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朝日とサンティアゴ観光【カミーノへ行こう:帰り道編その1】

本日の歩行:街中観光17000歩

朝、日の出前に起き出して荷物の準備。
日の出前、と言ったって、スペイン北部の日の出は9時近い。
起きてて当然な感じ。
というか、10月で9時て、冬どうなってるん????
イギリスよりは南なんだけどな……

何もかもがのんびりな町で、唯一8時に開くカフェで急いで朝ごはんを食べ、8:20のバスでサンティアゴに戻る。
今回は絶対海見るぞ!
と思って海側の席に座ったのに、襲い来る眠気。
マジか。
うとうとしながら海を眺め、日の出を見る。
バスの位置とかの関係で日の出の瞬間は見れなかったけど、とにかく海は綺麗。
そして半分寝た状態でサンティアゴ到着。

一度来た街なので、いやー帰ってきましたわ、感が強い。
あまりの眠さに宿に向かう途中のカフェでカフェコンレチェを飲む。
宿の結局同じ場所にした。
とにかくセンターにあるので何かと便利。
荷物を置いて、早速観光へ。

まずはカテドラルのミュージアムへ。
この間行った美術館と共通のチケットで入れるのでとてもお得。
サンティアゴの大聖堂は、どうやら一度火災か地震かで一部が壊れたらしく、そのときに作り変えた部分があるそうで、壊れたほうが展示してあった。
そして相変わらずの、きらきらゴージャス収蔵品の数々。
それも13世紀に一度火災で失われているそうで、収集品の保管て大変だなぁ、と思う。
そのあとまた集められたものも多いみたい。

収蔵品よりも、塔の上から見る景色がよかった。
広場に集まる人々、街並み、公園の緑。
高いところからの景色はよい。
馬鹿なので。

ゴヤ関連のタペストリーがあったり、豪華な図書室があったり、その辺はさすがに素晴らしかった。
図書室はロマン。
豪華な図書室欲しいなー。
いいなー。

そのあと近くのバルでお昼ごはんを食べつつ、リスボン観光(一泊)の予定を立てる。
とりあえず移動の電車と宿は確保。
ガイドツアーも予約。
あとはクルージングを入れるか、ひとりでふらふら観光するか悩ましい……
こんなふうに、今の観光よりも先のことを考えているあたり、観光モードになってきたな、と感じる。
まあ明日もう一度歩くんだけど。
それは帰りの冒険の一部ってことで。

バルから一度宿に戻る。
たまたま目についた、地元っぽいお店に入ったら、奥の方に伝統衣装が売ってた!!
ウールのスカート、分厚いし重い!!!
スーツケースに旅なら買ってた。
危なかった。
民族衣装いいなーかわいいなーと思いながら眺める。
こういう余裕が観光の醍醐味だと思う。

宿にチェックインして一通りのルーティン。
ついでに靴も洗っちゃえ、と手洗いしてみたけど、普通の石鹸じゃ臭いとれないなー(当たり前)。
でも少しでもマシにしたいんだよ。
このあとは観光だから。
どうなることやら。

残りの美術館を回る。
最早なにがなんだか分からないんだが、とにかくこのカテドラルがマエストロ・マテオという人の作品だということだけはわかった。
13世紀の石がまだ残ってるってすごいね。
そんなくだらないことを考えながら、さてこのあとどうしよう、と広場をふらついていたら、まさかの再開!!

ピレネーを超えてから度々一緒になっていて、たくさんお世話になったベトナム人!!
わたしより早く着いてるだろうと思ったら、途中休憩を取ったりで今日着いたらしい。
いやそれにしても偶然の凄さよ。
これまで何度も会ってるし、宿も一緒になっているのにすっかり自己紹介をしそびれていたので、最終日にしてようやく自己紹介をする。
一杯飲んで再開とカミーノ完了を祝う。
今日は誰にも会えないだろうと思っていたから、普通におしゃべりができて楽しい。
ほかに台湾人とイギリス人も加わって、しばしおしゃべり。
彼らはミサの後夜ごはんに行くというので、そこで別れる。

それから街の西側にある公園まで散歩して、夕日の当たった大聖堂と街並みを眺める。
この公園は市民の憩いの場。
ランニングしたり犬の散歩をしたり、いい街だなぁと思う。

ベトナム人が、カミーノには3つの段階があると言っていた。
ひとつめは、体を空にする期間。
歩くことだけで疲れ切って、休むことと食べることばかり考えている期間。
次が頭を空にする期間。
何にもない平地を歩き続けて、思考から解放される。
最後が…… なんだっけ(一番大事なとこ)。
なんかこう、守られていることを実感する、だったかな?
空になった体と心を満たされる期間。
わかるなぁと思った。
体は疲れから解放され(というか疲れている状態に慣れ)、思考は無くなって脳内に勝手に流れる曲や思い出だけになる。
最後には本当に何もなくなって、何もないなあ、と感じる。
守られてきた、と思う。
支えられてきた、と思う。

わたしはそれらを全部、昨日の海に置いてきたから、今日からは徐々に日常パートだな。

そんなことを考えながら散歩をして、目についたクッキーカフェに入ってクッキーとミルクティーを頼んだら、ホットミルクにティーバッグが添えられて出てきた。
イギリス人が怒るぞ(わたしも怒るぞ)。
クッキーが極甘で、スプーンで食べるタイプのソフトクッキーだったから、紅茶風味のミルクでもいけたけども。
おいしかったけども。

最後にもう一度大聖堂を眺めて、日没にはちょっと間に合わなくて、今日はおしまい。
さ、明日からも帰り道の続きだぞ!

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