サイアノ和紙作家日記 vol.19『ouchi de kamisuki』
小津和紙展示の準備はなんとか完成。
しかし、息つく間もなく次の展示が来る!
何をやるかコンセプトは決まり、
撮影もなんとか終わった。
でも、ここからが僕の作品づくりのはじまり。
今回も新しいチャレンジをする。
そのテストを兼ねて自宅で紙漉き。
僕が通っている西会津町の
出ヶ原和紙工房とは違い、
環境は整っていない。
フネに水を張り材料とネリを入れて、
かき混ぜて紙を漉いたらどうやって絞るか?
どんな板に張って乾燥させるかなど、
入念にイメージをして準備をする。
そして、いざ本番!
だけど、なかなかうまくいかない。
フネが浅く簾桁を角度つけて漉きづらい。
ネリの量が少ないのかシワになってしまう。
フネはセメントを練るものを
新しくホームセンターで購入。
ネリも作り直して再度投入するなど、
うまくいかない度に振り出しに戻って修正。
その後、なんとか紙漉きはできたが、
まだ終わりではない。
たっぷり水分を含んだ紙をどう絞るか?
試行錯誤した結果、
板で挟んでその上にジャッキをかまし、
クルマの重さで圧をかける。
すると、水がしみ出してきたので多分OK
最後は板にブラシで張り付けて自然乾燥。
除湿乾燥機をひと晩まわしたら乾燥完了。
厚手じゃなかったので思った以上に早かった。
そして、肝心のデキは60点位かな。
使えないレベルじゃないけど、
この先の工程でうまく行くか
どうかは微妙なライン。
ただ課題も明確になったので
次はもっと欲しい紙がつくれると思う。
手探りでみつけてゆくプロセスが、
ものづくりのおもしろさ。
ただタイムリミットは迫っている。
もっと沢山の紙が必要だ。
それまでにどこまでやれるのか?
このしびれるような感覚も
悪くはないなと感じてる?
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