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サイアノ和紙作家日記 vol.19『ouchi de kamisuki』
小津和紙展示の準備はなんとか完成。
しかし、息つく間もなく次の展示が来る!
何をやるかコンセプトは決まり、
撮影もなんとか終わった。
でも、ここからが僕の作品づくりのはじまり。
今回も新しいチャレンジをする。
そのテストを兼ねて自宅で紙漉き。
僕が通っている西会津町の
出ヶ原和紙工房とは違い、
環境は整っていない。
フネに水を張り材料とネリを入れて、
かき混ぜて紙を漉いたらどうやって絞るか?
どんな板に張って乾燥させるかなど、
入念にイメージをして準備をする。
![](https://assets.st-note.com/img/1670754003064-fyKAbg42tQ.jpg?width=1200)
そして、いざ本番!
だけど、なかなかうまくいかない。
フネが浅く簾桁を角度つけて漉きづらい。
ネリの量が少ないのかシワになってしまう。
フネはセメントを練るものを
新しくホームセンターで購入。
ネリも作り直して再度投入するなど、
うまくいかない度に振り出しに戻って修正。
![](https://assets.st-note.com/img/1670754116900-1wNA1FSnJm.jpg?width=1200)
その後、なんとか紙漉きはできたが、
まだ終わりではない。
たっぷり水分を含んだ紙をどう絞るか?
試行錯誤した結果、
板で挟んでその上にジャッキをかまし、
クルマの重さで圧をかける。
![](https://assets.st-note.com/img/1670754177897-gFUr9UMHQd.jpg?width=1200)
すると、水がしみ出してきたので多分OK
最後は板にブラシで張り付けて自然乾燥。
![](https://assets.st-note.com/img/1670754243545-S5U9RTOlFz.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93126892/picture_pc_de8feb7e56a13b8bf4a22018a0b7f946.png?width=1200)
除湿乾燥機をひと晩まわしたら乾燥完了。
厚手じゃなかったので思った以上に早かった。
そして、肝心のデキは60点位かな。
使えないレベルじゃないけど、
この先の工程でうまく行くか
どうかは微妙なライン。
ただ課題も明確になったので
次はもっと欲しい紙がつくれると思う。
手探りでみつけてゆくプロセスが、
ものづくりのおもしろさ。
ただタイムリミットは迫っている。
もっと沢山の紙が必要だ。
それまでにどこまでやれるのか?
このしびれるような感覚も
悪くはないなと感じてる?