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子どものIQは伸びる?

IQが伸びるの真実

「小学校入学前にやった知能検査でのIQが、小学校卒業する頃にはすごく伸びた」という投稿をInstagramでみたことがある。

それを見たときに「うそー」と思っていた。
だって、IQは伸びないというのが心理学的には定説だからね。

だから、SNSやなんかで「○○したらIQが伸びるからこの講座に入って」とうたっている講座については、「嘘言ってんじゃないよ」と思っている。

ただ、「IQが高くなった」と言っている人が全くのウソを言っているとは思っていなくて、おそらく正確に検査ができずIQが低くか高く出たのだろうと考えている。

知能検査の間隔

投稿の中には、1年に数回、検査を受けている子がいてびっくりする。
だって、知能検査は短期間に次の検査をすると子どもが問題を覚えてしまって、いい結果が出るようになるから。
だからWISCや田中ビネー検査は2~3年はあけるようになっているのだけど。

そういうことを知らずか説明されていないのか、1年に何回も検査を受けて「IQが上がってきてる」と喜んでいる保護者もいる。
だけど、そういうのは検査の問題を覚えていて正解が出しやすいから、IQの値が上がっているだけで、正確に検査ができたとは言えないんだよ。

その証拠に子どもは何にも変わっていない。
子どもの思考や行動は、前に検査したときと変わっているわけではないから、毎日接している教師には、IQの伸びを感じることはできない。

あー、だけど「以前にくらべてできていることが多くなっているから、絶対に上がってると思ってた」と言ってるママもいたな。
でも、前に検査を受けたときより月齢が上がると周りの子もできることが増えてるから、ママの期待ほど上がらないんだろうな。
検査は平均からどれだけ外れているかを図ってるわけだからね。

IQのとらえ方

IQってあくまで数値。
知能検査は、その検査項目を数値で表わしているだけ。
数値だけ高くなっても、子ども自身の思考や行動が変わらなければ意味がない。
何が言いたいのかというと、子どもの思考や行動が変わらなくても間隔をあけずに検査を受けるとIQは上がることがある。

知能検査はあくまで、子どもの知能(WISCであれば言語理解、知覚推理、短期記憶、処理速度)を測る手段。
目的は子どもの得意不得意(WISCであれば言語理解、知覚推理、短期記憶、処理速度)の状態を知って、子どもの支援に活かすこと。
子どもの支援に活かして、子どもが毎日の生活をできるだけ支障なく送れるようにすること。

だから、私は「目の前の子どもの姿こそ真実」だと思っている。
IQが高くても「?」って思う子は測り間違いだし
IQが低くても「この子そんなに低い?」と思う子は、おそらく正確に検査ができれば数値は高くなるんだよ。

子どもが小さければIQの数値に注目して「あー、ダメだった」とか「今度こそ」とか「今日は朝、ぐずってたから」なんて一喜一憂している投稿を見ることもあるけど、
「数値じゃないんだな-」子どもの姿だよ。
「子どもの姿!!」と思ってしまう。

「少しでもIQを高くしたい」気持ちも分かるけど
IQをあげることを目的にしないで
子どもの姿を目的にしてほしい。
「○○ができるようになった・・・」とか。

子どものできることが増えれば、必ずIQはあがってるよ。

IQは上がる?

最初の章で「心理学的にはIQは上がらないのが定説」と書いていて、すぐ上の章で「何かができるようになれば、必ずIQはあがってるよ」と矛盾したことを書いているよね。

それは、今実際に直面していることなの。

中学生になって知能検査を受けると、小学生のときに測定したIQよりも上がっている子が多いの。

実際、20くらいは上がってる。

中1のときに「あの子IQどのくらいなの?」と支援級の担任に尋ねて、「50」と返事が来たことがあって、
(※実際の数値は違います)
でも、とても50には思えない子なの。
「えー、50ってそんなにいろいろなことができるの?」と言ったことを覚えてる。
でも、その数か月後、中学生になって検査を受ける機会があったの。
そしたらなんと「75」になってるやん。
「やっぱりな』という感じ。

だから、前でも述べたように、目の前の子どもの姿とIQの数値は合ってくるんだよね。

子どもの年齢が小さいほど、IQの数値は誤差が大きいような気がしていて、
中学生位になるとだんだん正確に測れてくる感じがする。
私の肌感というか経験。

心理学的にはIQは伸びないと言われていて、私も本当にそうだと信じているけど、実際には、小学校のときのIQよりも中学生の方が20くらい上がっている報告を聞くことが多いよ。

IQが上がった子たちがしてきたこと

先に述べたとおり、小学生から中学生になってIQの値が高くなる子は多いの。

その子たちが家や療育機関で何かをしていたのか?

気になる人が多いのではないかと思うんだけど、

それで、今までのIQが上がった子たちを見てみると・・・。

人それぞれなのよね。
「療育に行っていた子がIQが上がっていました」と言った方が、納得がいったかもしれないけど、

中学生でIQが上がった子は、実際には「療育に行っていた子」もいれば「家で普通に生活していた子」もいる。

そして、付け加えると中学生になって「この子のIQ上がってないよ」という子もいなかった。

だから結論としては、IQが上がったのは、検査が正確に測定できるようになったか、成長して生活のスキルが上がったからだと私は思っている。

次は、支援級の生徒たちの進学先について書くねー。





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