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週日記 2023.12.17 - 23

12/17 Sun.

キリのいいところまで…と勉強していると夜中の2時までかかって、朝は8時半まで寝てしまった。慌てて洗濯物を干して、寒空の下で開かれた自治会の餅つき大会へ行く。それから唯が美容室へ行って、僕は楓芽と蒼空に昼寝をさせるために実家へ連れ出した。甘えたい楓芽と猫を追いかけ回す蒼空をなんとか寝せて、しばしの休憩。蒼空がほのかにつかまり立ちをはじめていてますます目が離せない。夜になって唯と子どもたちが寝室へ行ってから、物書きの仕事と、来月の移動書店の仕入と、消防設備士の勉強と、最後に読書。いつかのドラえもんで、のび太が『半分こ刀』で分身する回がある。宿題をやりたくないのび太が自分の分身をつくるけれど、どちらののび太も宿題をやりたがらない、という感じの話だったと思う。仕事と家事を除くとして、僕が分身できたなら何を手放したがるだろう。日記にオチがほしくて考えてみたけれど、どれも手放せそうにない。分身した一人ひとりが頭を抱えている姿だけがはっきりと浮かんだ。

12/18 Mon.

朝から某パン屋さんの工場まで現調に出かける。もらえないと分かっていたパンのお土産はやっぱりもらえなくて、社長と「食べたかったねえ」と笑い合った。年末に向けて少しずつ仕事が掃けつつあって、でも程よく忙しくて心地いい。仕事を終えてからは子どもたちとちゃんと遊ぼうと決めていたから、楓芽とマリオをして、動物図鑑を読んで、お風呂でスタバごっこをする。その隣で蒼空がつかまり立ちをしたり、あうあうと喋ったりしていたから、僕が自分の頬をぱちんと叩くとげらげら笑ってくれた。子どもたちを寝かせてから2時間勉強をして、洗い物と洗濯機の予約をしてから腹筋ローラーを25回。そして今日も最後に読書をした。日記を続けると文章力が身につくとか、日常の変化に気づけるとか、成長を感じられる瞬間が生まれるけれど、僕にとってのそれは「いろんなことを続けられるようになった」。苦手だったことを克服する方法も書き続けることなのだから、やっぱり僕は書くしかないんだ。

12/19 Tue.

連日の夜更かしのおかげで、仕事中にとてつもない睡魔に襲われる。眠たくなったら無理に続けようとしなくて、仕事の手を止めて体を動かしてみたり、顔を洗ってみたりするのだけど、それを繰り返してもだめな日だった。夕方前にnoteから通知が届いたので開いてみると、3年前に書いた記事が購入されていた。購入してくださった方の名前をmakijakuさんのSNSで見た覚えがあったので連絡してみると、会話の中でこの記事を進めてくれたらしい。知らないところで小さな繋がりが生まれていて、僕の文章や言葉が、いくつもある結び目のひとつになれたんだと思うと誇らしい。そしてちょっと照れくさい。makijakuさん自身は「この記事にきっかけをもらった」と言ってくれる。けれども、その先の出来事や共感の声に僕自身の人生も変えられるんだ。「美しさとはつまり、自分だけが自分に与えてあげられる、大切なギフトなのだ」。文筆家の塩谷舞さんが綴っていた言葉を思い出しながら、言葉と人が巡りあう美しさに浸る夜。

12/20 Wed.

朝から客先の担当者さんが来社して、社長との打合せに同席する。去年だったら「僕が同席しても…」と思うこともあったけれど、ちっとも分からなかった工事の内容が頭に入ってきて嬉しいなあ。あれよあれよと年明けの壱岐出張が決まった。仕事を終えて晩ごはんや家事を済ませてから、〈放課後SUNKIDS〉のかいさんとマックでおしゃべり。「家族がいることでの制限もあるけれど、家族がいてくれるからこそいろんな発見があるよね」という言葉にとっても共感した。Instagramで繋がっていたのにウェブ検索でしっぽ文庫を見つけてくれたり、共通の知り合いがいたり、会えないと気づけなかったことが多くて、オンラインにしなくて良かった〜!と気分が高揚してしまう。まだ何かが決まったわけじゃないけれど、SNSでもっと自分が思っていることや日々の小さな出来事も発信しようと思えた貴重な時間。そして、もう次が楽しみに思える大切な時間だった。

12/21 Thu.

雪積もってない!いけんじゃん!と思ってバイクで通勤して仕事をしていると、先輩から「坂道積もってきてるよ」と言われてちょっと焦る。というよりどうして予測できたのにバイクで通勤したのだろう。日中はそんなに降らなかったので、無事バイクで帰宅できた。昨晩できなかった分の勉強をこなして、さあ寝るぞ〜と思って布団に入ったところで市役所から来ていたメールを思い出す。だけど寒い中もう一度布団から出て、パソコンを開く気力もない。残っていたのはTikTokで得るもののない動画を見る気力だけで、夜が更けていくたびに勉強したことがすうっと抜けていく気がしてならない。明日も積もりませんように。

12/22 Fri.

1月の出店用にと注文していた雑誌が在庫なしで全滅。そんなことなら注文できないようにしていてほしかった。ほかの本を探すにしても時間がなさすぎるし、もりきょんセレクトの雑誌が並ぶことにわくわくしていたので残念でならない。勉強をしながら、もりきちとDMで「Decchiが進まないね」と話していると「今はそれぞれ頑張りどきだなあと思いつつ頑張ってます!」と返ってきた。もりきちは今日もイベントで歌い終えたばかりだし、もりきょんは遅くまでカフェでコーヒーを淹れていて、この間もとても素敵な記事を書いていた。努力や苦労は相対評価じゃなくて絶対評価だと思っているけれど、そんな2人の姿を見ていると、僕はそこまでがんばってないなあと思っちゃう。ただ僕は、いつものように勉強をして、いつものように腹筋ローラーを転がして、いつものように日記を書いている。いつもが増えていく毎日は、がんばってない自分を肯定できちゃうとっておきの魔法だ。

12/23 Sat.

朝からばたばたと準備を済ませて、楓芽とパウパトロールの映画を観に行く。開場まで時間があったからゲームセンターに寄って、最近好きになったヨッシーのぬいぐるみをとった。映画終わりに蔦屋書店に行って小説を見ていると、2人とも『猫を処方いたします。』(石田祥)が目についた。「裕子ばあばにクリスマスプレゼント!」と言うので、お土産に買う。帰りの車で「歯が痛い」と言い出したので歯医者に連れていくと「ポップコーンが挟まったのかもしれませんね」と言われて、虫歯のない安心とそんなことにも気づけない自分に頬が緩んでしまった。それからHajikko書店に行って、寺田さんとzineの話をして、楓芽とファミコンのマリオをして、コーヒーをいただきながらしばしおしゃべり。楓芽はすっかり歯の痛みを忘れていて、最後にBRUTUSをたくさん買った。子どもとのお出かけは忙しなくて、今までは前半ふうが・後半おとうさん!みたいにパキッと分かれていた。すると自然と前半の割合が多くなるのだけど、大きくなるにつれて混ざるようになってきた2人だけの時間がたまらなくたのしい。次の映画は何にしよう。

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