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にわかあがりのルールかじり 5 オフサイド

ルールをちょっと知ると観戦がもっと楽しくなるかもしれないと期待して、ルールをかじるもの。ルールビーバーです。

今日もルールぜんぜん分からない素人が、試合中に起こった出来事を競技規則と照らし合わせて、ルールを考察します。間違ってた時はぜひ優しく教えてください。間違ってた箇所があった場合は追記します!

オフサイド

今回はオフサイドです。
オフサイド、何回説明サイト見ても分からない、オフサイド

ラック、モール、キック、スクラム、ラインアウト、全ての場合でオフサイドラインが変わります。
詳しい説明はラガマルくんにお願いしましょう・・(他力本願)

試合

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25 ディビジョン1
第5節 静岡ブルーレヴズ 対 東芝ブレイブルーパス東京
この試合でなんかよくわからないトライがありました。

状況

青12番マロ ・ツイタマのショートパントとキックによりトライライン間際まで攻め込んだが、ボールは赤10番リッチー・モウンガの手に入った。 インゴールエリアにセーブしようとするものの、ツイタマ選手がモウンガ選手を倒した。赤のサポートが到着し、わちゃわちゃあったもののなんとかラックが成立した。

赤のスクラムハーフが足でボールを掻き出し、手に取ろうとした瞬間、青13番チャールズ ・ピウタウがぬるっと横から飛び出しボールを抑えた
レフリーは天高く右手を挙げて、ホイッスルを吹く。「グラウンディング!」

私は思った。
いやめっちゃ横から入ってるやん

当然赤は猛アピールだ。何か英語で言っているが、レフリーは言った。
「Ball is in Gaul.」

簡単な英語の筈なのに、何を言っているのか分からない。一体何がおきたのだろうか

実際はスクラムハーフは横向いてました、すみません

ルールを確認

TMOでのレフリーの発言によると、「ボールをインゴールに持ち込んだことによってオフサイドラインが解消され、そのあとに青がグラウンディングしているのでトライ」らしい。何を言っているのか全然理解できないので、とりあえずキーポイントっぽいオフサイドラインから攻めていきます。

オフサイドライン

まず、どのオフサイドを参照するべきか?そもそも青の13番はラックから一度離れていますが、これをラックとみなして良いのか悩むところです。

ラックにおいて、一方のチームによってボールが明らかに獲得され、ボールがプレー可能となったら、レフリーは「ユーズイット」とコールし、その後5秒以内に、ボールがラックから離れてプレーされなければならない。

競技規則 15.17 ラックの終了

ユーズイットからまだ5秒立っていないので、これはまだラックのようです。では、最終尾のプレイヤーがいない場合のオフサイドラインはどこでしょうか?

多分この辺?

ラック成立後、片方のチームに参加者がいなくなった場合、そのチームのオフサイドラインはどこになるのか根拠が見つけられませんでした。多分ここかなぁと思うんですが・・、詳しい方教えてください

ともかくまだラックなので、通常、青がボールに干渉するには以下のルールが適応されます。

到着したプレーヤーは、立っていなければならず、自チームのオフサイドラインの後方から参加しなければならない。

競技規則 15.5

イラストの青の立ち位置は、後方とは言えないでしょう。やっぱり横から入ってはいけないはず。

ところがぎっちょん

このケース、トライラインを挟んでいます。なんとトライラインが絡むとルールが変わります

ボールがラックから出たら、または、ラックの中のボールがトライライン上にあるか、または、トライラインを越えたら、ラックは終了し、プレーは継続される。

競技規則 15.19

つまり、これはラックではなかった。ラックじゃないからオフサイドラインは存在しない。トライラインより奥側にはオフサイドラインがない

レフリーが言っていた、オフサイドラインが解消されたというのは、これのことだったんですね!

ボールがトライラインを超えたら、もうラックじゃない。
だから横から入っていい

でもセーブしているのでは?

トライシーンを横から見るとこんな感じです。映像では足でボールを掻き出した後、赤が先にボールに触れ、その後青がボールに触りました。

分かりやすいように手をチームの色で薄く塗りました

今回の盤面、インゴール内のグランド上のボールを攻め手がちょんって触ったらトライだよ、と教わりました。でも今こうして見返してふと疑問に思いました。

地面の上にあるボールに手を添えたらそれはグラウンディングでは?

攻撃側のプレーヤーが、以下の行為をしたらトライとなる:
a. 相手側のインゴールにおいて、最初にボールをグラウンディングした。

競技規則 8.2

もしこのボールに触れる行為がグラウンディングとみなされるのならば、青のグラウンディングは二番目だからトライとみなされないはずです。

しかし実際はトライとみなされている
と、なると考えられるのは赤の手を添えるだけはグラウンディングではないということ。では、そもそもグラウンディングとは何か

グラウンディングとは

インゴールにおけるボールのグラウンディングは:
a. ボールを抱え、インゴール内で地面につける;または、
b. ボールを、片手か両手、または、片腕か両腕、あるいは、プレーヤーの体の腰から首の部分を使って押さえる。

競技規則 21.1

ほらやっぱりボールを両手で押さえたからグラウンディングじゃん!内なる私が暴れ出す。
落ち着こう、手を添えた押さえたとは別の筈だ。
他にもそれらしいルールがあったので見てみる。

21.2地上にあるボールを拾い上げても、グラウンディングしたことにはならない。プレーヤーが、インゴール内で拾い上げたボールをインゴール内の別の地点でグラウンディングすることはできる。

競技規則

これはかなり有力かもしれない。地面にあるボールを拾い上げてもグラウンディングでないなら、"拾おうとした”も、グラウンディングではないとみなすのは納得がいく

しかし、「いやいや拾おうとしたんじゃなくて地面にとりあえず抑えたんですよ」とか言い訳をできるかもしれないが、この動作は、通常この後パスをするかキックをすることが推測できる。さすがにその言い訳は通用しないだろう。

良い感じだ。

これは地面の上にあるボールに手を添えたのではない、拾おうとした。だから赤はセーブ(タッチダウン)していない、よって青のトライは認められた。

じゃあ掻き出した瞬間、手に取ってもう一度地面につけたらタッチダウン扱いになり、ゴールラインドロップアウトとかになるのだろうか
だから青は、赤がボールに触った瞬間飛びかかりグラウンディングした・・・?そういうこと・・・!?・・・もしそうならすごっ!

ラグビーのルール、本当に難しいですね


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