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生きていることと、死んでいることとは、もしかしたら同じことかも知れない『真夜中のドア〜Stay With Me/松原みき』

「ものすごく強い気持ちは、体がなくなっても残るのかもしれない」と、思うときがある。目に見えないモノはなかなか信じられないタチだったんだけれど…。



群青色のお洒落なカフェ。コーヒーが美味しいと評判のそこへやっと足を踏み入れた。踏み入れたと同時に、心地良いメロディー…「Stay With Me〜♪」が何度もリピートされる。


すごく落ち着くんだけど…ちょっと困惑。
(なんで?なぜこの店で昭和っぽい音楽??)
【カフェのお洒落さ】と【時代を感じさせる曲】
アンバランスが妙に心に引っかかる。


誰の曲なんだろう?「Stay With Me〜♪」のフレーズを頼りに調べてみれば…『真夜中のドア〜Stay With Me/松原みき』に行き着いた。それは1979年にリリースされたシティ・ポップ(やっぱり昭和だ)。リリースから40年後、世界規模で大ブレイク!インドネシアのレイニッチさん(世界的ユーチューバー)がカバーしたことも大きなきっかけと言われている。


そっか、それでカフェで流れてたんだ。


原曲を華麗にヒットさせた松原みきさん自身は2004年に44歳で早逝。亡くなって17年も経った今デビュー曲が再ブレイクなんて…[情念]とか[魂]とか…目に見えないモノの力を考えずにいられない。あまりに強い思いは体がなくなった後もつづく? 生前、音楽にかける情熱は相当だったようなので…なおのこと考えさせられる。



ふと、以前読んだ小説『錦繍/宮本輝』の中のあるセリフを思い出した。「生きていることと、死んでいることとは、もしかしたら同じことかも知れない」


読んだ当時は正直、わかりそうでわからないなと思った。(生きていることと死んでいることが同じって、一体どういうコト!?って思った。)


でも今は…「ものすごく強い気持ちは、体がなくなっても残るのかもしれない」という考えと、「生きていることと、死んでいることとは、もしかしたら同じことかも知れない」という考えに近いモノが含まれているとしたら…以前より少しわかるような気がする。




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