素人たたら1回目ー準備(実家に至った経緯)

たたら製鉄でまず一番のネックになるのが場所選びである。

鉄を溶かす(鉄の融点よりは低いがそれでも1200℃超え)ほどの高火力を出すことが許容され、且つ電源が取れる(送風用のブロワーを動かすため)場所なんて滅多に無い。

取り合えず都内近郊の幾つかのキャンプ場orBBQ場のHPに電源サイト有と書かれているところを幾つか当たってみたが、大体断られた。炭火を起こすことはOKでブロワーで風を起こすことまではOKであった。炉を作ることも片付けること前提であればほぼ100%OKであった。問題はその先…
「一体作った炉で火を起こして何をするんですか?」
という直球ドストレートな質問。それに対し
「たたら製鉄をしたいんです」
の返答でほぼ100%拒否られる。まあ当たり前だよね

某埼玉のBBQ場は唯一ダメとは言わなかった。
「たたら製鉄は禁止行為には含まれてませんので、やってはいけない訳ではないですが・・・」
何とも歯切れの悪い答え。まぁ他人に迷惑をかけてまで強行するのは不本意である。ごり押ししたら行える可能性もあったが、それ以上聞くのは辞めた。

現代日本は世界的に見ても安全でクリーンな社会である。おまけに民度もそこそこ高い。自分が子供の頃はそこら辺の河川敷で勝手に焚火したり、庭木の剪定で出た小枝や落ち葉を燃やしていたり、道端に七輪置いてサンマを焼いたりなんて風景は割とごく当たり前の様に見られた。ただ、今日日東京の荒川で勝手に焚火なんてした日には秒で警察を呼ばれてしまうだろう。というか火に関する条例が厳し過ぎ、まあ江戸大火やら大火事経験してる地だもんそりゃそうなるよね。

色々調査した結果、電源が取れて、且つたたら製鉄が行える場所なんて東京近郊には存在しない。地方まで出張れば見つけられる可能性はある。ただたたら製鉄が成功するまで、何度も繰り返す必要があると思われる。その度に毎度毎度遠征するのは正直コスパが悪すぎる。資材もそれなりに量があるので、毎回レンタカーを用立てて積み込み遠征するのは億劫だ・・・可能ならある程度の資材は現地に置いておきたい。

たたら製鉄を行う為の場所として必要な条件を下記に書きしてみた。
・それなりに広い場所が確保出来て、電源がある。
・資材が一定期間置いておける。
・第三者等に迷惑をかけることが無い。
・火を使うことに問題が無い。
・そこそこ都内からアクセスが良い。
・必要資材を揃えるホームセンター等が現地の最寄りにある。

・・・これ実家じゃね?

という訳で、両親を説得して実家の庭でたたら製鉄を行うことにしました。





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