いよいよ帰国!……のはずが?【カミーノへ行こう:帰り道編その7】
本日の歩行:20000歩
朝、ゆっくり8時ごろに起き出して、お目当てのチュロス屋さんに向かう。
マドリードで一番古いお店で、24時間やっているとかいう驚異的なお店。
ここもお気に入りのひとつ。
美味しいチュロスとチョコラータ、ついでにホットミルクを頼み、美味しい朝ごはん〜。
今回色々なところでチュロスを食べたけど、ここのチョコラータが甘さの加減が一番美味しい。
宿に帰って、最後の荷造り。
フライトの時間最終確認しとこ、と思ってアプリを開いたら……
スケジュールに変更があります
は?
聞いてないが??
メールも来てないが???
実は8月に一度フライトキャンセルを喰らっていて、その時必死で交渉して今回のスケジュールになったのだった。
それが。
元に戻ってる(トランジット6時間)。
荷造りそっちのけでチャットで問い合わせ。
フライトキャンセルされたから、と言うので、メールも来てない事前連絡もない、当日変更とは何事だこっちは大事なビジネスミーティング控えてんだよっっっ!!!!
と丁寧に英語で詰めより、上席に代わらせ、お宅が無理でもアライアンスありますよねぇぇぇとさらに押す。
強気大事。
確認するので、とひたすら待たされている間にチェックアウトして荷物を預け、プラド美術館に向かって歩き出す。
結局1時間くらいかかって、ほぼ希望通りのフライトに変更完了。
やれやれ。
改めてオンラインチェックインしたら、流石に通路側の席は取れなかったど畜生。
改めて。
英語、本当に大事。
同時にプラド美術館にも到着。
前日オンラインでチケットを買っていたので、長蛇の列をすっ飛ばして入館。
さて、今日は雨だし、一日中ここで過ごすのだ。
先ほどのやり取りでどっと疲れたものの、気を取り直して館内へ。
当たり前だけど、
有名画家!
有名画家!!
名画!
名画!!
名画!!!
名画!!!!
教会とはまた別の圧倒的な画力に押しつぶされそう。
ティチアーノ、ベラスケス、ルーベンス、ラファエロ、ゴヤ、レンブラント、エルグレコ、えとせとらえとせとら……
この1枚が来たら日本で展覧会だよなぁ、みたいのがぎっしりある。
が、前に一度来たときに「これだけは絶対見とけ」は一通り見ているので、今回は見たいやつだけ見ればいいのだ!
気が楽!!
とはいえやっぱり、名画というのは見たくなるもので。
色々見れてよかった。
ちょうど「アートギャラリー」をテーマにした作品の展示をしていて、絵画の中で描かれる絵画、というタイプの絵をたくさん見れた。
これって何かに似てるよな、とか、こういう構図あるよね、みたいな絵が、絵の中にある。
騙し絵みたいでおもしろい。
あとは同じ構図で別に画家が描いてるのを並べて展示してあったり。
ルーベンスとベラスケスだったかな?
アダムとイヴを同じ構図(というかほぼ模写)で描いてるんだけど、イヴはほとんどコピーなのにアダムが違いすぎて笑った。
趣味が爆発してるぞ、自重しなさい。
趣味が爆発しているといえば、これは昔から思ってて最近改めて実感したんだけど。
君たち(芸術家の皆さん)、おっぱい好きすぎじゃない?
ヴェネティア派とかの絵画どういうことなの。
あっちもこっちもおっぱいだらけなんですが?
(表現がアレで大変すいません。)
いや、「芸術だから」っていうんなら、男も同じだけ脱がせば?
肉体美ってことだよね?
明らかにおっぱい描きたいだけだよね?(男が一糸の乱れもなく着込んだ横でおっぱい出して花を抱える女性などを見つつ。)
「芸術です」「美の追求です」というのか、「趣味なんで宗教画っぽくして神聖さを出しました」なのか。
うーん、ヴィーナスとかならまだわかるんだけど、着衣なのに胸だけもろだしだったりするとなぁ……
などと下世話なことを考えつつ(でもだってその時代だって今だって同じじゃん)、この色綺麗だなーとか、この風景いいよなーとか、楽しんで鑑賞。
ちゃんと鑑賞してるよ!!
わたしは宗教画や人物画より風景や静物が好きなんだけど、あれだね、王族の肖像画はいいね。
最近うっすらと、この辺りのヨーロッパ史を理解しはじめたところなので、ああこれはハプスブルグ朝時代かとか、ブルボン朝かぁとか、あ、ポルトガル併合…… とか、うっすら分かっておもしろい。
あと偉い人はたいてい馬に乗ってる。
馬かわいい。
馬の絵が一番好きかも。
あとはボッシュの絵ね。
これが好きなんだよ意味わからなくて。
意味のわからない謎解きみたいな奇妙な絵が好きです。
一度日本に来たことがあって、それでプラドでも見れたので大変満足だったのだ。
流石に目玉作品のひとつなので混んでるとはいえ、日本よりは格段に見やすいしじっくり見れる。
誰かこの絵の解説3時間くらいお願いします。
と、ここまでで休憩を2回挟んで6時間ほど。
一応歩くだけは全部屋歩いたし、お目当てのものは見たし、と思って外に出る。
雨は上がっていて、紅葉に囲まれるプラド美術館はきれいだった。
さて小一時間何をしようか、と考えて、昨日目をつけていた生地屋さんに行くことに。
ゴブラン織が欲しいんだぁ。
あわよくば買って帰って帯作るんだぁ。
痛む足を必死に動かして生地屋へ。
そこに広がるのは夢の世界。
あれもこれも全部見たいけど、時間を決めてとにかくゴブラン織のコーナーへ。
帯にするには、柄の上下がないものか、通常の布地とは柄行が反対(上下ではなく左右)になる柄じゃないとダメで、難易度が高い。
悩みまくった結果、幾何学模様の布と、イチョウ模様(ヨーロッパにイチョウがあるという謎)の布に決定。
4mはいらんやろ、半幅帯だし継げばいいし、と2mずつ購入。
重い。
幸せの重み。
さて時間、と大急ぎで宿に戻って荷物を詰め直し、空港に向かってバスへダッシュ!
予定してたのに間に合ったー。
最終荷物の詰め直しをして、チェックインカウンターに並ぶ。
コリアンエアに変更になったので、並んでいるうちに自分がどこにいるのかわからなくなった。
実はプラド美術館にいる時から、脳みそがふわんふわんして、自分がマドリードにいるのかパリにいるのかロンドンにいるのか、さっぱりわからなくてとっさに何語を使えばいいのかわからなくなったりしてた。
ヨーロッパって、そのくらい近い。
で、チェックインも終わり、もう眠くて免税店見る気もないし、そもそもブランド品買わないし(あとマドリードの空港意外としょぼい)、ゲート付近で最後の晩餐。
夜だから残りメニュー少なくてめっちゃわびしい飯になった。
イギリスの学食かな?
なんだかプラド美術館あたりから、心がスペインから飛び立ってしまったようで、まだスペインにいるのに今どこにいるのかよくわからない。
スペインでの最後の時間なのにねぇ。
あれだ、今朝チュロス屋さんに置いてきたのかな、最後の時間は。
そんなわけでいよいよ帰国。
フライトが遅れなければちゃんと予定通り帰国しますよっと。
はぁ、仁川でコスメ爆買いして帰ろ。