個人開発をしてみたいけど、作りたいものがない人へ
「個人開発をしてみたい」
最近個人開発関連の記事は Qiita や Zenn にも多いし、そう思っている人は多いと思う。
しかし「やってみたいけど作りたいと思うものがない」という人がそれなりにいるかもしれない。
ぼくも昔、自分で何か作ってみたいけれども、残念ながら作りたいと思えるものがない、という状態だった。
なにかいい案を思い浮かんだとしても、少し調べてみると誰かが同じようなものを既に作っているからだ。
すでに誰かが作っている、しかも初めて個人開発をする自分なんかよりも経験が長い人が、自分が作ろうと思っているものよりもはるかに多機能で洗練されたものを作っているように思える。
こういったのを見かけると、なかなかやる気にはなれない。
個人開発で作れるものなんて、もうすでに出尽くされているのではないか。
そんな気がしている人は多いと思う。
「とりあえず作ってみる」
そんな人におすすめなのは、「なんでもいいから、だれかがすでに作っているものでもいいから、とりあえず作ってみる」ということ。
おすすめなのは、自分が興味がある技術のチュートリアルを進めてみることだ。Next.js や React なんかは、そのまま目に見えるものが作れるのでとってもおすすめ。ぼくはスマホアプリ開発の経験はないが、Flutter や Swift なんかもいいんじゃないかと思う。
そして、いざ作ってみると気づくことが山ほどある。
作ってみるまではなんとも思わなかったのに、作ってみると驚くほどいろんなことに気づく。
「ここはもうちょっとこうした方がよいかもしれない」
「こうした方が、より自分の好みだ」
「そうか、これはこうなっているから、こうすべきなのか」
なにかを作ってみると、自分なりの改善点を見つけたりできて、そこから自分だけのものをつくってみようと思えたりする。
自分の手を動かすことによって、作っているものへの解像度が急激に上がって、「こうしてみたい」という欲求がうまれてくることは経験上とても多い。
また、単純に「作ってみること」が練習自体になり当然ながら技術力もその分上がるので、「とりあえず作ってみる」ことはとてもよいことだと思う。
アイデアの探し方
ネタの探し方としては、自分のふだんの生活で不便だと感じることに敏感になるのが大切だと思う(自分もあんまり出来ていないことではあるけど)。
毎日生活をしていると、なにかしら不便なことは多いし、こうなったらいいのに、と思うことは多いものだと思う。
ほとんどの大人は、その当たり前の日常に順応しすぎて「どうしたら解決できるか」なんて普段は考えることがないと思うが、心の奥底の不満や理想を自分自分で握りつぶさないようにする。
朝起きるのがツラいなら、なにかいい解決策はないか。
夜早く寝ることを強制させることはできなくても、ある程度早く寝るように促すような仕組みを考えられないか。
満員電車に乗るのが苦痛なら、満員電車を避ける方法はないか。もしくは満員電車でも楽しめるようなものがなにか考えられないか。
雨の日に外に出るのが嫌なら、外出しなければいけない理由を、家から済ませる方法がないか。雨の日が楽しみになるようなサービスを作れたりしないか。
そんな風に、自分が不満に思うことや、解決できたらハッピーになれるということを日常生活の中で感じてみると、いろいろなことに不満を持っている自分に気づくと思う。
もし不満が全く見当たらない、と思うのであれば、すでにそれはあまりにも幸せな人生だと思う。そのまま個人開発のネタなど探さないで生きていくのがいいと思う(べつに皮肉とかではなくて、本当に。「個人開発をしたいけどネタが見つからない」と思っている時点で、それはある種の不満だから、他にも不便に思うこととかはあるだろうと思うので。)
そんな日常生活の不満の中で、個人開発で解決できるようなものはどれだけあるかはわからない。
でも、そういう自分の心の声に敏感になり、解決策やサービスを妄想するようなクセをつけておいて、それらをノートに書き留めたりメモしておくと、だんだんといいネタが思い浮かぶようになると思う。