好きが止まらない3号 方位磁針
以前までは完全なる方向音痴でした。
今でも初めて行く場所は、地図を頼りに行かないと1度目は必ず迷子になります。2度目からは、「この景色見たことある!」という感覚を頼りに判断してズンズン進むので、地図を見なくてもなぜかたどり着きます(←「ワンちゃんのよう」と言われます)。そういう意味では、方向音痴を完全に卒業できた訳ではないのかもしれません。
小3の理科の時間、最初に『方角には東・西・南・北という名前があること、それはどこに行っても変わらないこと、方位磁針の青く塗っている針を『N(北)』に合わせて各方角をみること』と習いました。
その後、クラス全員を起立させ、先生が左手で正面を指し、「こっちが北だったら…こっちは?」と右手を垂直にして尋ねました。みんなは「東!」と答えました。
次に先生は90度右回転し、先程みんなが「東」と言った正面を指さしながら「じゃ、こっちが北なら…こっちは?」と聞きながら、右手を垂直に差出しました。みんなは「東!」と答えました。
『えッ‼︎‼︎⁈ なんで?そうなる?』
先生が仮定された状況下で尋ねていることに、気づいていなかった私は「???」。
その後の授業は、分かった風をして口パクで切り抜けました。
家に帰っても、まだ「???」状態。
部屋の中で方位磁針を見つめながら、まず、青い針を北に合わせてそちらを正面にして立ちました。
右の手を真横に水平にすると…その方角には「東山君の家」がありました。
左の手を真横に水平にすると…その方角には「西本君の家」がありました。
「そうか!「東山君の家」があるから『東』で、「西本君の家」があるから『西』なのか!」…見事に呪縛にかかりました。
その後、方角を尋ねられたら、まず頭の中で自分の部屋で北を向いている自分をイメージすることから始めるようになりました。その後、「こっちに西本君の家があったから…」と、何段階かに渡って考えないといけないので、判断した時はすでに他の人から答えが出ている状況でした。
それが引っ越しを重ねる内に、地図を持ち歩き・車を運転するようになり、色んな場所には行けるようになりました。ただ、それは方角を理解したのではなく、地形や景色の見え方を理解した結果、解決できるようになったものです。体感としての方角ではなく、脳内の映像が助けてくれているのです。
新しい家に入った時は、必ずこの方位磁針を出してきます。家のどちらの方向から太陽が出て、どちらの方向に太陽が沈むのか~それを知りたいために使います。
そして、方位磁針をみながら、「北を向いた時の右側に西本君の家があり、左側に東山君の家があったら、きっと私は方角を逆に覚えていたんだろうな。そうでなくてラッキーだったな…。」と思うのです。
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