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α世代のバイリンガル教育:大きな変化と新しい可能性

教育の大きな変化

2010年以降に生まれたα世代の子供たちは、学校教育が大きく変わり始めた時代に、学びをスタートさせました。「ゆとり教育」から脱却することになった2011年には、英語教育に新たな注目が集まり、小学校での外国語教育の必修化が決まりました。ちょうど私もこの頃から小学校の教員として働き始めましたが、高学年から始まる英語の授業を見て、それまでの教育からの大きな変化を感じていました。

変化の加速

そして、この変化は2020年からさらに加速しました。小学3年生から英語の学習が必修化され、さらに5年生からは正式な教科として扱われるようになったのです。それだけでなく、ギガスクール構想やコロナ流行の影響によってデジタル化が進展し、個々の学びを最適化するための取り組みが急速に進みました。コロナ禍では、私もそれまで全く未経験だった、動画での授業づくりに悪戦苦闘をしたのを覚えています。このような環境の中で、α世代の子供たちは、翻訳ソフトや言語学習アプリなど、新しいツールを駆使して、新しい学び方を身に付けてきています。

親世代の教育への強い関心とグローバル教育

また、α世代の親であるY世代(ミレニアル世代)も、教育に対して非常に熱心です。そして、海外のインターナショナルスクールが日本に進出したり、教育移住という言葉が注目を集めるなど、グローバル教育への関心がこれまでになく高まっています。これは、AIや自動翻訳技術が目覚ましい進歩を遂げている今でも、本当に国際的な場で活躍するためには、自分の言葉でコミュニケーションを取る力が不可欠だという共通理解があるからです。

英語学習のキー:インプットとアウトプット

スポーツの試合に出る前には、練習で技術を磨く必要があります。それと同じように、英語を使う環境に身を置く前の準備として、質の高いインプットとアウトプットがとても重要になります。インプットに関しては、現代のテクノロジーを活かしながら、英語学習を習慣にすることで、その機会はいくらでも手に入れられる時代になりました。

アウトプットの場の提供

しかし、言語をアウトプットする機会を一人で作るのは、なかなか難しいかもしれません。そこで、このようなアウトプットの機会を作るために、私が運営するアウトプットスクールでは、子供たちが日本語と英語の両方を使って発表する学習の機会を提供し、言語をアウトプットするための最初の一歩を踏み出すサポートをしています。こうした経験を通して、α世代の子供たちがグローバルなコミュニケーション能力を身につけ、これからの国際的な社会で活躍するための基盤を身に付けていってほしいと思っています。

教育の進化と新たな可能性

α世代の英語教育は、ただ教育の方法が変わっただけではありません。これからの時代のバイリンガル教育には、テクノロジーを取り入れた学習の新しい可能性と、それを補うための新しい学びの形が求められています。α世代の子どもたちが真のグローバルシチズンとして成長する可能性を高めるには、我々大人世代からのサポートが不可欠だと感じます。


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