マレーシアとシンガポール子育て事情
(この記事は2015年に書きました)
マレーシアのジョホールバルとシンガポール、行ってきました。
ジョホールバルでは、インターを3つ見学しました。
現地校とのコーディネートは、自らも母子留学をされている花岡さんが代表を務めるFTPさんにお願いしました。 (未来移住計画社 http://ftp.my/)
・のびのび系の教育をしていて子どもたちが楽しそうだと評判のラッフルズアメリカンスクール
・値段もそれほど高くなく、ファシリティが整っているエクセルシオール・インターナショナル
・中国人が多いので、自然に中国語が身につくのでは?と期待していたオースティンハイツインターナショナル
の順にジョホールバルの街を横断縦断しながら見学。
ラッフルズが一番時間をかけて学校のモットーや理念なども含めて説明をしてくれました。確かに金額も一番高いのですが、子どもたちが教室に寝そべってIpadを操作している光景にはやはりびっくり。
もうすぐ新しい校舎も出来るそうで、学費も値上がりすることが予想されているようです。日本人は結構多く、4分の1ほどいるとのことでした。
エクセルシオール・インターナショナルはとにかく校舎が素晴らしい。新しくて整っていて、綺麗。セキュリティもしっかりしているし、プールやグラウンドもピカピカ。
小学校ではバカロレア(PYP)を適用しているのにそのあとイギリスのケンブリッジ式に戻し、高校のDPでまたバカロレアというスタイルで、これはちょっと意外でした。
オースティンハイツもケンブリッジ式。ケンブリッジ式の教育についてはこちらに載っています。https://araki-takashi.com/cambridge/
幼稚園もあるのでちょっと覗いてみると、皆机に座ってプリントをやっていました。もう勉強ですか?と聞くとそのとおりでした。小学校に入るまでには文字も読めるようになっているそうです。
「オースティンハイツは、中国人がとにかく多数。「多様性」というより、「異文化の中に入って行く」という表現の方がしっくりくるような環境に見えました。
放課後、日本人の小学生が固まって遊んでいたので、「日本とこっち、どっちが楽しい?」と聞くと、そろって「日本」と💦
せっかく日本の一斉授業から飛び出しても、ケンブリッジ式での教育になるのなら英語が習得できるという点以外のメリットがあまりないかな、と思いました。そして、英語なら今でなくも習得出来るだろうなと。
ラッフルズでは「宿題はないのですか」と聞くと、「ありません」との答え。「宿題に追われて、自分の好きな本を読む時間もなくなるでしょう」とのこと。見た中ではラッフルズが一番好感が持てました。
問題は年間150万年の費用。
現実的には、私がシンガポールで働き、夫が現地の日本人学校で働くという図式になるのだけれど、仕事のために私が一日中留守になるのは私たちが求めている「家族のありかた」には反します。
そしてやっぱり一番気になるのびのび遊べる自然の少なさ。せっかくすぐ近くにある海は汚染されていて泳げないらしい。
うーん・・・。悩みながらシンガポールへ。
シンガポールでは、ちょうどやっていた教育イベントに参加してみました。
「人前で話すスピーチ術」なるものを幼児向けに売り出していたりして、いやはや、シンガポールの教育熱はすごいです。
ちょうど、会場に来ていた「マレーシアから教育のために移住してきた」というお母さんとおしゃべりが出来たので聞いてみると、シンガポールの方が安全で教育レベルも高いから越してきたとのこと。
ジョホールバルでは、安心して遊ばせられないわ、とのことでした。
ほかにも、現地の人の声を聞きたくてタクシーの運転手さんたちにも色々聞いてみたのですが、まとめると、
●シンガポールは安全で、お給料もいい。マレーシアは結構いいかげんで警察もいいかげん。シンガポールの警察は怖い。
●シンガポールは国土が狭いので、ジョホールバルに住んでシンガポールに通う人が増えている。(実際に毎日10万人が通勤している。当然、国境の渋滞もひどい。)
●ジョホールバルにもいろいろな国から移民が入ってきて、犯罪が増えている。インターに通う子どもたちの誘拐も実際にある。(タクシーの運転手さんが大げさに言っているような気もしたが)
ジョホールバル、今はコンドミニアムが一年間に100件も建っているそうで、確かに街はそこらじゅうで工事をしていました。何を隠そう私たちも不動産のモデルルームに行ってみました。確かに安いのですが、そこに本当に人の需要があるのかという疑問がどうしても払拭できず、今回は見送ることにしました。
しかしネガティブなことだけではありませんでした。ジョホールバル、一番素晴らしかったのはそこにいる人たちの多様性。
これはもう本当にびっくりしました。ホテルの朝食、プール、バス、スーパー、どこを見ても同じ国籍の人たちだけがいる場がないのです。
中国人、マレー人、インド人、パキスタン人、西洋人などなど、ごちゃまぜになって生活しているという感じです。
これこそ、私が求めていた「いろんな人のいる、多様性に溢れる生活」。
日本に帰ってくると、まわりが見事に日本人ばかりなので窮屈に感じます。
言葉が同じ、人種が同じ、食べるものもだいたい同じ。。。だと、きっと価値観も同じようになってくるのかもしれない。そして、「同じであること」が期待されるようになるのかも。
いろいろ悩みながら、次はオランダです。