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「爆光が、闇を圧して夜に閃く。」

久しぶりにスレイヤーズ本編です。
スレイヤーズ本編は基本1冊完結型ですが、この7巻「魔竜王の挑戦」は、8巻「死霊都市の王」と続きものです。

神坂一著『魔竜王の挑戦 スレイヤーズ7巻』(富士見書房、2008)

6巻最後に明かされたゼロスの正体と、なぜかリナを異界黙示録に導きたがっている、というところから始まって、ガイリアシティでの色々と、いよいよたどり着いた「竜たちの峰」での攻防。
手に汗握るとはこのことだ。

わたしはもともとスレイヤーズアニメ勢で、あとから原作に入った人間ですが、平成アニメあるあるのオリジナル展開はあるものの、この辺は結構好きです。
特にね、ゼロスがね。
わたしはゼロス大好き人間ですが(はじめて沼落ちしたキャラ)、ゼロスにね、余裕がないんですよ。

話は飛んで、鬼滅の劇場特別上映「上弦終結編」の舞台挨拶で、蜜璃ちゃん役の花澤さんが大興奮で「余裕のない石田彰」というパワーワードを生み出していましたが、もう全力同意ですよ。

あなたの石田彰はどこから?
わたしはゼロスから。

てなわけで、魔族界実力第7位(1位: 魔王>(越えられない壁)>2-6位: 5人の腹心>(越えられない壁)>7位: 獣神官ゼロス>(越えられない壁)>その他の神官・将軍)という、圧倒的実力をもつゼロスがね、魔竜王(腹心最弱)にぶった斬られてうっかり滅びそうになるくらいダメージを受けてのたうち回るのがね。
余裕のない石田彰最高ですよね。

しかし猗窩座殿の場合は、自分が強くなりさえすれば上壱と上弐に下克上できるがゆえの余裕のなさですが、ゼロスの場合は「やってらんねえ逃げないと滅びる」という余裕のなさなのがいいです。
石田彰の演技力ぅ……

おっとうっかりゼロス語りになるところでしたが……
でも、基本職務に忠実(言われたことしかしない省エネ派)ゼロスが、対魔族戦できっちりリナを守り抜くの、すごくいいんですよね。
正体を隠す必要がないので、平気でぽんぽん敵を殲滅していく。
リナたちだったら、各個体相手に結構な手間がかかる魔族相手でも、ひと突きでさようならさせるゼロス、まじ最強。

あと今更ですが、わたしは「敵の種類と倒し方」と「戦いにおける基本戦術」を大体スレイヤーズで学んだなあ、と、いま新たな作品に触れるたびに思います。

今回の「グレイとレッド」のように二体同時にダメージを与えないと倒せない敵とか、ハルシフォムのように不死身の敵の核が別のところにあるとか、強キャラ同士の戦闘は力が凝縮されるので見た目が意外と地味(ゼロスvsラルターク)だとか、市街地戦では大技が使えない(『アトラス』)とか、二つの魔法を掛け合わせることでパワーアップするとか。
人が死ぬときはあっさり死ぬとか。

いやあ、人生のバイブルですわ、スレイヤーズ。

でもさあ、7巻時点でミルガヅィアさんがあんなお茶目なんて誰が思ったよ?
あんなんずるいやん。
特にゼロスに対して激烈に怯えてるミルさん見たあとにさ。

さあ、7巻ラスト。
いきなり滅びのピンチのゼロス!
魔竜王に全く歯が立たないリナ一行!
響き渡る絶叫!
どうなる次回!

いやあ、スレイヤーす7〜8巻はとにかく美味いですわ。
何度でもしゃぶれる。


おまけ

記事読み返して思いました。
ちったぁ本の内容にふれろ、わたしよ。


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