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馬に乗りたい【カミーノへ行こう:本編その28】

本日の歩行:26.5キロ、7時間25分

いつも通り6:30ごろ出発。
今日はブラジル人と一緒の出発。
車道だけど、彼女のヘッドライトが強力で大変助かる。
ヘッドライトの光量、大事だな。

宿の朝ごはん7時をスキップしてスナック(と言ってもクロワッサンだけど)だけの出発だったので、「次の町でなんか食べよー」と言いつつ歩き出したのだが……
歩きはじめてから、次の町が9キロ先であることに気づく。
おー……
一応途中に小さな集落はあるけど、まあ安定の全クローズだよね。
ドライフルーツをかじりつつ、なかなかな高速で歩く。
9キロを2時間で歩き切ったすごい。

さて、期待していた町も、宿のカフェもクローズ……
まじか……次は4キロ先だぞ……
と思っていたところで、閉まっていると見せかけて開いている宿を発見!!
半開きにドアに頭を突っ込んで「朝ごはんいける!!??」と聞いたら、おじさんが笑顔で迎えてくれた。
天使か。
コーヒーとクロワッサンとジュースという安定の食事をしてやっと一息。
2頭いるわんちゃんがかわいい。
そのあと、不安そうに店内をチラ見して去っていく韓国人グループを追いかけて「朝ごはんできる日!!」と呼び込み、食堂は一気に大忙しに。
いやほら、店が暗いと入り辛い気持ち、よくわかるじゃん?

連れとはそこで別れて、明るくなった道路をさくさく歩く。
いつも不思議なんだけど、休憩後はむしろ足が痛くて歩けない現象って何??
呪い?
ひょこひょこ足を引きずりながら車道を歩く。
完全にダメな人。
その日は2キロごととかに村のある大変ありがたい行程だったので、ちょくちょく休みながら歩く。

残り6キロかー、というところで、道が坂道になり、そして山道に入る。
割とガチの山道だけど、最近多かったスレート?みたいな石じゃなくて、日本の広葉樹林みたいな丸っこい石で茶色い土の道。
上のほうから時折何か落ちてくるな、崖じゃないのにな?
と思っていたら、栗だった。
結構な音を立ててボトボト落ちてくる。
危ない。
大きな栗の木の下で遊んじゃいけない。

坂道、つらーーーと思いながら、しかして心地よい木陰を歩く。
そしたら前から馬が歩いてきた。
なんと。
しかもひとりの人が、空の鞍を二頭引いている。
え?
馬で上に登るというサービスでもあったんですか??
まじで???
それならそれをやりたかったんですがーーー!!??
と思いながら馬を見送る。
鞍の下にかけられた毛布にマックのロゴが付いてた。
君たちはマックデリバリーでもしてるんか?

アホなことを考えてたら道草を食ってる馬(鞍あり)に出会った。
自由か。
まじまじと見つめていたら、「あ、すんませんすぐ帰るんで」って感じで勝手に道を下っていった。
いいな、自由で。
とにかくわたしは馬に乗りたい。
そういえば巡礼路の手段は「徒歩」「自転車」「馬」なのだ。
バスとか電車はチート感あるけど、馬は全然正当なのだ。
事前調べが足りなかったーーー。

ひと山超えて、バーで昼ごはん。
ここのトーストがめちゃくちゃ美味しかった。
パン、薄切りのトマト、カマンベール(輪切)、キャラメライズドオニオン、オレガノ。
めちゃくちゃ美味しかった。
これまで食べたトーストの中で一二を争う美味しさ。
帰ったら再現しよ。

食べ終わったら最後の2キロ。
今日は山の頂上の一歩手前で泊まる。
なぜかって?
宿が取れなかったんだよ!!!
あとで同宿の人に聞いたら、2週間前にはもういっぱいだったらしい。
小さいくせに見どころのある村だからね……
一応、予約不可の巡礼宿はあるんだけど、なんとなく不安なので頂上は諦めることにした。
わたしはゆっくり休みたい。

おやつにトルティージャを食べ、お昼寝をして夜ごはんにレンティルスープとトルティージャを食べる。
もうトルティージャしか食べてない。

明日は再び山歩き&山下りなので、遅めの出発の予定。
ちゃんと町につけるといいな。
外はまだ明るいけど、早めに寝る準備をしようっと。

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