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シン・脳のリソース管理できてますか?


ご挨拶

本記事は私ちょり主催の『三鳳 Advent Calendar 2023』の2日目の記事です。
普段表には中々顔を出さない強者たちが惜しみなく技術やアツい思いを記事を書き下ろして下さっています。
ご興味を持っていただけたら、ぜひとも他の日程の記事もご覧下さい!
三鳳 Advent Calendar 2023



はじめに

どうも皆さま初めまして!
今回三鳳アドベントカレンダー2023という企画の主催を僭越ながらやらせて頂いているちょり(@chori0001)と申します!
数時間で枠が埋まる程、想像を遥かに超える反響がありました。
記事の執筆という形で参加して頂いた方々は勿論、Xで本企画に関するポストをRPやいいねをして頂いた方々には感謝しかありません。
時系列的には直前に三人麻雀鳳凰卓(以下、三鳳)の大型オフ会があり、余韻に浸っている中で急な思い付きで始動した企画でした。
ほとんど昨日の今日で執筆して頂いている前半日程の方々には大変なご負担をお掛けしたことをお詫び申し上げます。

さて、謝辞はこれくらいにしておき本題に入りたいところですが、必要最低限自己紹介だけしておきます。

追記(2023/12/24)

どうやってもexcuseのようになってしまいますが、追記します。
三鳳においては、前例のない企画の2日目ということもあり、どうしても最初の数人が今後の流れとハードルの高さを決めてしまうという性質上、ちょっと言葉足らずになってしまったところがありました。
過度の長文化、テーマの重さ、フォーマットなどを示すに丁度よいくらいの文章にしたつもりが書いた直後から色々と後悔があったので、加筆・修正をしました。

自己紹介

一言で言うとめちゃくちゃ多趣味なザッピング人間です。
ボードゲーム、カードゲームなど頭を使うゲームを好んで嗜んでいます。
三鳳は2012年に本来緊張しない人間性のはずが緊張をして胃を痛めつつも九段にタッチして離れて以来、数年ごとに思い出したかのようにこの世界に帰ってくるため三鳳の日暮熟睡男と言われても「そう!」としか言えません。

長期連載の象徴

三鳳も合計2000戦程度しか打っていないので、この世界でいう挨拶(5000戦)も済んでいないところが気がかりなので、今後の人生でしっかり打ち込んでいきたいと思っています!
上記のように他分野もほんの少しだけ齧っていることが、打ち続けている他のプレイヤーと比べてほぼ唯一と言っていいほどの強みなので、少しだけ絡めて記事を書こうかと思います。
高度な戦術記事は僕より北1枚分以上強い方々に任せておくとしましょう笑

本題

導入

今回は「限られた人間の脳のリソース」を上手く使うことをテーマとします。
本記事は運用すべき知識ややるべきことは分かっているが、実戦だとそれができない主に天鳳特上卓や雀魂の王座の間で苦戦されている方々、向けた記事になっています。
どのように盤面の情報を効率よく処理すると選択の精度が保て、良い抽選を受けられるかについて考えます。

当たり前のことを当たり前に行い続けることは思っているより簡単ではありませんし、『知っている』と『考えればできる』は天と地ほど差があります
更には『考えればできる』と『考えなくてもできる』にも天と地ほど差があります
後に楽するための努力を今最大限してみませんか?

本当に適当に開いたなんの変哲もない某天鳳位の牌譜

突然ですが、上の画像を見て「どの牌が何枚切れているか?」という情報に限定したとして、実戦の中で全て完璧に処理可能でしょうか?
はい、無理ですね。僕も当然『全部は』できません。
限られた時間で自分の手牌の最も打点と効率と危険度を考慮した絵合わせ、各人にどの筋・字牌・愚形が当たりうるか、相手の動向、ラグ、手出しツモ切り、相手を知っている場合その戦略に対するメタ戦略の実行可能性などなど、全部を同時に処理することは常人には不可能です。
できたら、既に天鳳位かそれに近いところまでいっているか、なんか凄い人です(雑)。
人間の脳のリソースは有限であり、確定情報だけでも制限時間内には全て拾えないことを認め、どのように妥協して処理すべきか、どう割り振るのが良いかを考えましょう。
それには、言語化するならば、優先順位付け情報のチャンク化が重要になります。

優先順位付け

まずは成績に寄与する重要な情報の濃淡を知ることです。
例えば、手出しツモ切りを覚え、相手の傾向から言うと…というようなリソースを喰ったり、仮定の上に過程を重ねるような成績への寄与度が低いことに意識がいっているなんてことはないですか?
それよりは牌理や押し引きなど、和了・放銃絡みかつ確定情報を拾って処理する方が上記の成績に寄与しにくい些末な情報より圧倒的に重要です。
まずは、机上の座学で成績に寄与度の高い情報を学ぶことが大切です。

ここでは、和了・放銃について絞って情報を処理しましょう。
アガリ:どの待ちでも跳満聴牌、枚数は2p1枚、3p2枚、ピンフがつく1-4pは4pが3枚で難しいこと考えずに見た目枚数は正義だし、打点も一番高くなりうる1-4pに取ろう。
打点は跳満あるので和了率(と放銃率)をあげる選択であるダマテンでよし。
(鳳凰卓だと北3抜いた人が終盤に2sなんて切ったらまず甘い牌は出てこないですし、出たとしたらとんでもない手が入ってることでしょう。
特上や玉座では体感の話で恐縮ですが、終盤でもダマや仕掛けにはポロっと自己都合で当たり牌が切られることも多いのでなおダマテンが有効でしょう。)
上記局面においてはこの程度の粒度で良いのです。
オリについては?とお思いの方、この手を貰ったら基本的には親リーに一発とかツモ番がほぼないとか最後の2筋だみたいなことがない限り、地獄の底まで押すべきなのでオリについては考えなくて良いです。
考えなくても良いことを考えないことはリソース節約にとても大事です。
そんなことは親リーかかってからでいいじゃんくらいでよいので、
とにかくアガリ周りにリソースを振りましょう。

情報のチャンク化をしてみよう

まず、チャンク化って言葉って何ってところなのでまずは用語の解説をします。

チャンク化:
脳の認知心理学においても使われている用語です。情報を小さな単位にまとめ、それをひとまとまりとして扱うことで、脳のリソースを効率的に活用するという概念です。

これだけ聞いてもピンと来ないと思うので、具体例を見てみましょう。

例 電話番号
皆様がお持ちのスマホの電話番号はどのように覚えていますか?
アメリカの心理学者ミラーさんは1956年に「マジックナンバー7±2」という論文を発表しました。(The Magical Number Seven, Plus or Minus Two: Some Limits on Our Capacity for Processing Information)
ざっくり言うと、人間は情報を7±2個の単位で処理できる傾向があることを示唆しました。
その話の通りだと『090-』以降の8桁をそれぞれ別の数字とするとすぐに覚えられない方も多そうです。
しかし、『090-xxxx-yyyy』のように4桁の数字を1つの単位として覚えることが多いため、8桁の数字を2つの単位にして自然と覚えやすくしているのです。

と、いうようにかたまりを1単位としてやると脳が一度にに処理できる情報量を増やすことができます。
このようにして、自分が1単位として扱える情報を多くしていくことは見えている大量の情報を扱うだけでも大変な麻雀において、とても重要になってきます。

麻雀においてはどのようにチャンク化すればよいか具体例を考えてみましょう。

例えば、今回の対象レベルにおいては、7枚待ちが例ににあたるでしょう。
23456→1-4-7
のような基礎中の基礎のような形はappleを見た瞬間にリンゴが浮かぶくらいでしょう。
これが少し見慣れない4枚使いの、
2333345→?
になると2秒あれば分かるでしょうが、その場対応で3秒使ってる時点で他の情報処理に2秒費やせていないので甘いです。
これに苦労する人間が頻度は低いとはいえ10枚待ちの
2233334455やら4445677899
などをこの情報処理自体や他の情報処理にリソースを十分にまわせるでしょうか?まわせないですね。
ということでせめて7枚待ちくらいはりんご→appleくらいの当り前さで処理できるように扱えることが望ましいですね!
余談ですが、Mリーグをご覧の方なら4445677899の形には見覚えがあるのではないでしょうか?
色々なことに考えをめぐらしているとエアポケットに入ってしまうものなので、入っても良いようにするのがいいでしょう。

他にも事前にチャンク化できるように1単位にしてしまえるような基礎的な座学は色々とあります。

赤5p切り→原則、跨ぎのリャンメンが存在しないので3-6p、4-7pはないし、2-5p、5-8pもないため筋4本分換算。ただし、黒5pを敢えて残す赤ヒッカケやペンチャンやシャンポンなどで愚形に刺さるパターンは全然ある。

(4p)(安牌)と切れていて、2pで立直→安牌を挟んでいるので2pは関連牌なので1pは4pの筋ではあるがシャンポンの形で放銃する可能性が通常時の1pに比べ高い。

という風にここまでを1単位にしてしまうと実戦でも実戦でも情報処理が楽ですよね?
このように当たり前のレベルを上げていくことにより、知っているから使える情報にしていく練習ができます。
ここから考えなくてもできるに引き上げることは非常に大変ですが、りんご→appleができる皆さんならできます!
そうすると扱える情報の量は増え、脳の負担は減ることでしょう!

まとめ

色々とお話ししましたが、僕が今回言いたかったのは、
優先順位付け
情報のチャンク化上手く組み合わせると脳のリソースを多くの情報に割くことができる。
それらの知識の運用と情報処理を多くの実戦で積むことにより精度が上げていくと、
『知っている』→『考えればできる』→『考えなくてもできる』
という風にレベルアップしていきます。
これらを高いレベルでこなしていくことが、限られた時間で大量の情報処理が必要な麻雀において成績に良い影響を与えるので、頑張りましょう!
、ということです。
地道なことですが、王道こそが一番裏切りません。成績の向上についてはお約束できます。
読者の皆さんと真剣勝負ができるよう僕も精進するので、もし同卓したらバチバチに真剣勝負をしましょう!
それではよきサンマライフを!


オマケ
2s→生牌、3sのワンチャンス、1sも3枚見えで13sに当たる形は1コンボのみ
8s→対面の現物で1枚見え、暗刻のため縦では刺さらない、7s1枚9s2枚見え
トイメンは手出しが妙でまわっていそう、下家は不明。
通っていない筋がまだ多いのでワンチャンスの2sを通す。
8s暗刻が便利で後のドラ4s引きなど索子引きに柔らかく対応できて吸収能が高い。
よって、2sがよさそう。

#三鳳AC2023


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