【全文】OCHA NORMA - ラヴィ・ダヴィ の音源化によせて

2024年1月10日発売のOCHA NORMAの1stアルバム「CHAnnel #1」に収録されたラヴィ・ダヴィをより多くの方に知ってもらいたく、通称「ラヴィ・ダヴィ怪文書」としてX上に投稿したものの全文を以下に記載します。
大きな反響をいただきましてありがとうございます。少しでもOCHA NORMAの力になれていれば幸いです。

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はじめに - ラヴィ・ダヴィとの出会いと待望の音源化

まず、「ラヴィ・ダヴィ」という素晴らしい楽曲を世に送り出してくださった制作陣や事務所関係者の皆様、そして熱い歌唱とダンスを乗せてくださったOCHA NORMAの皆様、メンバーを見守り、盛り上げるオタクの皆様に、心から感謝申し上げます。

さて、私がこの楽曲に出会ったのは5月頃のTV番組「ハロドリ。」のライブ映像で、一聴して「これはとんでもないのが出たぞ」と興奮したのを覚えています。それ以降、各種メディアでのライブ映像を、文字通り”光ファイバーが擦り切れるほど”視聴し、メンバーが徐々にこの難曲を歌いこなしていく成長に感動しつつ、この曲が音源化され聴いた時にはどんなに素晴らしい体験になるだろうと、長い間音源リリースのニュースを心待ちにしていました。

ついに音源が収録された1stアルバムのフラゲ日だった先日1/9にCDを購入し、すぐさまカフェに駆け込んでイントロを聴いた時、涙が流れる様はうるうるといったなまやさしいものではなく、口角の筋肉が痙攣し、呻き声が漏れ、ハンカチで目を押さえてもせきとめきれなかった雫が二、三粒、サンマルクカフェのオリジナルブレンドの水面に波紋を作っていました。その後リリイベにも参加しましたが本楽曲の披露はなかったため、お預けとなった生パフォーマンスを見ることを今後の目標としていきたいと思います。

ここまでの内容は「ラヴィ・ダヴィ」のファンの方であれば100%同意いただけると思いますが、そうでない方のためになぜ私がここまでラヴィ・ダヴィを愛しているか、その魅力を紹介させてください。

ラヴィ・ダヴィの魅力 = 信頼の制作陣が取るリスクと高い完成度

本楽曲の作詞・作曲・編曲は長年ハロプロを支えてきた凄腕作家陣(後述)が担当しており、クレジットを見るだけでもある程度のクオリティを確信できます。

ただ本曲は「安定の〇〇楽曲」といったものではなく、それなりのリスクを取って制作されたことが音源から伺えます。昨年の春ツアーからOCHA NORMAが次なるレベルに到達することを示すために、あえてテクニカルでトリッキーな曲を高い完成度でまとめ上げこの曲に取り組む中でメンバーの実力が育ち追いつくことで楽曲として完成するという算段だったと思います。

次に「テクニカルでトリッキーで高い完成度の曲」とはどういうことか、作詞・作編曲それぞれの観点から説明します。

作詞: 繊細と大胆のコントラスト

作詞担当の児玉雨子氏は昨年は小説家として芥川賞候補にもなった注目の若手作家です。

本楽曲の歌詞には「繊細な内面を描く詩的な表現」と「大胆さを押し出すリズミカルな詞」が共存しており、その対比が楽曲に奥行きを与えていると思います。

個人的には歌い出しにある「スキという傷みたいな音」というフレーズが一番好きです。

作編曲: トリッキーなリズムと浮遊感のあるコード

作曲は星部ショウ氏でキャッチーで中毒性のあるメロディが魅力です。編曲の鈴木俊介氏は長年ハロプロサウンドを支える職人であり、自ら演奏のカッティングギターとホーンを駆使したファンキーなアレンジが魅力です。

本楽曲で特筆すべきは2点あります。

1点目はイントロおよびサビ前のキメです。イントロではデッデッデッデデという上品なキメの後、ダメ押しのように1小節足してッテーン ッテーン デッデッデデッという派手なシンコペーションのキメが鳴らされます。ここを聴いただけで「やってんな」という印象を与えることに成功しています。サビ前もデッデッデッデデの後にッテーン ッテーンが鳴りますが、この直後に「タタッタッタッ」というリズムのサビのアウフタクトが飛び込んできます。ここがラヴィ・ダヴィをトリッキーたらしめている一番のフレーズであり、「じれったいな」という歌詞を当てた児玉氏の才能も光ります。

2点目はコード進行の構成で、イントロ前半やAメロ・サビが比較的地に足のついた王道のコード進行なのに対し、イントロ後半やBメロは借用和音やオルタードテンションを駆使した難解な進行であり、これらの箇所で醸し出される浮遊感がサビのキャッチーさを引き立てていると感じます。(コード進行は星部氏がつけていると推測しており、曲全体を通して彼のAOR/ソウルのバックグラウンドが生々しく感じられます)

おわりに - 個人的に好きな歌割

これらのポストを読んで「ラヴィ・ダヴィ」に興味をもつ方が少しでも増えれば幸いです。上記は一個人の感想ですので、聴かれる際はまず先入観なしに感じていただきたいと思います。

最後に、個人的に好きな歌割を述べて本感想文の締めとしたいと思います。

田代すみれ「甘痛いの」 / 北原もも「逃がさないもん」 (語頭から語尾まで美味しい)

石栗奏美「慣れていても」 (声質とリズムにキレがある歌唱が好きです)

西﨑美空「このまま一生燃え尽きたこともないままでいたくない」(ぬわぁ~~~~~~~~~~~~~い!!!!!!)


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