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私にとって高梨豊は憧れの写真家だった。高梨さんが今日銀座通りを歩いていたとか、高梨さんがシトロエンに乗って音羽通りを走っていたと言うゴシップというか噂そのものはインターネットがない時代にそれこそ光の速度よりも早く我々カメラ小僧の間に伝達されたのであった。その高梨さんが作家としてデビューしたのはこれはいろいろな説があるであろうがやはり1966年1月号にカメラ毎日の関東煮32ページにわたって掲載された名作、東京人であろう。