【交換小説】 #遮断 1
私は今年で46歳になる独身の男です。高校までは順調な人生でした。いま思うと親元を離れ、あの進学校の寮生活が私の人生を大きく狂わせたのかもしれません。いえ、単に私には実力以上の高校だっただけなのです。高校一年の二学期には既に勉強で遅れをとっていました。その高校から東大や阪大に行く者も数十人いましたが、私は一浪し、結果、関大でした。同級生達からしたら考えられないレベルの大学ですが、この時はまだまだ自分は頭が悪いことに気づいてもいませんでした。頭が悪いというのは勉強に限らずのことで