【「色眼鏡」を外す】
【色眼鏡を外す】
色眼鏡を外す、または変える。
小中学生の頃、答えが赤い字で書いてある問題を解くとき
答えを見えないようにするため、厚紙で作られたフレームに
赤色のセロハンメガネで解いてから、そのメガネを外すと
答えが見えるというのがあった。(いまもあるのかな?)
★ ★ ★ ★ ★ ★
人間関係においても、色眼鏡(思い込み、先入観)
でその人を見ていると見誤ることが多い。
〝先入観〟これほどあてにならないものはない。
仕事で初めて会う予定の相手の情報を、
「あの人は気難しいとの評判だ。そりゃ大変だね」
と教えられたら、自分の中ではその人の人物像が
確定してしまうかもしれない。
本当はそうでなくても。
★ ★ ★ ★ ★ ★
心配事の多くは人間関係にからんだものといって
いいかもしれない。
そのもつれが不安や悩み、心配事につながっていく。
「あの上司は、いちいち細かいところまで指摘して、
自分にだけ厳しい、先が思いやられる。」
「人にいい顔して、俺との約束忘れやがって
あいつはどうも信用できないな」
「隣の奥さん、挨拶も返さないで私を避けているみたい」
心の「色眼鏡」を外すか変えてみると
厳しい上司は、本当は自分に目をかけて
くれている上司に
信用できない友人は、おおらかで愛すべき
少しおっちょこちょいの友人に
自分を避けている奥さんは、人見知りだけど
控えめで心優しい隣の奥さんに
変わるかもしれない。
★ ★ ★ ★ ★ ★
禅語で「一切衆生、悉く仏性あり」
という言葉がある。
あらゆるものには、仏性という美しい心が
備わっている、という意味。
*仏性―――優しさ、思いやり、包容力…
自分が接したのは相手のほんの一面に過ぎない。
今度は相手の中の仏性を見つけよう。
『心配事の9割は起こらない』枡野俊明著(三笠書房)より抜粋