【Photoshop】難しい専門スキル不要! ”映える画像”にする簡単3ステップ補正
こんにちは、ちょっと株式会社の久保田です。
かれこれPhotoshop歴は20年を超えました。
最初に使ったのはPhotoshop5.0、赤いフチ&瞳がアイコンのやつです。
エディトリアルからキャリアスタートして、DTP、グラフィック、広告、ゲーム、そして現在のWeb制作と主戦場を移してきたので使用ツールも変わっていきましたが、Photoshopだけは常に使ってきたように思います。
今はデザインツールとして使われていることが多いPhotoshopですが、やはり最大の魅力って名前にあるように写真をキレイにすることなんだと思います。
そこで今回は「画像をキレイに」といった原点的な用途だけに絞り、ノンデザイナーでも手軽に3ステップで見栄え良くできる簡単テクニックを紹介してみます。
ほんの数分でSNSにアップする画像やアルバムに残す画像データがグッと良くなるはずです。
あくまでも専門的な知識を有したデザイナー向けではありません!
Adobeライセンスをなんとなく持っていてPhotoshopで画像補正をしないユーザー向けの雑なテクニックですので悪しからず。
事前準備:まずは素材を用意する
当たり前ですが写真を用意。今回はサクナヒメ様にご登場いただきます。
昼過ぎの日陰にてiPhone13で撮影しました。
澄み切った冬空の美しいグラデーションをドカンと入れたかったので、少し見上げの3分割構図で撮りました。
ちなみに構図についての記事もあるのでご興味あれば。
このサクナヒメ様の写真を補正していきます。
Step 1:自動的に全体を調整する【トーンカーブ・自動補正】
今回はセオリーを無視して最初から「トーンカーブ」を使っちゃいます。
トーンカーブは【イメージ > 色調補正 > トーンカーブ】にあります。
トーンカーブはグラフを引っ張ったりして画像の調子を変えていくツールです。
もう少し細かく説明するとハイライトやシャドウを上げ下げしてコントラストを調整する機能で、ポイントを打って視覚的にグリグリいじれる高度な機能です。
今回はそんな難しいことせずに「自動補正」機能を使います。
ボタンを押すだけ。超簡単!
Photoshopとしては新しめの機能で、しばらく精度が悪い時期もありましたが、ここ近年のバージョンは自動補正が信頼できるレベルになってきた感があります。
被写体や状態によっては充分な効果が得られない場合もありますが、ほとんどの画像がちょうどいいコントラストに仕立ててくれる便利機能です。
そこまで大幅に補正されることなく色味にメリハリがつきました。
衣装の色が鮮やかになっているのと、コントラストが上がったことでパキッとキレが出てきました。麦わら帽子の編み目あたりはしっかり見えるようになりましたね。
空の青味も透明感が増して好印象です。
Step 2:被写体をシャープにする【アンシャープマスク】
次に少しボヤ〜ッとしてる輪郭をクッキリさせます。
使う機能は「アンシャープマスク」。
【フィルター > シャープ > アンシャープマスク】にあります。
シャープの中にある「シャープ」や「シャープ(輪郭のみ)」も使えますが、スライダーを動かしながら補正具合が確認できる「アンシャープマスク」が便利です。
使い方は簡単、3本のスライダーを動かすだけ。
ちょっとだけ難しいかもしれませんが、画像を見ながら動かして好みの感じにするだけです。
3本のスライダーそれぞれの意味を覚えたり理解したりする必要はありません。(※デザイナーは除く)
スライダーをグリグリグリグリと動かして好みの感じにするだけ。難しいことは考えずにグリグリグリグリ。
キリッとしてクリアな感じになってきました。
実は多少のピンボケ写真でもアンシャープマスクで何とかなったりします。スマホ撮影でピンボケってなかなか無いですけどね・・・
プレビューのチェックボックスをON/OFFで確認しまくる
「量」と「半径」のスライダーは大体同じくらいの位置が良さげ
「しきい値」はあまり触らない。微調整くらいの感覚
ちょっとシャープすぎるかな〜ってくらいが丁度いい
上記は個人的なコツになります。
シャープ系の機能はやりすぎると画像が破綻していくので注意が必要。
Step 3:彩度を上げて印象的な色味にする【自然な彩度】
最後に仕上げの色調補正です。
デジカメやスマホで撮影した画像、とにかく彩度が低いことが多いです。
これはカメラの性能ではなく撮影時の照明(露出・露光)が主な原因になっていて、素晴らしい好条件が整わない限り、実際に見ているような鮮やかさは撮影画像に再現されません。
そこで試して欲しいのが「自然な彩度」。
【色調補正 > 自然な彩度】にあります。
ガッツリ補正する場合はRGB チャンネルを触ったりマスキング処理をして部分的に処理していくのですが、今回は面倒なことが一切無い「自然な彩度」で調整していきます。
デザイン実務でよく使う「色相・彩度」のお手軽版って感じで、スライダーを感覚的にゴリゴリ動かしながら写真の色合いを調整できる簡単機能です。
あとは好みの色味になるように感覚で動かすだけです。
2本あるスライダーのうち、動かすのは「自然な彩度」がメイン。
「彩度」の方はもっと強い補正が掛かるので度合いが難しい。足りないって思ったら軽く上げてみても良いかもです。
自然なって言葉通りナチュラルに彩度を上げてくれます。
なので思いっきり数値を上げても変な感じになりにくいです。ここも感覚に任せてゴリゴリ動かしてOK。
色のコントラストも上がったので、よりシャープさが増したように見えます。
衣装などの色味も鮮やかになって気持ち良い感じになりました。
完成!
「トーンカーブ」で自動補正
「アンシャープマスク」でクッキリ
「自然な彩度」で鮮やかに
このお手軽3ステップだけで写真がグッと良くなりました!
操作は簡単、難しい入力なども不要、感覚だけの作業。慣れもありますが所要時間は数分程度で済むはずです。
最後に仕上がりを比較してみます。
上がiPhoneで撮影したオリジナル画像、下が今回補正をした画像。
シャープさと鮮やかさが増して、より映えるようになりました!
(シャープ強すぎてハロー効果が目立ちゃってますね・・・反省)
夜景や風景写真などは今回の手順だとイマイチな効果しか得られないかもしれませんが、人物ポートレートや料理の写真とかでは問題なく使えると思います。
ちなみに・・・
慣れてきて機能を使いまくれば、もっともっと美しく仕上げられます。
Lightroomで色調などを調整後、Photoshopでレベル補正やコントラストを調整、ハイパスのオーバーレイで輪郭を際立たせたり、サクナヒメをマスク処理してレンズフィルターで軽く夕景に馴染ませたりしてます。
ここまでやると「補正」の域を超えて「加工」になっちゃうのかもしれませんが・・・
作業時間は30分くらいでした。
・・・
今となってはスマホ自体に補正機能が付いてますし、SNSサービス内にも補正やフィルターをかける機能が付いているのでPhotoshopで補正する必要はないかもしれません。
ただ「ちょっと物足りないなぁ」って感じた時は抜群の効果を発揮してくれます。
Photoshopって難しいイメージがあって覚えようとしても多機能すぎて手の付け処が難しかったり、チュートリアル本が分厚くてウンザリみたいに敬遠している方が多いのでは?
とりあえず高機能な部分には目もくれず、写真をキレイに仕立てるツール本来の目的だけに集中して、まずは簡単な画像補正を遊び感覚で触ってみてはいかがでしょうか。
それでは。
(えーでるわいすさん、次回作を心から楽しみにしてます!)