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匿名を批判する頭の悪いビジネスアカウントたち

SNSでは実名で発信しようが匿名で発信しようが自由である。

リアルとの境界なく実生活をアピールしたいのであれば実名でやればいいし、プライバシーを保護したい人は匿名でやればいい。

当たり前の話である。

なぜこんな話をするのかというと、最近Xでは「匿名アカウントは卑怯だ」という他者の自由をナチュラルに否定するような狂気じみた意見をしばしば見かけるのだ。

このような投稿は実名(と思われる)で顔出しをしている零細企業の経営者アカウントに多く見られる。

彼らの中には主張がいきり立って強く、ときに集中的に批判をされて炎上するものもいる。

どういうわけか、彼らはネットリテラシーが低いらしく積極的に自社のレピュテーションを下げてしまうほどの過激な投稿が目立つのだ。

そして批判されると彼らは決まってビジネス垢同士で群れ出して匿名アカウントを否定しだす。

「名前も顔も出さないで言いたい放題いうのは無責任だ」というのが彼らの言い分らしい

はっきり言って意味がわからない。

先に述べた通り、SNSでは実名だろうが匿名だろうが自由だ。言論の自由市場において意見をいうのに身分証明をしなければいけない理由があるのだろうか?

否、身分に関係なく公平かつ対等に意見交換できるのがインターネットだ。年齢も性別も出身地も職業も資格も関係のないリアルとは異質の空間なのだから。

匿名はそのような身分によるバイアスを一切排除しフラットな立場で発信するため実名アカウントよりも公平性が高い。筆一本だけで勝負しているのが匿名アカウントだ。

逆にギラギラにブランディングして権威性を武器にして発信している経営者たちの方が匿名よりも有利なはずではないか。何が不満だというのだろう。中にはフォロワーを購入したり虚偽の実績で人を欺こうとしてる詐欺師までいるではないか。匿名に対して卑怯とはよく言えたものだ。(一部の界隈でしか知られていないインフルエンサーもどきのビジネス垢はどんなにブランディングしたところで「お前だれ?」で一蹴されてしまうだろうが)

ところで誰も頼んでないのに勝手に顔出ししておいて匿名は卑怯だというのも理不尽な話である。不公平だと思うなら自分も匿名にしたらいいではないか。などというと「正論を言うな」と誰かから怒られそうである。

無論、言論の自由市場とは言っても誹謗中傷に関しては当然に否定されなければならない。しかし法的な問題においても実名か匿名かは関係ない。法のもとでは違法または不法行為を問われれば等しく責任は発生するのだから。

リアルとは異質とは言ったがこの点においては同質だ、リアルでNGな行為はネットでもNGである(匿名だからといって免責されるわけではない)

要するにただの意見主張だろうが誹謗中傷だろうが、匿名だからと言って優位性があるということにはならない。

顔出し経営者はこれを全く理解していないからちょっと批判されただけで匿名は卑怯だとか騒ぎ出し、中には批判と誹謗中傷の区別も出来ず、すぐに開示請求で脅しをかけようとする者までいるのでタチが悪い。

いちいち批判されたくらいで法的手段に訴えるようなことをすれば言論の自由は奪われてしまう。それに司法リソースは有限だ、権利を濫用するようなことがあってはならない。

名誉毀損や侮辱の問題においては言論で対抗するというのが表現の自由の基本原理となる(対抗言論の法理という)十分な反論もせずに法的措置に訴えるようなことが出来てしまえば表現者を萎縮させ、言論の自由を奪いかねないからである。(反論しなかったために名誉毀損が棄却された判例もある https://i2law.con10ts.com/archives/6375

頭の悪い弱小企業の経営者垢たちは実名だとか匿名だとか関係なく、まず公平に言論で批判者たちに対抗することをお勧めしたい。

まともに反論もせず卑怯だと騒いだりすぐに司法に訴えるのはあまりにも思考力が貧弱で理性に欠けるではないか。

なぜ批判されてるのかよく考えて納得のいく説明をしてみたらどうか。それをしないからいつまでも批判され、終いにはアカウントが凍結する羽目になるのだ。

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