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好きの相対化

読んだ。かなり直近の話まで、マンガ・アニメ・ゲーム分野を横断的に分析している本。具体的に言うと「ミルダム」とか「ウマ娘」とかそういう単語が出てくる。とにかく数字を出して第三者目線で語ってくれるので、この手の話をする上で現れがちな「開発者ぶった消費者」ないし「消費者ぶった開発者」が出てこないので見ていて気持ちがいい。

内容的には見知った「そうだよね~」という確認的な内容も多いけれど、オタクが見て自分の分野を違和感なく確認できているのはそもそもすごいこと。そして安直な「日本終わったな」論に与せずに、独自の強みと独自の方向性を見出す姿はなんともかっこいい。

文章も比較的平易で読みやすいので、気になってみたら読んでみてもいいかも。

noteで引用されると紹介しがち

引用されると嬉しいので高頻度で言及します。

おもしろいものを表現しようとしたとき、おもしろい出来事を期待するんじゃなくて、日常をおもしろく見るのがコツらしいです。僕が最近よくいう「当たり前のことを書く」とかも近しい考え方なのかなと思ってます。

クリエイターたちは一般に思われている以上に普通の人と変わらぬ生活をし、それほど活動的でなくても、その内奥に広い想像力をもって身近なテーマで壮大なファンタジーを描いてきた人々である。まさに新しい土地を発見するでもなく、あまりに冗長で代わり映えのない日常をどう新しい目で見るかを試行錯誤し続ける人々だ。

中山淳雄.推しエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来(p.300).日経BP.Kindle版.


好きの相対化

最近「企業からの設問で『あなたのNo1ゲーム』を問われて困った」という話を聞いて、これは確かに難しいなと思った。No1とはなにか。自分がはじめて触ったゲームなのか?自分が一番プレイ時間を費やしたゲームなのか?自分が一番思い入れのあるゲームなのか?

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