薬剤師国家試験109-9解答解説
今回の解説は長いので先に解答を
出します。考えたい人は、
下にスクロールせずに先に考えて下さい。
正解は
3番です。
改めて問題文を出します。
アルケンへのハロゲン化水素の
付加反応は2段階で進行します。
まず、アルケンの二重結合が
ハロゲン化水素のプロトン(H+)を
捕捉します。
その結果、カルボカチン化合物(C-C+)と
ハロゲン化物イオン(X-)が
出来ます。
因みに2つのCで直接結合している
Hの数が異なる場合は、
より多く結合してる
Cの方にHが結合します。
何故ならその方がカルボカチオンの
級数が高くなり、より安定した
カルボカチオンが生成されるからです。
このHはHが多く結合しているCに
付加する法則のことを
Markovnikov則(マルコフニコフ則)
といいます。
ここまでが1段階目の反応です。
1段階目の反応終了時点で、
エネルギーは最初の山を越えて
谷の部分です。
ここから、ハロゲン化物イオン(X-)が
カルボカチオン(C+)に対して付加反応を
起こして、
ハロゲン化アルカン
(今回だったら、CH3CH2Cl)に成ります。
2段階目の反応は谷の部分から
スタートしました。
活性化エネルギーとは、
その反応の開始起点(谷)から
ポテンシャルエネルギーの
ピーク(山)までの高さ
なので、正解は3番のE3です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?