていたのかと思うと、本当に長い間そして相当の準備と労力でもってこの日を迎えたのだろうなと思うと、本当に頭が下がります。おかげさまで2020年代で1番良かったし今後もこれを上回るライブ体験は中々無いんじゃないかと思うくらい、ライブ後の余韻が大きいです(記事を書いている今も続いています)。

 けやき坂時代から夢見てきた場所に、また新3期として加入した3人も含めて、立ったメンバーたちは確かに光り輝いていたし、それと同時にここが「通過点である」という雰囲気も感じ取ったというか、オタク個人としての「大きな目標を達成したその後」への懸念なんかは杞憂だったなあといまは確信しています。頼もしかった。

 そして、2022年はきっと日向坂にとっての大きな「変化」の年。これから起きることを楽しみにしながら、私も日々を生き抜いていこうと思います。

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