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助産所で出産した話

次女は近所の助産所で出産しました。

周りのみんなからは、なんで助産所?助産所ってなに?まだ助産所ってあったの?!とよく聞かれるので、助産所での出産レポを書いてみました。

助産所との出会い


妊娠が分かった時にはもう近くの産婦人科の予約は取れない時期になっていて
それにコロナ禍ということもあって、産婦人科での家族の立ち会い出産が出来るところは少なく…
夫の腕をギチギチに握りしめ、絶叫しながらじゃなきゃ、絶対に出産出来ない…

そんなある日、ふと我が家の近くに助産所があることを思い出し
調べてみると

・家族での立ち会い出産OK
・一軒家で落ち着いた出産ができる
・好きな出産スタイルが選べる

などなど…魅力的な要素がたくさん

早速電話をして詳しい説明を聞きに行くことに。
一軒家の素敵なお家でワクワク!
コロナ禍でも家族は出産に立ち合えるし、なんと費用も病院よりかなり安い。
長女の時と比べると10万くらい違った!

一つ心配なことは、嘱託の産婦人科の場所が自宅から1時間ほどかかるところにあり
1ヶ月に1回ほど精密な検査をしにそちらの病院に行かなければいけないこと。
出産前や出産時に異常があればそちらに運ばれるということ。
遠いから緊急時に不安。通院もちょっとめんどくさいな。
全部が助産所で完結するわけじゃないんだなー

この点は夫から「心配だから近くの大きな産婦人科に行った方がいいんじゃない?」と言われました。

でも、助産所での出産がしてみたい!素敵な場所だったし、助産師さんも頼れる感じで、2人目は自然な産み方をしてみたい。
という気持ちが勝って
なんとか夫には納得してもらって助産所での出産を決めました。 

それからは近くの産婦人科で初期の妊婦健診を終わらせ
助産所には1か月に1回ほど、嘱託産婦人科にもその都度行っていました。

助産所での素敵な検診

助産所での検診の内容は
尿検査
お腹のエコー検査は無し
助産師さんが私のお腹を手で触って赤ちゃんの位置を見ます。(足ここだよーとか教えてくれる!!)

心臓の音が聞こえる位置を探し、心拍を小さな機械で聞きます。
脈拍を測り、あとは私の血圧計測、足と手と頭のマッサージをしてくれます。
足が冷えている時は遠赤外線のぽかぽか機械で温めてくれたり
お灸をしてくれたり、お腹をアロマオイルでマッサージしてくれたり…健診というより癒されに来ている感覚で、毎日来たい…って思ってしまうほど。妊娠中の疲れが癒やされる。
助産師さんとの会話も楽しくて、私のことをよく知ろうとしてくれていると感じました。

お腹を触って赤ちゃんの位置を見るということ。それは赤ちゃんと母親の繋がりを強く感じました。
本当にお腹の中に居るんだ、と赤ちゃんをとても近くに感じることができたのです。
それはエコー検査では感じなかった感情で、不思議な感覚でした。
長女の時と体の状態は変わらないのに、赤ちゃんとの距離をより近くに感じたのでした。

そんな助産師さんとの二人三脚で出産までの間、血液検査やら栄養指導など引っかからないようにそこそこ頑張り(どんどん太っていったけど怒られなかったよ)
1人目の時より、かなりリラックスして出産の時を迎えることが出来ていました。  

いよいよ出産?

しかし予定日を過ぎても出てくる気配のない赤ちゃん。
予定日を過ぎても2週間は待ってくれて、それでも陣痛が来なければ嘱託病院で促進剤を打ち、入院と言われました。
2週間も待ってくれるのは珍しい。

両親からは毎日心配の連絡が来まくって、それが産まれてこないストレスや私の努力が足りないからか…?とショボーーンと悲しくなったりして…
そんな時に助産師さんから連絡があり

「予定日が過ぎて元気なくしてないかい?家族で遠出して大丈夫だから歩いて!」
そう言われて街に出かけまくって歩きまくって元気に家族で遊びまわりました。笑
あとは辛いものをたくさん意欲的に食べた。ヤンニョムチキン食べた。絶対いつもかけないタバスコ食べた。そしたら普通にお腹壊した。

やっと陣痛が来た!


するとするする陣痛が来始め…その頃には予定日から9日も経っていましたが、わーやっと産めるーイエーイ!とテンション上がる

19:00
助産所へ入院、家族はベッドのある部屋で仮眠をしててもらい、私は陣痛室で耐えることに。
助産師さんが背中をさすってくれて陣痛逃しを何度もしてくれる。
ここまではまだ余裕あり

22:00
しかし5分間隔の陣痛が数時間続き、なんかおかしいなという雰囲気。
と、パチン!ボキッ!(?)という音が部屋に響き渡る
内診してもらうと、破水
でも破水するのはちょっと早いぞと助産師さんが慌て始める。
もう1人助っ人の助産師さんが真夜中に来てくれて、さすり交代してもらい
その間に夫も呼ばれて説明を受ける

説明の内容は
陣痛が5分間隔で変わらないのに痛みは強く出て来ていて、破水のタイミングも早いので赤ちゃんが元気なうちに大きい病院へ運んだ方が良いかも…
との事でした。

私は内心、エーーーー!やだよー!行きたくないよーーー!車で1時間も陣痛耐えらんないよーーー!ここで産ませてくださいーーー!
だった

夫はこの時かなり心配になるも、妻の陣痛のサポートをしなければなので気持ちを切り替えて支えてくれる…

嘱託の産婦人科へ連絡を入れる

24:00
助産師さんは嘱託の産婦人科へ陣痛の間隔と赤ちゃんの心音のデータを送ってくれて返事を待つ
産婦人科の先生からは「促進剤を打つとしても、朝まで待つことになるよ」との返事で
「朝まで待てと?無理!ここで産む!」私は心の中で決心した。

気合とbeastへの進化

ともかく様子を見るしかない
そんな空気の中わたしは気合いで陣痛の間隔を少しずつ狭くしていった!
助産師さんからもイイヨイイヨ!その調子!と誉められ
陣痛逃しで体勢を変えながら子宮口が開くのを待つ、ただ待つ

4:00
なんとか陣痛が1〜2分間隔になる。
いよいよ陣痛が耐えられない痛さになる。もうやだ、やめたい、変わって欲しいと夫に愚痴る。陣痛の合間にりんごを食べて力を蓄える。これが本当に美味しかった🍎

いろんな体勢で逃し、声を出さないでお腹に力を入れてみてと言われて実践するも苦しすぎて泣く。
これだと私の場合、赤ちゃんの心音も弱くなってしまうので
なんなら声を出しまくって力を入れまくって陣痛逃してみようと言われ、
長女の時もこうやって叫びまくって腹筋に力入れて逃していたので実践。
赤ちゃんの心音ガンガンに元気になりそのまま続ける
痛すぎて陣痛を無視してみようかなと試みてみたけど失敗

5:00
そろそろ産んでみよう!とGOが出たので産んでみる。汗だく
会陰切開しないので、すっごく踏ん張る。これは長女の時には感じなかった苦しさ、なかなか出てこない。
どうやったら赤ちゃんが出てくるのか分からないのでとにかく踏ん張る、めいっぱい踏ん張る、これでもかとお腹に力を入れまくる
踏ん張れるので陣痛はそんなに痛くないけど、腹筋を使って押し出すのでキツイ、終わりが見えなくて早く出てくれーと叫ぶ。
頭が大きいのでなかなか出てこず
3回目のいきみでにゅるんと出てきた感覚と産声聞いた瞬間、
痛いの終わったーーーー解放だーーー安心したーーーー

涙がどろどろ出て、初産の時には「今すぐにでももう1人産みたい」と思ったけれど、さすがに今回は全く思わない。笑
これが6年越しの出産、体力消耗と体の傷つき具合が凄まじい。大怪我って感じだ…お腹がすごく痛い
1人の命を産みだしたんだもの、そりゃあもう私の体は用済みですよね
これからは1人の命を育てる体になるのだと強く実感した。
とにかく全身痛い…

へその緒

なんと30センチという短ーいへその緒だった
赤ちゃんがお腹の中で回りまくって捻転していたようで
固く固くへその緒が固まってしまい、そのせいで伸びず、陣痛間隔が狭まらない原因となっていたらしい。
その後破水した際に、へその緒付近の壁が破れたおかげで少し伸びるようになって
赤ちゃんは下がってこれるようになったみたいです。
出産って奇跡だよね
昔の人もこうやって生と死ギリギリのところで出産をしてきたんだなぁと思う
ちなみに胎盤もボロボロで、赤ちゃんギリギリまでお腹にいたんだなって居心地よかったんだね!

助産所と言っても普通の家で、切開もなく促進剤も使わず
安心しながら自分の力だけで出産できたという感動がありました。
よくわかんないけど自分強いぞ!なんでもこれからできるぞ!と言う謎の自信ができた。

出産後すぐに臍の緒が繋がったまま、わたしのお腹の上に置かれた裸の赤ちゃん。
その暖かさに涙が出た 
長女の時は
産まれてすぐにへその緒切ってどこかにつれて行かれちゃったので、産まれたんだー!と安心とどこか他人事みたいな気がしちゃっていたのかもと今なら思える
今回は本当に産んだんだ!という感覚があって
なんだかすごく嬉しかった。
臍の緒を切ったのは夫で
臍の緒の脈動がなくなったのを確認してから切ってくれました
痛くないかなーってすごく心配だったそう。私だったら怖くて切れないな。笑

ここまでが私の出産記録
赤ちゃんはとっても可愛い、でも育てるのは大変 でも助産所での入院生活でも私はたくさん得るものがありました。
なのでまた次回書こうとおもいます。

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