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BATTLE ZENITHの諸々話(70%)

チームエンズウェル第壱回公演「BATTLE ZENITH」無事終演致しました。ご来場頂いたお客様にはこの上ない感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました。大変ご好評頂き、こちらとしても脚本家としてのやりがいを感じました。本当に作って良かったと思っております。その感謝として、バトゼニの一部諸々お話や解説をします。70%だけ。是非最後まで拝読下さい。

1・ベリアルのセリフ集

バトゼニの登場人物の中でも一際異彩を放っていたキャラクター・ベリアル。ご覧頂いた方は分かる通り、彼のセリフは全て短歌っぽい喋り方をしていました。作者としてはエセ短歌のつもりで書いてました(笑)。舞台ではセリフ一つ一つ正直どういう意味か分かりにくかったと思います。ですので、どんなことを喋っていたか解説込みで書きます。また台本をご購入された方は台本を確認しながら読むことをお勧め致します。

1、打たれ逃(に)つ 愚か三者の 遠吠えが 此の地戻りて 惨め泣き伏す
解説…序盤のシーン・ソロモンサイドでのセリフ。三姉妹の任務として神代命を捕らえるはずが、どこかしらで返り討ちに遭い失敗に終わって無様に帰ってくるという意味。

2、道多し 個で動きては 迷いけり 事終え去れども 帰路を失ふ
解説…中間アクション前のソロモン七十二柱が集まっちゃったシーンでのセリフ。東京という場所は道が多すぎて、例え任務を終えても自分の力で帰れないという意味。つまり「自分方向音痴です」ということ。

3、事恐ろし 石の魔力 放ちとて 勇まし向かえど 近づき難し
解説…中間アクションシーン後、失敗に終わって帰ってきたソロモン七十二柱たちのシーンでのセリフ。
神代命が放った石の魔力が恐ろしすぎて、どんなに頑張っても近づくことが出来ないという意味。

4、ありがたき みなぎる力 頂きて 次に備えし 任を全うす
解説…3と同じシーンでのセリフ。ソロモンから魔力を分け与えられ、力がみなぎってきたので次こそは失敗しないぞという意味。

5、積もる塵 高山なれば いと厳(いか)し されど叩けば 風共に舞ふ
解説…スサノオ、嫦娥、オーディンがソロモンたちに拷問されるシーンでのセリフ。どんなに小さな物でも大きく見せれば強そうに見える、けれどもちょっとでも刺激を与えれば簡単に吹き飛ぶという意味。つまりベリアルは敵への挑発として言っている。

6、我が君に 一度たりとも 傷つけず 我が身捨てても 守り抜くなり
解説…クライマックスシーンでのルシファーVSベリアルのセリフ。我が君(ソロモン)がルシファーによって殺されないために、自分の命をかける覚悟で絶対に守るという意味。

7、我が役目 命懸けても 貫かん 何であろうと 我が君のために
解説…クライマックスでソロモンを守る七十二柱たちのシーンでのセリフ。我が君(ソロモン)のためなら命懸けてでも絶対に守る、それが私の役目ですという意味。

8、我が君の いない人生 いと辛し 君思ふ日々 君こそいてあれ
解説…クライマックス後のラストシーンでのセリフ。我が君(ソロモン)がいないと私は生きていけませんという意味。ここで言う「君」とは、あなたとかお前のような2人称ではなく、王への敬称である。ちなみに日本の国歌である「君が代」が出来た当初は、君とは天皇陛下を意味するものだった。(現在は2人称という解釈もある)

おまけ・カットシーンでのベリアルのセリフ(一部抜粋)
EX1、来たる時 獲物の匂い 漂わせ 月夜の明かり 向かへと示す
解説…神代命と三姉妹が追いかけっこする前のシーンでのセリフ。ベリアルが仲間たちに機は熟したと伝えてる時に言った。これから来る月が神代命を捕まえるタイミングにピッタリだと示すだろう、という意味。

EX2、無礼者 囲んで貶し 忌々し 怒り募らせ 斬り捨て御免
解説…スサノオと嫦娥VSベリアルにメフィストとベルゼバブが乱入し乱戦状態になったシーンでのセリフ。メフィストが1度ベルゼバブに殺されたため、その仕返しでメフィストはベルゼバブを襲いかかるが、その戦いに何故かベリアルも巻き込まれてしまった際に言った。巻き込んだ挙げ句私を貶したので腹立ったから斬りますという意味。

EX3、目が覚めて 気づいたときに 何もなく 辺り察すも 何も感じず
解説…ゼウスの魔力が途絶え、それと同時にスサノオ・嫦娥・オーディンが消えてしまい、その後それまでスサノオたちと戦っていたソロモン七十二柱が合流したシーンでのセリフ。その時ベリアルはベルゼバブの超音波に巻き込まれて1度気絶していた。EX2の続きの流れ。


2・バトゼニの裏設定について

BATTLE ZENITH本編には出さなかった設定諸々を端的に解説していきます。実はこんな設定がありました。

1・キャラクターの年齢
神代命は本編にあった通り20歳ですが、他のキャラクターにもしっかり年齢設定があります。
ゼウス…30歳(享年)
アフロディーテ…36歳
ルシファー…21歳
ソロモン…45歳
ベルゼバブ…24歳
メフィストフェレス…101歳(人間年齢。実際はもっと歳いっている)
スサノオ達とソロモン七十二柱ははっきりした年齢設定はありません。ですが、ソロモン七十二柱たちは恐らく全員同い年だと思っております。三姉妹も三つ子的な姉妹です。
ソロモンさん45歳で総理大臣って正直すごいですね…(笑)

2・メインキャラの本名
ゼウス…神代尊(かみしろたける)
アフロディーテ…藍川仁美(あいかわひとみ)
ルシファー…園崎類(そのざきるい)
ソロモン…園崎紋士郎(そのざきもんしろう)
ベルゼバブ…鈴掛陽花(すずかけはるか)(仮)
(ゼウスの本名の尊という字ですが、これはみこととも読むことができます。)(ベルゼバブの本名はあくまで諸説。本当の本名は演じた役者のみが知ります。)

3・メフィストフェレスの悪魔について
メフィストに魂を売った悪魔は49日経つと人間の頃の記憶と感情を失い、完全に悪魔になります。能力の基準に関してどうなるか。それは「魂を売った人間の潜在能力の高さ」。つまり対象の内に秘めた能力の高さが悪魔の能力に比例するので、人間の頃の頭脳や運動神経の良さ等(顕在能力)は全く関係しません。更に心の闇の強さも多少加味されます。
ルシファーの魔力…破壊魔法
ベルゼバブの魔力…超音波、風魔法、怪力
(恐らく魔力なしでの戦いであれば、ベルゼバブが最強かもしれません)

4・三姉妹ってどんな姉妹?
必要な情報か分かりませんが、あって損はない情報だとも思ってます。フォカロル、フルフル、マルコシアス。正しい順はフルフル(長女)→マルコシアス(次女)→フォカロル(三女)です。
この三姉妹は血縁関係?それとも義理の姉妹?どちらでもありません。この三姉妹は「物語上の運命で決められた姉妹」です。どういう意味?
つまり作者(ソロモン)が考えた漫画の設定によって、姉妹と位置付けられその運命に従っている姉妹ということです。物語とは様々なキャラクターが様々な関係を紡ぐことによって進んでいきます。ワンピースではゾロやナミたちはルフィの仲間になるという設定で運命づけられていたり、ドラゴンボールではサイヤ人のカカロットが記憶を失い孫悟飯に拾われて孫悟空として育てられるという設定で運命づけられています。
このように、物語で予め作者によって定められた設定に従ってキャラクターが生きているという意味で三姉妹は物語上の姉妹ということになります。

5・ルシファーか魔力発動する際に唱えてた呪文のようなものについて
ルシファーは魔力を発動する際に何度か呪文みたいなワード唱えていましたね。あれは全て仏教の真言から来ています。
例えばメフィストに対して放った真言は聖観音の真言、ソロモンに止めを刺そうとしたときの真言は大日如来の真言となっております。

3・本編になかったが台本にあった設定

・ゼウス(神代尊)の生前の職業は医者。医者の他に医学部の先生と国境なき医師団もやっていた。が、国境なき医師団での派遣先の紛争による爆撃に巻き込まれ死亡した。
・メフィストフェレスの悪魔は、49日経つと人間の記憶と感情を失う。つまり完全に悪魔となり、本能的に悪事を働く生物となる。ルシファーとベルゼバブは正しくは半分悪魔の状態。ルシファーは5日目でベルゼバブは48日目。
・破壊魔法がバトゼニの世界では最強クラスの魔力である。破壊魔法を目にすると誰もがビビるレベル。
・神代命の母はゼウスが廃病院(拠点)でひっそり保護していた。
・三姉妹でフォカロル(猫耳)が正しい末っ子。末っ子のフォカロルが一番しっかりしてるばかりに立場が逆転した。

4・ベルゼバブがメフィストに魂を売った理由・過去

皆様気になっていただろうベルゼバブの過去について。本編では謎のまま終わりましたね。更に神代命には内緒と言い、ルシファーも俺より辛い人生を歩んでいたと言い謎が深まるばかり。
皆まで言えませんが、ベルゼバブがメフィストに魂を売った理由は閲覧注意レベルの内容です。作者の私自身も何でこんな設定考えちゃったのだろうと我ながら引いてます。結論を言うと「人を殺した罪から逃げるため」です。しかしただ殺したくて殺した訳ではありません。それはあまりに仕方なかった理由なのです。
ベルゼバブちゃんは元々暗い女の子でした。それ故にメフィストに魂を売るとき、今までの自分をなかったことにしたいと願ったことで真逆の無邪気な性格へとなっていきました。
そんなベルゼバブちゃんは悪魔になって48日目。ちょっとしたフィーリングで神代命と友達になろうとしていたが、自分があと1日で完全に人間の記憶と感情を無くしてしまうのを恐れ、最終的には叶うことが出来ませんでした。
彼女にとってそれが正解かもしれませんが、悲しい結末でした。

ここまでとします!またどこかしらで100%の内容を発表してみたいものです。本当はまだまだ語れる裏設定がありますが、これで70%です。大変申し訳ありません。
大変長々と書かせて頂きましたが、最後までお付き合い頂きありがとうございました!

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