ちょっきん先生 教育移住の旅
教育現場を知ってから教育移住を決めた背景から、現場で感じるこれからの教育の課題など綴ります!
教育の大きな変化 2010年以降に生まれたα世代の子供たちは、学校教育が大きく変わり始めた時代に、学びをスタートさせました。「ゆとり教育」から脱却することになった2011年には、英語教育に新たな注目が集まり、小学校での外国語教育の必修化が決まりました。ちょうど私もこの頃から小学校の教員として働き始めましたが、高学年から始まる英語の授業を見て、それまでの教育からの大きな変化を感じていました。 変化の加速 そして、この変化は2020年からさらに加速しました。小学3年生から英
2010年以降に生まれた世代は「アルファ世代」と呼ばれます。ここ数年、教育現場で触れ合っているアルファ世代の子どもたちは、今までの世代とはかなり違う特徴と考え方を持っていると感じます。彼らは、社会に対して前向きな影響を与えようとする気持ちが強く、行動パターンや価値観においても今までにない特色があります。 社会に働きかける世代 アルファ世代は、SDGsやサステナビリティが学校のカリキュラムに組み込まれる中で教育を受けたため、社会的課題に対する意識が高いです。彼らは単に知識を
私達家族がカナダに来てから約半年。カナダの学校に通う息子たちの様子や、私のカナダの学校でのボランティア経験をもとに、日本とカナダの学校を私なりに比較してみました! 日本とカナダの学校の違い 教育システムは、その国の文化、価値観、社会の構造などを反映します。日本とカナダの学校を比較することで、文化の違いや教育に対するアプローチの違いがより明確に見えてきたように思います。 教育内容の柔軟性 日本の学校では教科書に沿った教育が行われるので、安心感とともに杓子定規な印象を受け
日本語を継承語として維持することは、単なる言語能力の問題ではありません。これは、文化的アイデンティティを保ち、ルーツにつながり続けるための道のりです。ここで最も重要なのは、アウトプット学習、つまり実際に日本語で書いたり話したりする機会をもつことです。 アウトプット学習の重要性 継承語としての日本語を効果的に維持するためには、言葉を積極的に使う必要があります。文章を書いたり、他人と会話したりするアウトプット学習は、単に言葉を理解するだけでなく、実際に使いこなす能力を養います
カナダでも現地の子ども達に日本語を教えていますが、こちらでは日本語学習について日本とは違うニーズがあります。 それは「日本人とコミュニケーションを取れるレベルを維持したい。」というニーズです。 継承語としての日本語 これは、日本語を「継承語」として学ぶケースなのです。「継承語」とは、簡単に言えば「親から受け継いだ言葉」です。研究者の中島和子氏によれば、継承語は家庭やコミュニティで使われるが、社会や教育システムでは主要言語として用いられない言語を指します。 継承語として
「日本の学校へ戻るのか」 そして、「いつ戻るのか」 「日本の学校へ戻るのか」そして、「いつ戻るのか」は、海外に住んでいる子どもたちが日本語をどの程度勉強すべきかを決める上で、とても重要なポイントです。 海外での日本語の学習は、その子が将来的に日本の学校の入学試験に合格できるか否かだけでなく、日本の教育システムにスムーズに適応できるかどうかにも大きく関わってきます。 帰国子女が日本で受験をする際の一般論 帰国子女が日本の学校に入学するには、一般入試、AO入試、帰国子女入
海外へ出てみて自分たちも感じることですが、現地に住んでいる日本人のお母さんやお父さんたちとお話して思うのは、やはり皆が一度は「日本語教育どこまでやろうか」という問いを持つことです。 何歳まで日本にいたか(どの程度の日本語力があるか)、家では日本語を話しているか、これから日本に戻る予定があるかどうか等によっても力の入れ方は変わってくると思うので、これは「人それぞれ」で「正解のない」問いなのでしょう。 とは言え、「人それぞれ」では自分なりの方向性を決める基準にはならないので、
海外で生活する日本人の子どもたちにとって、日本語学習は重要な課題の一つです。多くの家庭や学校では、教科書や日本語能力検定試験の準備に力を入れていますが、実際の日本語を使う場面と教室やテストの学習には、大きなギャップがあります。 アウトプットに焦点を当てる 言語学習では、インプット(読む、聞く)だけでなく、アウトプット(話す、書く)も重要です。アウトプットを通じて、子どもたちは実践的な言語使用を経験し、創造的な表現を学びます。これにより、単に言葉を理解するだけでなく、自ら表現
受け身の学びから、主体の学びへ、という流れに賛同してたくさんの教育現場を見てきました。そして、受験に対応するため知識のインプット(詰め込み)から、自分で考える「探求」をという、はっきりした時代の流れを感じています。 探究の一つ先 - 行動することの重要性 教育の世界で最近よく耳にするのが「探求学習」です。しかし、真の学びと成長には、探究の「一つ先」へ進むことが不可欠ではないでしょうか。それは、具体的な「行動」です。 探究だけでは不十分 探究は知識の探求です。疑問を持ち、答
日本のイマージョンスクールで教員→どうしてカナダへ親子移住するという道を選んだのかを対談形式でお話させて頂きました。 ひとりの親として、率直な意見交換が出来たとても有意義な時間でした。
バンクーバーに10年前に移住をされてきた、教育移住の大先輩(でも同級生)である久野浩司さんと対談させて頂きました。 現地の教育について色々お話させて頂き、僕自身も非常に勉強になりました。そして久野さん、人と話すスキルや意見を引き出すスキルが抜群。 この動画も、あっという間に2時間半が過ぎていました。流石です。
カナダに来て崩れた生活リズムを整えるにあたり、やっぱり家族にも「ビジョン」が必要だと考えて、子どもたちにもその説明をしました。 どんな家族になりたいか。 どんな人間になりたいか。 どんなチームを作りたいか。 どんな会社にしたいか。 自分がなにかをするときに、その先のゴールイメージがあるのとないのとでは違ってくるよね、という話から(これは日々「やることボード」への取り組みが出来ていなかったことがよい事例だったので、子どもたちにも「たしかに」「そうだね」とすんなり入っていった
昨日、子どもたちの学校が決まったという連絡が教育委員会から届きました。所変われば、で、日本にいたときは4月スタートの2学年差だったのがこちらでは9月スタートの3学年差になります。 7月半ばにカナダに到着してからしばらく時間が過ぎましたが、どうしてもいったん崩れた生活リズムが元に戻らなかったので、日本でもやっていた「やることボード」を作りました。 小さなホワイトボードの真ん中に縦線を引いて、左に「がんばろう」、右に「よくできました」セクションをつくり、毎日やるべきことを書い
「海外には夏休みの宿題がない国があるんだってー、いいなあ」というのが日本にいる時の子どもたちの口癖だったのですが、それは「水道の蛇口からカルピスが出てくるのっていいなあ」と同じレベルの「そんなうまい話はないだろう」とどこかでわかっているときの「いいなあ」だったと思います。 昨日、カナダの学校に通うお友だちと話していて、「夏休みの宿題ある?」と次男が聞いたところ、サラッと「ないよ」との返事。 (あの噂はほんまやったんか!) と衝撃を受けていました。 とはいえ、夏休み中に
※ 記事がなぜか消えてしまったので再投稿しています。 「50代でカナダへの家族移住」文字で書くと結構インパクトがあります。うっすら危険な香りすらします。 自分たちなりにはしっかりと考えた(つもりの)今回の移住計画、まず最初に、そもそもなぜ?というお話を残しておきたいと思います。 なぜ今? そもそも「教育移住」は長男が幼稚園の年中のときに決意し、それからたくさんの教育現場を見に行き情報収集をし、結果的に「あんだけ行って結局国内かーい」というツッコミを受けながら群馬県に移
小学校の、同調圧力、いじめ、不登校、落ちこぼれ問題、吹きこぼれ問題(この言葉には初めて出会いました)、小一プロブレム・・・。 「教育における「みんな同じ」が生んだ大きな問題 教育哲学者が説く、150年ぶりの学校システムの変革」という記事の中で教育哲学者の苫野先生が分解してくれています。いやですね、「みんな同じ」という日本語(笑)。嫌悪感すら感じます。 対談記事の中で、コロナ時代に教育現場はこう変わるべきだとして、わかりやすくお話してくださっているので簡単にまとめたいと思い