国内移住先検討「きのくに子どもの村学園」
(2015年に書いた記事です)
念願の和歌山の「きのくに子どもの村学園」に見学に行ってきました!
きのくに子どもの村学園は、「世界で一番自由な学校」と呼ばれるサマーヒル・スクールの思想を取り入れた私立学校です。
自由な子どもを育てるために、次のような考え方を大切にしています。
1.自己決定の原則(子どもがいろいろなことを決める)
2.個性化の原則(一人ひとりの違いや興味が大事にされる)
3.体験学習の原則(直接体験や実際生活が学習の中心)
確かに、実際に見学してみると、驚きの連続!!
・先生がいない!(「先生」ではなく、「大人」と呼ぶ。)
・クラスが1年生から6年生の縦割りで、子どもが自分の入るクラスを選べる!
・学校のルールや行事を、全員の話し合いで決める!(子どもも1票、大人も1票!)
・時間割が独特!(プロジェクトいう名前の体験学習が大半)
・修学旅行でどこにどうやって行くかを、子どもが自分たちで決める! 等々
(でも、文科省に認可された学校法人!!)
たくさんの驚きの中でも私が一番衝撃を受けたのは、大人(普通の学校では先生)が、子どもの行動にほとんど口出しをしないという事でした。
子どもたちは、自分の興味の赴くまま、自分のペースで自然に活動していました。
(公立学校の教員の私の目からすると、注意したくなることもありましたが。)
公立の小学校では、休み時間以外は、子どもたちは自由な時間を与えられることはほとんどありません。自習をするにしても、教員がプリントを用意したり、内容を指定します。
なぜなら、子どもたちに自由な時間を与えてしまうと、集団行動が乱れてしまうから。また、子どもたちが静かにしていると、効率よく教員が仕事ができるということもあります。
さらに、トニー・ワグナー著の「未来のイノベーターはどう育つか」という本に書かれていたことも思い出しました。
それは、社会で創造的な仕事に取り組んでいる親たちが、自分たちの子どもをイノベーターに育てるために大切にしている次のような考え方です。
・イノベーターとは、自分の頭で考えることができる人間である。
・子どものスケジュールをいっぱいにせずに、自由な遊びと発見の時間をたっぷり与え、子どもが自分の関心にふけるに任せておくことが大切である。
・従順にさせようとすると、クリエイティブな衝動を殺しかねない。むずかしいのは、基本的なルールを守らせることと、「反逆児」になるのを許すことのバランスである。
これからの時代に生きる子どもたちが「自分で考え、自分で行動する人」になるために、「従う時間」でなく、「自由な時間」をもっともっとプレゼントしてあげたいと本気で思いました。
きのくに子どもの村学園にいる子どもたちに「学校どう?」と質問した時に、どの子も「この学校楽しいで!」と満面の笑みで答えていた事が忘れられません。