私だけが知っている友人「蝶子」
当時蝶子はベンチャー企業で働く20代のエンジニアだった。
港区のタワーマンションを夫との共同名義で購入し、何不自由ない生活を送っていた。
夏季休暇には友人と海外旅行へ行き、国内旅行はもっぱら夫や母親と楽しみ、料理もよくやり、週末になると外食をするという贅沢な暮らしをしていた。
夫婦共働きだったためお金には余裕があり、欲しいものは何でも買えたが当の本人には物欲がほとんどなかった。だから何に使うかといえば、旅行や外食、貯金であった。
そんな蝶子には、誰にも言わない秘密があった