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薬剤師国家試験109-3解答解説

109-3
質量数は変わらず原子番号が1増加した
娘核種が生成するのはどれか。1つ選べ。

1  α 壊変
2  β- 壊変
3  β+ 壊変
4  軌道電子捕獲
5  核異性体転移


各選択肢について順番に解説します。

1.α 壊変(アルファ崩壊)

 これは原子核からヘリウム核
(質量数4、原子番号2の粒子)が
放出される過程です。

この結果、質量数と原子番号が
両方とも減少します。


2.β- 壊変(ベータマイナス崩壊)

中性子が陽子に変わり、電子
(ベータ粒子)と反ニュートリノが
放出されます。

これにより、原子番号は1増加しますが、
質量数は変わりません。


3.β+ 壊変(ベータプラス崩壊)

陽子が中性子に変わり、陽電子
(陽のベータ粒子)とニュートリノが
放出されます。

これにより、原子番号は1減少しますが、
質量数は変わりません。


4.軌道電子捕獲

原子核がその原子の1つの
軌道電子を捕獲することにより、
陽子が中性子に変わります。

これにより原子番号は1減少しますが、
質量数は変わりません。


5.核異性体転移

これは同じ元素の異なる
エネルギー状態間の遷移であり、
質量数も原子番号も変わりません。


したがって、問題文で問われている
質量数は変わらず原子番号が1増加した
娘核種が生成するのはβ壊変なので

2番が正解です。

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