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日向坂4期生試論その2:少女たちは青春の馬の夢を見るか:個人ドキュメンタリー

はじめに

 本稿は日向坂4期生試論の2稿目として、12人それぞれのドキュメンタリーから感じた各々の印象やチームにおける役割、あるいはジャンプ漫画で例えるなら何の誰、みたいなことを書いていくものです。これを書き始めたのが10月12日、ちょうど清水理央さんのドキュメンタリー(フルバージョン!!)が公式Youtubeにアップされ、またミーグリで4期生の申込が開始された日になります。ドキュメンタリーフルで流すのは有り難いけど「CD売る気あるの?」とか、「4期生の人となりが全然わからない中ミーグリ売り出しちゃうの??」とか、「そりゃ悪手だろ 蟻んコ」とも言いたくなるような種花クオリティを発揮しているわけですが、そんなことはこれから触れていく12人の4期生たちとは関係ないことなのでこれくらいにしておくとして。

※10月13日の20時23分に4期生ドキュメンタリー全員の公開を待って5次応募の受付を延長するとの報がありました。最初からわかってただろがいという気持ちとちゃんと直前でも変更できたのは良かったという半分マンの気持ちです。

 1稿目で『ブルーベリー&ラズベリー』を軸に「日向坂4期生」というおぼろげな光を掴むような試みをしてみましたが、今回は1人1人におよそ10数分という尺で、バックグラウンドや日向坂を目指した理由、長所やキャラクターなどを掘り下げていく映像を通して何を感じたかを書いていくものです。前回よりは各メンバーへの解像度は高まるでしょうけれど、それもあくまでここから始まる日向坂としての前日譚というか、言うても我々オタクは彼女らのことをまだほとんど何も知らないといっていい状態なので、あくまでもこのドキュメンタリーですら一つの材料として「〇〇さんはこんな人だろう」みたいな枠で固定せずに見ていければなあと思います。前置きが長いね!!!それではどうぞ。

↑日向坂4期生試論その1。

ドキュメンタリー感想

公開順でいきます。

清水理央

<感想>
・「応援する」ということを地で行く人だ
・青春の馬との共振がある
・センター然としているように見えてくる
・ミュージカルに「友達が出演していた」←文化圏があるな
・劇団所属経験があったのね
・表現するということに躊躇いがないように感じるのはそれ故か
・日向坂のレーゾンデートルとしての青春の馬
・受け答えがしっかりしてはる
・手作りカタカナゼッケンはエビ中新メンバーオーディション合宿を彷彿とさせるわね(というかWACKか)
・キャプテンシーがある
・四期生研修合宿、これが宮崎??
・チアという精神。
・日向坂は野球に力を入れているからね
・応援する側から応援される側へ。
・所属前の青春がコロナ禍に巻き込まれ、その最中に日向坂に助けられた子は多いんだろうなあと思う
・高3の夏で初めて野球応援できたのね…
・「将来日向坂を4期生が引っ張っていくようになったときに、先陣を切って引っ張っていきたい」
・合宿チームは藤嶌・渡辺・岸・竹内・清水の5人チームかな?
・「「THE アイドル」な王道アイドルになりたいです」、その意気や良し!!!!の気持ちである

<印象>
 紹介V→『ブルーベリー&ラズベリー』からのこのドキュメンタリーを経て印象がどんどん変わっていくというか情報が増えていくことで輪郭を掴みやすくなっていくのが今回の4期生プロモーションの一連の流れですが、MVでのセンターを経てこのドキュメンタリーを見ると、この子が1番目に紹介されたこともセンターであることも非常に納得感が高かったです。

・『青春の馬』イズム
 私個人としては日向坂が「ハッピーオーラ」に次いでグループの核としているのは『青春の馬』に代表されるような「誰かを励ます/応援する」という精神であるという解釈で、この辺りは「3年目のデビュー」でも語られていた部分でした。この点において清水さんはこの「応援」ということを既に高校のチアダンス部にて経験しており、また過去のミュージカルとの出会いや劇団所属経験によって培われた「表現すること」への躊躇いのなさだとか、自らが励まされてきたものに自分も「なりたい」と強く思いそれを叶えるという力強さもあるなと感じます。「自分らしく表現やお芝居をしたほうが見ている人の心に伝わる」「やれるだけやってみよう」という精神的な柱と推進力で自らの道を選び取り、それによって自己肯定感を獲得していく様もまた眩しい。日向坂に出会い、「元気さやフレッシュさがずば抜けている」「ここでなら輝ける」と思い『青春の馬』を聴いて応募を決意したという清水さん、これから4期生の核になっていくんだろうなあと感じました。

・キャプテンシー
 あとは言葉の端々からにじみ出るキャプテンシーも特筆したいところで、「将来日向坂を4期生が引っ張っていくようになったときに、先陣を切って引っ張っていきたい」とか、研修合宿のチーム内でもメンバーを励ましたり藤嶌さんから「頼りになる」という旨の言葉をもらっていたり、チームにおける役割や立ち位置、現在地点などを正確に把握しながら周囲も巻き込んで行くような推進力も感じられます。視座が高い。なんというかいずれ未来虹ちゃんがキャプテン、清水さんが副キャプテン、みたいな未来も来るのでは…?なんて思ったりしています。

・ダンス
 また付け加えると、ダンスはそのチアダンス経験から裏打ちされた抜群の体幹による安定感とキレ、そして劇団所属経験から裏打ちされた「表現」の奥行きが加わっているように『ブルーベリー&ラズベリー』の一連でも感じております。そうした性質を既にパフォーマンス(MV)ですでに浮かび上がらせている点においても着目されて然るべきであると思ってます。多分わたしはダンスメンが好きなんだろうなあ。

宮地すみれ

<感想>
・「自分に厳しく見えない努力を続けられるような そんなアイドルになりたいです」と配属直後に言えるのは強いですわね
・ひらがなで「すみれ」、とても本人の柔らかで可憐な印象と凛とした雰囲気に合っていていい名前〜〜
・「新幹線で行きます!」とか「実家が横浜でおばあちゃんの家が新横浜です!」がいちいちかわいい
・名古屋は東京みたい?ソンナコトナ(銃声
・スチール写真撮影だったり4期でくっついてるのを見るとかなり高身長組だし身長以上にスタイルがえげつない
・訪れてみたい場所として養老天命反転地を挙げるのは本当に日向坂が好きなんだなあと感じる
・歌詞を諳んじることができているやちさん。愛だ。
・宮田愛萌→宮地すみれのMMラインだ
・「こわいでーす、おりていいですか!」良い
・巫女さん、合いそう。
・兄がいる、メモ。
・自分からやりたいといったバトンについて、サラッと集合写真で「全国大会」って書いてあるのよね
・バトンを通じて協調性を学んだという。なんというか就活みたいな受け答えだけど実際それを学んできたんだなあという言葉の説得力がある
・なんかしっかりしてそうな感じでも自らのやりたいことや「これ!」みたいなことに関しては意志強く飛び込みそうな感触もある不思議な子だなあと感じる
・原体験は学校で観客を前に乃木坂を踊ったときなんだね
・縦軸を認識した上で自身の立ち位置をわかっている、しっかりした子ですわね…
・松田この、未来虹ちゃんあたりと生真面目組として気があったりしないかなあという淡い期待
・ドームの虹がオーディションを受けるきっかけの一つだったのね、募集期間内に開催した意義が確実にあったというわけでして。

<印象>
・「歴史」
 ドキュメンタリーの際に訪れたい場所として挙げたのが『JOYFUL LOVE』を撮影した養老天命反転地というチョイスは、なんというか本当に日向坂が好きな子なんだなというのが伝わってきました。実際に現地に行ったときも歌詞を諳んじたりMVシーンを真似してみたり。日向坂というグループの成り立ちやあゆみをこれまで外から見てきたものとしての視点から捉える「日向坂」像はそういった意味ではファンとしての我々に近しい部分もあろうかとは思います。彼女なりの「日向坂」像があり、そこを受け継ぎ語り継がんとする者といいますか。乃木坂における久保史緒里さんのそれに重なる部分もあるのかなあとは思います。日向坂というチームがいま明確に第2章を迎えているさなか、純粋に「日向坂」になってから開催された初めてのオーディションにおいて迎え入れられた宮地さんたちは、新メンバーを募集すること、これまでの楽曲や歴史を引き継ぎともにこの先を作り出していくこと、それらすべてを受け止めた上でこの場に立っていることと思います。「4期生になって、まだ自分はファン目線で見ていることが多くて、だから自分がそこに入るというのが不思議で実感がなかったけど、こうやって縁の地に来て日向坂にとってもおひさまにとっても大切な曲を踊らせてもらって、自分がここから一員となって頑張っていくんだなっていう実感も持てましたし覚悟もできました。」という言葉は彼女の意志だなあと。ふぁいてぃん!!

・意志
 「自分に厳しく見えない努力を続けられるような そんなアイドルになりたいです」と冒頭で話しているように、矜持を持って「アイドル」に対峙しようとする意志が感じられます。また、様々な習い事をやってきた中でも自分の意志で選択したバトンでは全国大会レベルまでの実力を身につけるなど、選び取った道に関しては猪突猛進に努力できるタイプの子なのかなと感じました。年齢以上に受け答えの落ち着きやチームにおける役割を認識できているような発言からも、16歳とは末恐ろしいぜ…!ただ、プロフィールにも記載されていたように「しっかり見られるけど実は甘えん坊」な面はグループにたくさんいるお姉さん方に沢山甘やかしてもらいな…!という気持ちですね。

正源司陽子

<感想>
・内面の吐露からスタートする、前2人とはテイストが異なる作り
・この映像は頃安監督によるものらしい。対象への温度感と捉えるショットが素晴らしい。
・ダンスもボイトレの経験もなかったけれどオーディションを進んでいくうちに本気で「なりたい」と思うようになったが、研修生になってからは研修生メンバーとの差を感じて辛くなったこともある、と。
・「中学時代に自分の素を出しすぎて嫌われた経験があるから自分の意見をを言うのが怖い」けれどそこを乗り越えようとする姿がそこには映っていた
・「どんなアイドルになりたい?」に対して「お客さんを楽しませる」を挙げた上で「落ち込んだり目を背けたり辛いと思っている人の背中を押して一緒に手を繋いで前を向いていけるようなアイドル」と言えるのは過去の自分をも救おうとする形で、ヒーローのそれなんだよな
・後半の地元、家族パート。「兵庫県芦屋市」で家族皆それぞれ楽器が弾けて(ピアノ、チェロ、フルート、ヴァイオリン)、というなんというか全部盛りだ
・両生類と坂道アイドルの親和性について論文が書けそう(?)というか生き物への目線が慈愛に満ちている
・ヤドカリを発見して躊躇いもなく手に乗せて「カワイイですよね〜」の一連は野生みも持っていて奥行きがあるわね
・これまでの清水さん宮地さんもそうだけど、パフォーマンスの歓びを知っているからこそこの道に挑戦してみたいという点が共通している
・空手の型、しっかりと体力面での補強も抜かりない(今の所ガチ文化系オンリーメンバーはここまでは居ない)
・正源司パパ「でかした」←良すぎる
・「口紅塗らなくてもいいですか」は15歳を感じる台詞だ、今しかない、今を切り取っている感
・お母さんへのお手紙で泣いている28歳男性ことわたし
・愛情を一身に受けて育てられたんだねえ
・控えめサムズアップ、団扇にしたいね

<印象>
・緑谷出久
 清水理央さんが太陽のような笑顔と弾けるような応援で皆を照らして導くタイプの個性(オールマイト)ならば、正源司さんのそれは自身の弱さや過去に向き合いながらもそれを乗り越え、同じ境遇やつらい思いをしている人を「背中を押して一緒に手を繋いで前を向ける」ような、ある意味で坂道グループの文脈に於いてセンター経験者が獲得していたような個性であるとともに、これから自らの個性を発揮していくという点でヒロアカのデクが重なって見えました。清水さんが1番目の発表および『ブルーベリー&ラズベリー』のセンターだった=象徴だったのに対し、日向坂という群体(1〜4)におけるこれからの主人公としては彼女が担っていくのでは…?と感じざるを得ない何かがあります。『青春の馬』で小坂さんが濱岸さんの手を取って導くダンスパートがありますけど、そんなふうにきっと誰かの手を取って導く、一緒にあゆむという形のヒーロー像なんじゃないかなと思います。

・愛の中で育つもの
 ドキュメンタリーの後半にあるインタビュー及びご家族へのフルート演奏やお手紙などからはご家族の愛情を存分に受けてきたことが伺えるし、オーディション受験の際にも心配されたりしながらも応援してくれたりサポートしてくれたりと非常に温かい家庭で育ったのだなあということが感じられます。お父さんの「でかした」は2022年日向坂語録にランクインするでしょ。アイドルという不確実かつどんな事が起きるかわからないこの世界に家族を送り出すのは勇気がいることだし、上記の「自分の素を出す」ことに関しても「自分がどう思われるかな」という言葉を何度か口にしていたように、正直なところ不安は全然在ると思うんです。ただ、これからずっと活動していく4期生の皆とあたたかい先輩たち、そしてオードリーの2人が待ってるので、「いつだって、未来は味方だ」精神で伸び伸びと日向坂46の一員として活躍していって貰えればなあと思います。

石塚瑶季

<感想>
・最初から最後までずっっっと笑顔だ
・家族構成、助かります。
・ダンス経験からの人前に立つ経験があるひとだ、やはり4期はパフォーマンスすることへの躊躇いがない
・野球、ガッツリプレイヤーかつ猫にイチローと翔平ってつけるのガチ感ある
・贔屓の球団は、まあ宗教上の理由でコメントしません
・この子も「チア」の人だ!!!!!!
・負けず嫌いを前面に出す子、わたし好きです
・根っから明るいというのが伝わってくる、そこに無理はない感じがあるキャラ的な意味で。明るさ故に押し殺してるものがあったりするのかな、と心配したりもするけどたまちゃんはそのあたりうまく解消できていたらいいなあ
・何度もオーディションを受け続け、自分の将来を考え、迷っていた時期に日向坂のオーディションがあったの運命だね
・皆合宿パートが入っているけど、そこでちゃんとぶつかれてる、課題に直面しているのだね
・平岡さん、福井方言もピアスが開いてるのも考え方が大人なのもめちゃくちゃいいすね…
・平尾平岡小西石塚班、数年後のセルフドキュメンタリーで研修合宿の話してほしいねこの座組で(のちにやまはるもこの班だったっぽい描写がやまはるドキュメンタリーで映っている)
・貫くのは『青春の馬』イズムなんだなあ
・「太陽を超えた火星のような存在になりたい」←日向坂名言集2022年ノミネート
・「人を応援したり人を笑顔にできるグループ」「がむしゃらで優しくて」という日向坂観。
・運動神経企画期待大だわね
・「覚悟」って言葉を4期生は思ってたよりも使うんよな
・呼ばれた瞬間の表情、これまでのことが去来したいろんなものが詰まったものでぐっと来た

<印象>
・Never give up
 本人も映像の中で言っていたようにこの子は「根っから明るい」んだろうなというのが全編を通して伝わってきていました。明るさを「作っている」感じではないというか。サムネがスポーツの格好に野球(サウスポー)で笑顔でどんな子か伝わってくる。猫にイチローと翔平はなかなかのセンス…!と思ったけど贔屓球団の部分はなぜか記憶から抜け落ちています(?)
 たまちゃんもまた「チア」の文脈で、彼女が描く「日向坂」像は「応援」「笑顔」「がむしゃら」「優しさ」というこれまでも我々が彼女らに感じていた部分であり、それらに突き動かされてきた人が今度は与える側になるというの、じゃないとオードリーにおける春日ですね(?)
 坂道におけるオーディションではそれが初めてのオーディションみたいなパターンが多い印象なんですけど、過去に沢山オーディションを受けて、何度も落ち、それでも諦めずにチャンスを掴むという個人史が彼女にはあります。何かを諦めずに突き通した先に見えてくるもの、という点ではけやき坂的でもあり、また『青春の馬』を体現するメンバーのひとりともまた言えるんじゃないかなと思います。あとはこの「明るさ」だけじゃないさらなる魅力はこれからのひなあいだったりブログやメッセージだったりで開花していくのが今から楽しみです。

※たまちゃんは『ブルーベリー&ラズベリー』で時計みたいになる振りのときに左手ぐるぐるブン回してるのがめちゃくちゃ好きです

山下葉留花

<感想>
・合同オーデ34番ちゃんことやまはる
・「兄の影響」パターンはかなりありますよね(乃木坂の早川さんもそんな感じだった記憶)
・学生時代に人間関係で悩んだときに欅坂の曲に出会って歌詞に共感したと。
・最初に紅白不協和音は割とパンチが強すぎないか??とは思う。どっちだろう2回目のほうかな時系列的に
・ひらがなけやきは『イマニミテイロ』入りだったんすね…
・最終での落選も突っ込んで聞くんやなと思ったけどやはり個人史として外せない部分ではあるね
・一度就職したという点で松田里奈さんを想起する
・就職した、一度夢を諦めたところからもう一度チャレンジする胆力が凄いのよ
・課題曲だったのね『青春の馬』は研修合宿の
・この子もまたダンス経験者だ
・スタートラインが期せずして違ってしまったという境遇はまたかつての先輩を想起させる
・「ネガティブで自己肯定感が低い」という自己分析は前日の石塚さんとは対称的なんだよね
・「克服」系で高い所行かせる風潮はなんなん?(たぶん普通に蛇足だったと思うねんな)

<印象>
・文脈
 やまはるの紹介Vが出てから即オタクの集合知(頑張ってポジティブ変換した)により合同オーデ34番ちゃんだったと知り、そこから実に4年越しでアイドルになるという物語には非常に強度があります。清水さんだったりたまちゃんだったりが日向坂の曲に感銘を受けて、みたいなパターンだったのに対し、やまはるはやはり個人史としての合同オーデ最終落選という過去とも対峙した上でドキュメンタリーにて深堀りしていたのが印象的でしたし、それ故にルーツは欅坂でありけやき坂だったんだなあという。平手ちゃん推しっぽかったし。入が紅白の『不協和音』(時期的には2回目?いやもしかしたら1回目説もある?)なのはインパクトがあるし、あの時期の欅坂を経験してきたものとしての感想が実直に語られていたのがこういった新メンバーのドキュメンタリーにおいては新鮮でした。かつ、研修合宿の後半はコロナ罹患で参加できなかったところは、最終選考で辞退したものの「ひらがなけやき」としてスタートした始祖であるところの長濱ねるを想起してしまいます。スタートラインが異なる部分は不安があったでしょうし、自らが語っている「自己肯定感が低い」「ネガティブ」という内面の吐露はこれもまた極めて「坂道」的な性質ではあるなと感じました。
 こうしたルーツというかスタートが異なる事による葛藤を抱えている彼女が、同じく過去の経験から自分の素を出すことをためらってしまう正源司さんとは『ブルーベリー&ラズベリー』のMV内で手を取り向き合う関係になっているのが個人的にアツいポイントでしたね…葛藤を乗り越えたその先がこれから見られると思うとより一層楽しみです。

平尾帆夏

<感想>
・ドキュメンタリーの作りでいうとこれを書いている現時点では正源司さんのそれとこの平尾さんのやつが一段上の好き
・言葉遣いの端々が上品なんよ
・んふふふ、みたいな笑い方がすき
・「東京は、息苦しいです」
・『偶然と想像』の『扉は開けたままで』みたいな画角のインタビュー
・「根本はやっぱり音楽が大好きというのは一番大きい」で、人前でのパフォーマンスも「楽しい」と感じているならもうそれは天職よ
・美穂が好きでミーグリにて「オーディション受けないの?」という言葉に背中を押されてオーディションを受けた話素敵すぎるんだよな
・いつか邂逅してほしい美穂と。
・大阪の大学に進学したということ、そして受け答えのスマートさだったりでこちらはかしこの方ですわねおそらく
・オーディション特技披露でもずく酢早飲みは大物の風格なんだよな
・息を整えて飲むものではないのよ(すき)
・上白石さんをほのかに感じる
・スチール撮影のジャンプ、着地がいっちゃん速いひらほのちゃん良い
・生写真を集めてる立場から撮られる立場になるの事実なんだけどワードチョイスとして面白い
・『JOYFUL LOVE』の精神なのね
・お母様の肉声が載っている。素敵な言葉…
・お手紙〜ピアノ演奏まで引きの構図なのはかなり好き、監督と趣向が合う
・「でもお母さん、帆夏にはやりたいことができました」で日向坂に入っていく子の未来は明るいものでなきゃいけんよ
・歌詞顔に被るのどうにかならんか?とは思ったが何を伝えたいのかは受け取ったぞ
・お母様の言葉は乃木坂ドキュメンタリーで生駒ちゃんのお母様が発していた(代読されていた)言葉を思い出すとともにその性質の対称さもまた印象的
・これから「舞台に立つ側になる」ということを画で伝えているね
・2027年くらいの朝ドラ、ひらほの主演でひとつよろしくお願いします。

<印象>
・想いの伝搬
 今回のドキュメンタリーは監督4人がそれぞれメンバーを3人ずつ受け持っている形式と聞いているのですが、ここまで(〜ひらほのドキュメンタリー)の中で誰のドキュメンタリーが「映像として」好きかと言われたらわたしは正源司さんのそれと、それに並び立つくらいの今回のひらほのドキュメンタリーを挙げるだろうなと感じてます。構図と題材の描き方が光ってた。鳥取砂丘から始まりインタビューへ向かう一連のシークエンスは彼女の素朴で上品で時折地元をチクリと刺すようなユーモアなんかが垣間見えたりするんですけど、インタビューセクションの画角やカメラ位置は濱口竜介監督の『偶然と想像』における『扉は開けたままで』を想起させるようなものだったり、語りとしては幼少期とご家族、そして自身のルーツともいえる音楽への思いや渡邉美穂という存在の話と多岐にわたるものの、フワッとしているように見えても一つ一つに明確な理由やきっかけがあり、意志とそれを手繰り寄せる思いとがありました。
 ドキュメンタリーの中で特に印象的だったのは2点。1点目は渡邉美穂さん推しだった彼女がミーグリで美穂さんに「オーディション受けないの?」と言われたのが背中を押してくれたきっかけの一つと話していたところ、2点目はお母様へのピアノ演奏における画角とお母様からのメッセージです。1点目についてはまず美穂さんはまだまだ沢山のものをグループに残してくれたんだなあと実感するなどしましたし、好きな色が空色なら、ホワイト×パステルブルーを連想せずにはいられないというか。この関係性は乃木坂5期生の奥田いろはちゃんにとっての北野日奈子さんに相当する位置というか、推しメンとしていた先輩の姿を見て自らを奮い立たせてオーディションに挑んだ部分だったりは、重なる気がしていて感慨深かったです。いつか2人がライブ会場とかで再会してほしい。
 2点目の手紙・演奏パートについては、お母様が着席してからひらほのの登場、壇上から手紙を読み上げたのちに演奏に映るまでがずっと引きの構図で、照明も壇上のひらほのとピアノのみ浮かび上がるような暗さ。ここには親と子の対峙そしてこれから芸能界に足を踏み入れる者と送り出すものにとっての儀式になるのだという静謐な空気感が漂っています。弾くのが『JOYFUL LOVE』なのは虹色のイメージが先行するこの曲ではあるものの、リリックビデオかのように歌詞を読ませ、時折幼少期の写真を背景に表示することで、「私はこれから日向坂として生きていくよ」というメッセージを込めたのではないかと思います。それを受けてのお母様の言葉は送り出す側としての矜持と覚悟をも感じるし、一人の自立した女性として向き合ったとても誠実な言葉が平尾さんには向けられていたんじゃないかと感じました。

渡辺莉奈

<感想>
・「カメラに映る」ということへの躊躇いがないしあまりにも「そのまま」で映っている。緊張とかがほとんど見えない。
・紹介Vからアー写を見た段階では「13歳?!」というインパクトでだいぶおぼこい子なのかと思っていたけれど、話し方とか言葉選び、テンション感などを見ると「中学2年生」という尺度で見たときにはだいぶ自然体というか納得感があった
・『ブルーベリー&ラズベリー』でも思ったけれど表情がとても豊かな子だなあ
・青春という単語でくくるにはいささか大雑把な話ではあるけれど、これから過ごすおよそ「学生生活」に相当する期間のうち大部分は日向坂としての活動に費やすことになるわけで、我々はその意味を受け止めねばならない
・しかしよく笑うねえ
・「普通の女の子として過ごす最後の夏休みの記録。」が胸に迫ってくる
・「日向坂46の渡辺莉奈です」の自己紹介がなんか新鮮でもあり既に板についている感もあり。
・宗像大島といえばばってん少女隊だね(?)
・整ったお顔立ちだし莉奈という名前でわたしはかつて推していた松野莉奈さんを思い出すのよね
・キャッチフレーズ「莉奈のことを知ってよかろうもん」、良(よ)……
・2013年に入園式ってわたし大学入った年なんですけど(卒倒)
・「麦チョコ事件」、エピソードトーク話すのうまいな
・兄姉の影響なんですね
・おぬしもまたダンス経験者か!
・横顔マジ綺麗…すでに美しい…
・全部の画角が画として強いのなんなんだ
・電子レンジ使うときWi-Fiが弱くなる話よすぎる。諦めずにフォームが送信されて良かった
・最終審査のときの服装といい髪型といいザ・アイドルみたいな路線もいけるのでは
・後ろに控える平尾さん、この子もずく酢早飲みするんだよな、、、とおもろくなってしまう
・自信満々にあいうえお作文で突っ切るのかわいい
・思い出した、笑い方柿崎さんに似てるんだ。えへへへといひひひの間みたいなやつ。
・「しょうゆ」のイントネーションのファン
・なんかもう一人だけ「番組」をやっているな。特製「りな丼」は「け・やきにく丼」の後継にしてケヤフェスで売ってください
・サブリミナル馬。
・終盤のチェキアルバム→写真のパート、彼女のフォトジェニックな側面を存分に伝えてくれている。B.L.T.とか観てる気持ちになった

<印象>
・大器
 全編通してみた結果頭に浮かんだのはこの2文字でした。この時点で既にアイドル性が高すぎる。ドキュメンタリーが一人だけ「番組」として成立してしまっている。そして注目したいのはフォトジェニックさ。これまで発表されてきたメンバーたちのドキュメンタリーはほとんど動画で時折幼少期の写真が出たり、といった感じでしたけど、渡辺さんのそれでは後半の約1分くらいは写真のみのパートがあった気がします。でも私が監督だったとしてもこう作るのわかるなあと思いました。静止画にも強いし動いていると表情豊かでよく笑うしリアクションも大きいという、なんというナチュラルボーン感。全員そうなのは当たり前の話なんだけど、改めて日向坂に入ってきてくれてありがとうですね…
 あと避けて通れないのは13歳という若い年齢からアイドルという世界に飛び込むことについてで、現在中2の彼女は活動を始めてから学校行事にほとんど参加できていない、ということから今回「普通の女の子として過ごす最後の夏休みの記録」のため宗像大島に行くという作りになっています。構造としては乃木坂5期生の五百城ちゃんに近く、五百城ちゃんは山に登ったり地元の友だちと中華街を食べ歩いたりしていたのが記憶に新しく、地元を離れる前に地元でやり残したことややりたかったことを叶えてから、これから始まるアイドル活動に向けての意気込みなどを聞くという部分においては、ドキュメンタリーとしての強度があります。最年少で加入するということは「アイドル」として過ごす期間が人よりも長くなるということで、2022年の日本社会とそのシステムに於いて「アイドル」であり続けることが果たして幸せか、みたいなこともあると思うんですけど、せっかく加入してくれたからにはこのグループに在籍している間は希望で満ちていなきゃいけんよ、となりましたね…夢と憧れを持ってアイドルになった彼女らが少しでも楽しく活動できればなと思います。

藤嶌果歩

<感想>
・後半で自分でも言ってたけど笑顔が自然体で肩の力がいい意味で抜けているのよね、さながら達人の構えが何も構えていないかのような感じというか。神様が中に入ってたシェンみたいな(ドラゴンボール)。
・自己分析と周辺環境に対する解像度が高い子のような気がする。観察し、修正し、アウトプット、を繰り返すという意味では書道もまたアイドルに通じていると思う。
・映像における地方自治体とか五輪の招致Vみたいな都市と藤嶌さんの画面構成比が面白い。
・北の大地で育ったピースフルなマインド。
・学級委員長とかに好奇心だったりで飛び込めるパワーとそれを成し遂げるリーダーシップがまたこの子にはあるのだろうと思う。いつの間にか周りに皆が居るタイプのこのような気がする
・習字が場面の切り替えに使われている
・ここまでだとひらほのと藤嶌さんがダンスまたは運動経験なしメンバーではある
・楽しんだやつが最強ですからね
・もう正源司さんと腕組んで歩いてんじゃん〜〜なにそれ良(よ)〜〜
・柔らかくて温和そうなイメージと可愛らしいお顔立ち、それでいて凛とブレずに芯を持ちながらも柔軟性を持っているひとだなと思う
・お母様に合格を報告したときの「ハグしてくれました」(ハニカミ)でキュンです
・「クーポンもらったのもあるので」←すき
・「自分の最大限まで努力した経験があまりなかった」「自分の好きなアイドルっていうお仕事なら、自分の思うままに努力できるかなって」という、ことからも、「ここでなら輝ける」という気持ちと「アイドル」、ひいては「日向坂」がたゆまぬ努力の場なのだということを認識した上で飛び込んでいいるしそれを楽しんでいる
・自己のイメージとグループのパブリックイメージを認識した上で「日向坂がいちばん自分らしいかなと思うグループ」と言えるのは頼もしい。適性そのものだと思う
・研修合宿で大喜利やらされてるのわらってしまったけど「オコメツイテルヨ」は普通に面白くて好き回答
・ひなあいが特殊な戦場だから事前に訓練されている、、、、
・私の誰にも負けないところ、で「動じない心」=不動心なの頼もしすぎるんだよな
・なぜひなこいのBGM
・「論語やってて」は十分インパクト強いしどういう考え方が根底にあるかを
・「自分らしさ」「自分の好きなところ」とか自分がここに選ばれた理由だったりを言語化してるよねかなりしっかりと
・人の目をしっっかりと見て話す子だ
・あれだな、もうこれ個人PVだな(?)
・あやめちゃんの「さらば青春の 光」みたくケイマックスに書を貼り出してほしい。もしくはひなあいスタジオでも可。

<印象>
・憧、道、堂、導
 清水さんが象徴とリーダーシップであるならば、藤嶌さんは影から皆を支えてチーム内の空気や結束、安心感を醸成してくれるタイプのチームの精神的柱になる人だと感じてます。仙道みたいな。まだ慌てるような時間じゃない。なんというかこの人がいるとチームの雰囲気良くなるなあという磁場がある気がします。で、そう感じた根拠は何かというと、自身で語っていた自己イメージとグループのパブリックイメージにブレがなく、かつ「ここでなら頑張れる」と言い切っているところ、負けないところとして「動じない心」を挙げているなど、自己のブレや揺らぎが(少なくともこのドキュメンタリーからは)全く見られず、海というか大地というか、とにかく広く構えていると同時に好奇心で楽しんでやるマインドも併せ持っているので、同期からするとどれだけ心強いかと想像します。ちょこちょこ部長とか学級委員長とかやってたみたいな話もありましたし、そういう意味で自分では謙遜していたけれども人望というかチームを導く力があるんだと思います。
 合宿内では大喜利とかぶりっ子の練習してんの?!となったけれど、それすらも楽しんでそうだったのは一安心です(キラリ…今助けるぞ…)。また、パフォーマンス練習だとか班別のミーティングなんかでは互いに励まし合ったり、一緒にいる子も固定じゃなく、ひとりひとりの目を見て感情をドンと伝えてるのが素敵。マジで同僚にいたら心強いな…

平岡海月

<感想>
・海月の水槽を前にシルエットで見せていく構図、そして「年齢的にこれが最後だろうな」というインタビューへの回答。映像と語りとでグイっと引き込まれる。

・たまちゃんドキュメンタリーでも話していたけど福井の方言ばりあるのがええな
・「海」属性の子は案外日向坂にはいなかった気がする
・これから大海に踏み出すんだというような、海に向かってカメラには背を向けたショットだったり水面を見つめる描写が刺さる
・大沼さんに次ぐ漁師の娘だ
・「夜の海に浮かぶ月が綺麗でそんなきれいな女性になってほしい」という願いでつけられた名前、素敵…

・アリエル憧れでフォークで髪の毛梳いてたエピソードかわいすぎる
・ひらがなけやき2期生オーディション受験者だったのあまりにも物語だ、しかも02lineという
・クラゲの水槽のところで幼生から成体に成長するという説明を聞いているところはここから日向坂という海で成長していく海月ちゃんと重なる
・2期生はほんととんでもないメンバー揃ってるんだよな死角がなくてさ
・その他2回受けてたってことは合同オーデと乃木坂5期生オーデも受けてたってことになるのか
・ラストチャンスで切符を掴んだの、諦めなかったこと、一心になりたいと願っていたことが報われて良かったね…と普通に泣いてる
・福井出身と聞いて「鯖江にメガネミュージアムあるよね!?」とテンション上がるお友達面白い
・お団子食べてるときに通行人を画角に含めてるの、「時間」を感じるいいショットだ
・ヤドカリを見て「引きこもってますよ〜夏休み中の私みたい」というワードチョイス好き、そして正源司さんといい4期生はヤドカリが象徴なのだろうか。
・「最終候補生」って制度なのがまたね、研修合宿を経ているわけでその期間ふるい落とされた人がいるかも知れないと思うとギュッとなる
・ずっっっとアイドルになりたい一心だったんだなあというのが壇上での涙で刺さる。そして奥に映る藤嶌さんとの対比。
・「喉から手が出るほど叶えたかった夢でどうしてもやりたかったアイドルなので、身体が千切れても頑張りたいなと思います」という言葉に詰まっている海月ちゃんのアイドルというものへの思いの強さ。
・海岸で流木に座っている画もそこで親からの手紙を読むのも、これまで正源司さんや平尾さんが壇上から自分→お母様に書いていたのとはベクトルが違って、それこそ何年もアイドルを目指していたことをご両親は知っているからこそ、このドキュメンタリーという場において贈る言葉、背中を押してあげているという構図が印象的だしその背景をここまでの約13分で知ったからこちらも泣いてしまう

・そうね、こっからよね
・恩返しという表現が「驚かし続けたい」というのもなんか不思議と頼もしいね

この部分、ほかの皆はカメラに正対して笑顔だったのに対し、海月ちゃんのときは海の方を向き後ろ手にはご両親からの手紙を持っている。海を見つめながらも、これから踏み出すアイドルという大海に向き合うその表情は窺い知ることができない。それでも、この手紙に象徴されるようなご両親の応援に背中を押されてこれから彼女はずっと夢に見てきたアイドルになるのである。

<印象>
・雨垂れ石を穿つ
 いやーー今まででいちばん心揺さぶられましたね…ひらがなけやき2期生オーディションの受験者だったと話していた辺りから、どれだけの想いで今回の合格を勝ち取ったのかと思うとくるものがありました。やまはるが合同オーデ落選組でも諦めずオーディション中に一度就職した会社を退職したこと、またたまちゃんもアイドルを志し沢山オーディションを受けては落ちてきたことのように、海月ちゃんもまた合同オーディション、そしておそらく乃木坂5期生オーディションをも受けての今回があったように「アイドルになりたい」という強い思いと絶対に諦めなかったこと、そしてたゆまぬ努力の末に掴んだという姿は多くの人に響くと思います。強い想いは誰かのもとにきっと伝わるからね。
 そして映像における構図の一つ一つが図抜けて良い。横顔の綺麗さを捉えつつも街の風景と通行人も同じ画に入れているところとか、冒頭のクラゲ水槽をバックにしたシルエットだとか、流木に座って手紙を読むところとか、最後の名前が表示されるパートで海を向いているところとか。あとクラゲの幼生が成長していくさまを自身に重ねていると読み取れるパートも印象的でした。
 名前の由来は「海に映る月が綺麗でそんな綺麗な女性になってほしいから」というのもまた素敵で、そうしたご家族の応援を受けてここにたどり着いたというところも心を動かしますし、そのお手紙が流木の上で読まれるというのも示唆的です(紆余曲折あって流れ着いた場所)。上記でも書きましたけど「手紙」においては正源司さんや平尾さんとの、構図や「アイドル」というものへのスタンスとしては藤嶌さんとの対比が存在すると思っていて、12人をこの順番で1人ずつ公開していくことによる見せ方がようやく機能してきたという感覚もありました。いまこれを書いている瞬間(10月21日0時6分)も食らっている。ドキュメンタリー強度も映像美も現時点では随一でした。

竹内希来里

<感想>
・冒頭の落ち着かなさそうに体揺らしたりニヤッとしたり肩ぐるぐる回したりほっぺたぐにぐにしたりの映像でどんな子か伝わる。映像としてうまい。
・サムネとか紹介Vだと眼光鋭く三白眼でクールなイメージなのかなと思わせてのこれ、何千人かやられてしまった音がするよ
・スンとしてるとマジで美しいけど話し出すと周囲の空気含めほわほわしてる
・最終審査の”抜けの小西”
・東京=東京タワーなのかわいい
・「日向坂フォーティーシック」←ん?まあ続けましょう
・そういう意味では声がまだ年相応というか揺らぎがある
・キラキラJKの対義語としての「カチコチJK」ってワードセンスすき
・この子はあれですね、このほわっとした空気感で場を掌握できてしまうタイプの子だ。愛されだ…!
・「がんばるぞ!おー!♪」←また数千人恋に落としている
・「好きな四字熟語は”絶体絶命”です」←いやそんなことある?
・「好きなおでんの具は餅巾着です」←なんかパーソナリティが伝わる〜
・というか全編愉快なBGMと効果音がつけられている
・急に広島県宣伝大使になるじゃん
・「あれって武道館ですか?」「あれ武道館じゃないです」
・学生時代なにやってたとかは特に語られていないんだけど(”キラキラ”ではなかった、くらい)、それがなくとも人となりがもう十二分に伝わってくる
・あれ?これ個人PVでは?(3回目)
・家にもんじゃの鉄板がある先輩がいるよキラリちゃん
・小町(つきしま)←名作誕生の瞬間である
・入店のときに「おじゃましま〜す」っていうのも良すぎる
・「めちゃくちゃに!おいしいご飯を!たべまくる!」←アイドルみんなこうであってほしい
・「す”み”ません」って言うのもなんかいい
・いや食レポうめえな!!!すぐロケ行けるよ!!
・「みんなからほやほや、ふわんふわん、柔らかいイメージ、優しい感じがあるねと言われる」←まわりのご友人、的確すぎる言語化だ
・アイドル性たけえ〜〜
・いや食レポうめえな(2回目)
・神社のシーンは最終審査とか発表待ちの場面と祈りの所作を反復させて映していて、しっかりと夢が叶ったということを示してくれている

<印象>
・天衣無縫
 愛され度がハンパないです。見た人みんなキラリちゃんのこと好きになっちゃうでしょこのドキュメンタリー。過去どんな子で、どんなきっかけで目指したか、入るまでになにかやっていたのか、みたいな部分を掘り下げられることはほとんどなく、ひたすらに彼女のパーソナリティの魅力を十二分に伝えることに振り切った構成のドキュメンタリーだったなと思います。そういう意味では個人PVみがある。橋本さんありがとう。橋本さんのドキュメンタリーが今回のだといっちゃん好き。
 この子はワードセンスが面白くて何分かに1回は名言を放つという点で天才みを感じます。このクールなお見た目で「カチコチJK」とか「小町(つきしま)」とか「日向坂フォーティーシック」とかポンポンと名ワードを生み出しているので天才かと思いました。周囲からのイメージとしても「ほやほや、ふわんふわん」と言われるように癒やしの波動を放っている彼女ですけど、自らもそのイメージを認識した上で、「愛されるような、困ったときがあれば私を見て元気をもらったな」と思えるようなアイドルになりたいというアイドル像を持っていたり、なんというかアイドル性が高い。引き出しというか魅力何百種類あんねんというね。
 あとは前日が平岡さんのシリアスでドキュメンタリー強度が高かったものだったのもあり、今日のキラリちゃんのそれがより一層ほっこりしたというか普通に声出してわらって見ていました。口角上がりまくり。かわいい。どうやらかとしがキラリちゃんを「不思議な子」と評していたという話を風のうわさで聞きましたけど、そうした先輩たちとの関わりなども見られるようになっていくんですね…いまから楽しみすぎる…

岸帆夏

<感想>
・「変わっていく姿を皆さんにお見せすることで、頑張ろうって気持ちになれるようなアイドルになりたいです」という言葉に集約されているわね
・爬虫類好きの子が一定数いる坂道グループ
・ほんとに生き物が好きなんだなあというのが幼少期のエピソードとか眼差しとかから伝わってくる
・好きなものと周りとの差というかね、そういうのを気にするのは割と色んな人が経験するある意味普遍的な悩みでもあって、そこを葛藤として抱えていたきしほのの姿に共感できる人は少なくないと思うねんな
・周りに合わせて周りのこと気にしちゃうタイプ、というところも含めて言語化して吐露できている
・ウーパールーパー触るときに「触るね〜」って声掛けしてるの優しさだ
・「将来諦めかけてて、なんでもいいやみたいな、投げやりな感じでした」←たまたま私なんかは大学行って就職してオタクになってたりするけど、「これから」の想像がしにくい中でこの社会を生きていく上での閉塞感、みたいなものは一本レールが違えば抱いていた感覚だと思う
・「覚えるのが苦手」というのはプロフィールにも記載してたね、その分人一倍努力しなきゃというところも長所の「根性」だ
・「軽く」受けた、という部分は言葉だけとか切り取ると強く感じてしまうけど、きっかけなんて何でもいいといえばいいし、入ったことによって色んな方向に成長していくしそうした数多のアイドル先輩たちがいたよ〜
・最終審査でカエルを連れてくるのなかなかのツワモノだし、「ひなちゃん」って先輩の名前じゃないか!笑
・10年、20年というタイム感がいきなり入ってきたけど、自らに引きつけて「10年、20年愛されるような存在になりたいです」と語ると途端に女性アイドルとしての活動期間、みたいなレイヤーが重なって示唆的なパートだった
・「カエルはどこで?」「お店で買いました」で後ろの清水さん笑っててよい、最終審査でもガチガチではなく柔らかい場の雰囲気を作っている
・ひなちゃん結構しっかりとした存在感の方やね
・合格発表、5番で呼ばれたときの表情と隣の石塚ちゃん、そして壇上で抜けの小西さん。
・未経験でかつ覚えるのが苦手となるとなかなか苦戦するよね…と合宿で泣きはらしている姿を見てギュッとなってる。清水さんとか藤嶌さんが(ほかにもその場にいたけれど)率先してカバーしてあげているというか助け舟を出しているのが見て取れる
・清水さん、センターとキャプテンを兼ねているな
・苦手なことがわかっているからこそずっと練習している、積み重ねができる子という部分を運営は見ていたんだろうなあ、「頑張れる」子がほしいというのはとても理解できる
・合宿所、廃校を利用したみたいな施設っぽい感じなんだけど、窓ガラスを鏡にして夜中も必死に練習してたシーンとかはプデュ日本S1の練習生達に重なる(伝わる範囲狭い例え)
・花火大会を皆で観に行ったときでも練習してるシーンで食らった、、、
・合宿パートの最初で全然ついていけてなかった部分を見ているから、最後のパートで速い振りも体得できているのを見てグッとくる
・タランチュラ生々しすぎる〜
・もしもオーディションを受けていなかったら→「ゴールがない人生だったと思います」
・日向坂とは→「希望をくれた存在、生きる意味を見つけてくれた存在」

<印象>
・救われる勇気
 「なにもできない」とか「歌もダンスも苦手」といった表現で言い表している自己の弱点ともいえる面を正面で捉えつつも、「やってみよう」と受けてみたオーディションで審査が進むにつれ「その分練習する」だとか学び取る姿勢、諦めない、逃げないところなど自己変革していくさまがこの約14分のドキュメンタリーに詰まっていました。『青春の馬』の振りが全く入らず号泣しているところから窓ガラスで居残り練習、そして皆で花火を見に行くときでもひとり振りの確認をしている姿があり、最終的に披露していた『青春の馬』は冒頭の速い振りもしっかりできていたのでぐっときましたね…

小西夏菜実

<感想>
・これまででいちばんミステリアスでその実像が掴みづらかった小西さん、サムネ及び冒頭数十秒で袴姿似合いすぎ…とかスタイルいい…とか関西弁つよめなの好きぇ〜となってます
・髪がサラッサラなんよ
・故郷である神戸にとても愛情が深いんだなというのが伝わってくる
・アーティスティックな雰囲気のものと同じ画面に存在していても強度を保っているというか、装苑みたいな世界観も乗りこなせるんじゃないかと感じる
・最終審査で幾度となく映っていた“抜けの小西”がようやく。しかしこの組、竹内小西正源司というパワーしかない組だ
・左にいる眼光鋭い子がしゃべるとホワホワしてて不思議な動きし出すの最高なんだよな
・正源司さん、緊張で持参したフルート握ってるのカワイイ
・しかし最終審査時点でこの完成度というかお洋服の着こなしというか全体の自身のトーンを理解した組み方は平伏するばかりである
・アザカワ入りで、しかも昔からアイドルが好きで…というタイプではなくあらかじめ知っていたのも乃木坂くらいだった、という子が今こうして巡り合わせで日向坂に入ってきてくれたこと、感謝しかないですわね
・将来に迷っていたときに目に入ったオーディションで即応募したと。
・喜怒哀楽をアピールしていく小西さん、好(ハオ)です
・オーディション期間は歯の矯正やってたけどドキュメンタリー時期にはもうとれていたっぽい?
・「人見知りすぎて顔も冷たい感じに思われがちなんですけど、中身はどっちかというと明るいというかうるさい感じ、でも根暗」←喜と楽の表情がこれからいろんな場面で見られれば良いなあと思う。ひなあいとか。
・「のびのびパスポ→ト」←頻出する馴染みのない単語だ
・サターンの椅子と対峙する小西さん、「なんて美だ」?
・「願い事は口に出さない主義」なのとても好き、ただプロフィール紹介文には(言霊)って記載があったように、自らの内にその思いだったり祈りを言葉にして取っておくタイプなのかなあとか。
・「1年後の自分」は想像がまったく出来ないというけれど、アイドルという世界に飛び込んでみたことで見えてくる景色、夢、また4期生の仲間たちや先輩との関係性で生まれるものがきっとあるだろうから大丈夫よ〜と伝えたいわね
・地元神戸への愛が熱い、絶対凱旋公演しような…!

<印象>
・幽玄
 4期生紹介順の最後、かつ他の子のドキュメンタリーにも映り込んだりはしていたもののそのパーソナリティーが最も謎めいていた小西さんですけど、確かに兵庫県出身という前情報があったとはいえ関西弁つよめなのはかなり刺さりました。五百城ちゃんもそうだけど日常会話から関西弁(あんまり標準語的イントネーションが少ない)のは貴重で、まなふぃくらいの関西弁濃度の感覚。小坂さんと松田このちゃんの関西弁お手本がひなあいでありましたけど、関西圏の諸先輩方といずれは関西弁縛りの会話とかして見てほしいですわね。敬語だと関西弁出にくそうな気もしているけどそこはまあ。
 自らも話されていたように小西さんもまた「アイドル」になりたかったというよりは、将来に迷っていたタイミングで見つけたオーディションに迷わず応募したというパターンで、夢を叶えたという方向性よりかはこの合格によって彼女の人生の方向がひとつ方向づいたというか、自分の人生の上で「日向坂」というものが大きなファクターになった、というある種の俯瞰的な感覚も覚えます。
 性格とか印象の話では「人見知り」とか「冷たい表情に見られがち」という自己分析でしたけど、その内側にあるという「明るさ」「うるささ」みたいな部分は、仲間たちと長い時間を過ごしていく中で発揮していってもらえたらなあと思います。楽屋ドッキリのぱるみたいなね。かつて大人見知りだった若ちゃんがMCだったりするし、またグループのパブリックイメージは明るく賑やか!でも各々のペースや在り方は尊重してくれる組織だと思うので、どんな方向性に進んだって大丈夫よ、という気持ちですね。
 あと印象的だったのは「願い事は口に出さない主義」なところです。でも言霊は信じているのかなという部分もあり、レイヤーがいくつか重なっている感じというか。公言していくのも一つの形ではあると思いますが、自らの内側で熱く闘志を燃やす系だったらそれはそれでかなり熱いなあという。これから活動していくにあたり、「アイドル」のペルソナを作っていくタイプなのか、またクールな感じで進むのか、素(と呼ばれているいち側面)を徐々に出していくのか、など現時点ではどうなっていくかわかりませんが、それが楽しみでもあります。こうした人から不意にこぼれ落ちる人間性の部分に私は弱いので。なんというか気負いすぎることなくやっていってほしいですね、みんながいるよ!

「日向坂らしさ」とは

 章タイトルでこう掲げておきながら翻すようで申し訳ないんですが、「らしさ」を規定するのってめちゃくちゃ難しいし当事者としての彼女らと観客としての我々からしても見えているものがだいぶ異なるので共通認識、あるいは「教義」にも近い意味においての「らしさ」が同じ写像を結ぶことはおよそ不可能に近いという諦めを私は抱いています。そのうえで、今回集った4期生に共通項を見出すとするならば、本記事のタイトルにも関した『青春の馬』の精神なんじゃないかと思っています。研修合宿の課題曲だったみたいですし。12人を見ていくと文字通りチアを経験してきたメンバーは(不確定も含めると)3人いたり、過去にオーディションを受けては落ちた経験がある子がいて、はたまたずっと好きだったアイドルの世界に飛び込むにあたって「ここでなら輝ける」と門戸を叩いた子がいて、親元を離れ上京していく子がいて、そんなバックグラウンドも「アイドル」という夢への視点も異なる12人が集った「日向坂」というフィールドに彼女らが見出していたものは「人を応援し笑顔にする」「がむしゃら」「背中を押す」「手をとって一緒に歩む」ということ、そして「諦めない」を体現しているメンバー、といった要素なのではないでしょうか。
 とはいえ全員が全員がむしゃらでひたむきで…と括るのはいささか乱暴でもあって、特に最後の3人(竹内岸小西)についてはきっかけがそこにあったから扉を叩いた結果として今ここにいるという経緯を持つ3人でもありました。アイドルの新規メンバーオーディションにおいて何がいちばん重要視されるかというと、そのグループカラーに合っているかだとかグループに新しい風を起こしてくれそうかだとか、頑張れる子かどうかだとか、想像の範囲内でしかないですけど色々浮かんできます。そうして選ばれた12人の、ベースの「日向坂が好き」というフィロソフィーに共感した上での個々のアイデンティティやパーソナリティ、信念、夢、人生などが発露していたのが今回のドキュメンタリーだったのではないかなと。
 「似て非なる愛こそ全てだ」と歌われているように、12人12様のカラーを今回のドキュメンタリーで少しずつでも見出せたのではないかなと思います。今後どういう風に活動をスタートさせるのか等まだまだ始まったばかりの4期生たちを、これからも注視していきたいです。

おわりに

 12人全員分のドキュメンタリーを見終えた今、ふたたび『ブルーベリー&ラズベリー』のMVを見てみるとどうでしょうか、ひとりひとりの個性が光り輝いて見えませんでしょうか。

 12人フルバージョンを毎日公開というのはなかなか大盤振る舞いでしたけど、走り切ってみた結果紹介Vだけの状態からは遥かに各メンバーへの印象だとかイメージとかパーソナリティの一端は窺い知ることができたんじゃないかなと思います。あとはCD特典として付いてくる「初めてのフォトセッションメイキング」とか「MVメイキング」で、個々人が集団の中でどういった働きをしているのか、この子とこの子は特に仲がいいんだな、といった部分をみられるんじゃないかという期待があります。
 日向坂新メンバー募集オーディションの告知が大体今年の3月頃でしたっけ、そこから約半年と少し、この間でも怒涛の変化を遂げてきたまさに変革期である日向坂というチームに加入するという事はかなり本人たちにとってもプレッシャーは正直でかいと思うし、迎え入れる側の先輩たちにとっても大きな変化なので、これからまさに突入していく「日向坂2.0」には困難も待ち受けているでしょう。ただ、これまでも数多の困難を乗り越えてきたのがけやき坂/日向坂だったと思うので、これからも道を切り拓いていく彼女らの行先を共に見届けて行きたいなと思ってます。

※今月発売のBRODYでもその辺を割と1〜3期生が語っていたのでマストバイです

おまけ

恒例の好きな非坂道アイドル楽曲を貼るコーナーです。
渡辺莉奈さんが訪れていた宗像大島はばってん少女隊がMV撮影したりしてたところなので見覚えがありました。本曲は阿蘇の大自然をバックに「八代妙見祭」の獅子などをMVに使用しているというもので、アルバム『九祭』は九州各県をイメージした楽曲が収録されています。ばっしょーの公式YouTubeに飛ぶとかなり長尺のMVメイキングなんかがあって面白いし、スターダストの中でも挑戦的なクリエイティブを展開しているグループなので注目しています。

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