シェア
茉野いおた
2019年7月2日 17:48
「私はね、美香ちゃん、今の夫とどうしても結婚したかった」ゴンッ。加穂子は台の一番長い対角線の先にある6番に向けて手玉を発射した。すーーっ。図ったようにポケットに落ちる。「出会ったのは20代後半のころ。顔も中身もすごくタイプで、なにがなんでもこの人と結婚したいと思った。でも相手は7歳年下でまだまだ遊びたいみたいで、私がどれだけ言っても、決してうんとは言ってくれなかった」「先生、その時って