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『Diablo Immortal』は面白いのか?

ここ三日間はとにかく『Diablo Immortal』を遊んだ。ほとんどほかに何もしていない。以下に感想やその他もろもろを書く。

やりすぎた。


『Diablo Immortal』は面白いのか?

面白いと思う。三日間を無に帰すくらいには。ただ、手放しで褒めるわけにもいかないことは予め付記しておきたい。

よくできている部分は、『Diablo3』をスマートフォンゲームとして遊べるようにしたこと。『Diablo3』が紛れもない神ゲームであることに異論の余地はないと思うのだけれど、さすがに10年前のゲームなので何かと行き届いていないことも多く、僕がやった時には既に日本語情報もなんとも言えない感じだった。今から始めるならさすがにもっと別のゲームがあるだろう、とは言いたくなる。その点、『Diablo Immortal』は2022年にリリースされた『Diablo』シリーズというだけで一定以上の価値があると思う。

ここ10年で何度か「スマホで『Diablo』みたいなゲーム遊べないのかな~」と思ったことがあった。僕の調査不足も大いにあると思うのだけれど、色んな『Diablo』インスパイア作品に触れては「モンスターの沸きがな~」とか「ダメージ表記の気持ちよさがな~」といったおじいちゃんの戯言を吐いてはアンインストールすることが多く、結局Nintendo Switch版の『Diablo3』が一番僕の求めているものに近いという結論になってしまった。

そういう意味で、この『Diablo Immortal』は正しく『Diablo』だし、スマホで『Diablo』を遊びたいと感じた時に遊ぶのに最も適した作品だと思う。スマホで遊べるというのは自分が電車の中でできるという意味もあるけれど、『Diablo』のDの字も知らない世代が『Diablo』を触る機会でもある、という意味でもある。

サーバーに搭載されているオープンチャットは「おれこうこうせいだけどなにかしつもんある?」(仕様によりチャットで漢字を打つことができない)などと思わず目を覆いたくなるようなチャットが跋扈しており、本当に『Diablo』シリーズと今まで交わってこなかった層が新しいデバイスを通して出会っている。SNSでゲーム業界に講釈を垂れるのが得意な爺ばかりを相手にしていても先はないわけで、これは良いことのように思える。高校生に限らずとも、これを機に『Diablo』という極めてとっつきづらいタイトルに触れてみようとなった人は多いはずで、これがBlizzardの目論見とすればそれは大いに成功していると言えるだろう。

『Diablo』らしい要素は小さい画面の中でも随所に再現されている。手持ちのリソースで効率よくリフトやダンジョンを回る方法を模索するのはやはり楽しいし、レジェンダリー装備が出た時のオレンジの棒は正しく射幸心を煽っている。最終的に『Diablo3』よろしく山のようにレジェンダリー装備が出るともわからないが、ストーリークリアからHELL1程度ではちょうどいいドロップ率で、苦しさを感じ始めたころにちょうど「ご褒美」が出てくる。なんともよくできたゲームバランス。そして出てくるスキル被りの防具。前言撤回、Blizzardは悪質なヘイト企業だ。

もの申したいところ

物足りない部分や、個人的に合わないと感じた部分もいくつかある。

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