素人たたら1回目-場所探し
前回、埼玉県川口市の荒川の河川敷で砂鉄を集めようとして、結局八王子のあさ川で何とか川砂鉄を集めた話。
集めた砂鉄を使ってたたら製鉄を行うべく場所探しを開始しました。炭火が使える場所なんて都内近郊(キャンプ場orBBQ場)に幾らでもあるからどーにかなるっしょ、なんて軽い気持ちで考えていました。
最初にコンタクトを取ったのは荒川の河川敷にある某BBQ場でした。
たたら製鉄は下記動画を参考に七輪を用いた炉を作成しようと思っていたので、まず七輪を使えるか確認。直火で無ければ問題無いとのことで、もちろんOKだった。
問題はその先であった。七輪は持ち込むが目的はサンマを焼くことでは無い。
俺
「すみません、実は七輪でBBQをするのでは無く、ある実験をし たいのですが」
BBQ場管理人
「実験ですか? 周りに迷惑で無ければ問題ないですが・・・どんな実験をなさる予定なんですか?」
たたら製鉄をBBQ場で行って周りに迷惑をかけるかかけないか、と言われたら、かけないとは言えないよなぁ・・・なんてことを考えつつ。
俺
「・・・たたら製鉄を行う予定です」
BBQ場管理人
「たたらせいてつ?」
俺
「七輪で炉を作って、そこに木炭を砂鉄を入れ、ブロワーで風を送り込み鉄を作るんです」
BBQ管理人
「・・・(やべぇ奴が来ちまったよ)」
BBQ場は断念した。
その後、都内近郊の幾つかBBQ場に問い合わせてみたが快い返事は貰えなかった。
人気のない夜中にこっそりどこかの河川敷で強行しようかとも思ったが、火力で行えばあっという間に通報されてしまうだろう。人気のある昼間など論外。なかなか難儀なものである。
場所選びに難航する中、他の人々がどのようにしてたたら製鉄を行っているのか、ネット・文献含めて色々調べてみるが殆ど教育機関、自治体、企業のバックアップがついており、たたら製鉄を安全に行える場所の問題を簡単にクリア出来ている例ばかりなのである。自分の様に個人で行おうとしている例はほとんど見ない。
つまり過去の事例は一切参考に出来ない。何としても自分だけの力で場所を確保しなければいけないのだ。今まで培った人脈を駆使し、頼れる筋全てを当たってみた。そして遂に見つけた場所は
実家の庭。
残念ながらそこしか頼れる場所は無かった。
実家は東京から離れた田舎にある。田舎ならでは、土地だけは無駄に広いという利点がここに来て初めて役に立ったかもしれない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?