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アラサー男性がモルカーと一緒に一人旅した話⑥[完]
こんにちは。厳しい道中でしたね。残ったのはどうやら我々だけのようです。胡乱な文章の波を乗り越えた屈強なるあなたのための交響曲第六番でございます。今回は動画の埋め込みを覚えたぞ!
この記事は
の続きです。もし、以前の記事を未読でしたらリンクから飛んでいただけると幸いです。
この記事は、アラサー男性の平凡な旅を、濃いめに味付けた文章で書き記すものです。ふぉとじぇにっく的な過度な期待はしないでください。
毎度のこの但し書きでカレーが食べたくなった君は、noteで僕と握手!
旅程
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香川県は超えるだけ。
8月7日① アスカ、来湯。
■6:40
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素敵な和膳に囲まれる。ここは松山、サルバトーレ・クオモ(本当に)。
イカしたメンバー紹介するぜ!
主食、さつま汁ゥ!(手前右)
焼いた白身魚の身を麦味噌と合わせてすって、先の魚の骨からとった出汁を合わせた汁……。
を、薬味を乗せたご飯にかけて食べる。麦味噌と出汁のほんのりとした甘さのおかげでご飯がススムくんなハイテンポロックだぜェ!。
主食、鯛めし茶漬けェ!(手前左)
昨晩の鯛めしそのものとは少し変わり、ほのかな鯛の旨みを温かいお出汁と一緒に噛み締める、お腹に優しいバラードみたいな一品ンン!
……昨今の低糖質ブームに真っ向から喧嘩を売るスタイルの朝食である。ナジーム・ハメドかおのれは。後にこのお膳とほぼ同量の果物を食べてフィニッシュした。
果糖もヤバいが致し方ない。
諸君、私は食い意地が張っているのだ。
朝から好きなものを好きに食べる。誰も邪魔できない、夏の光も。ワッチコン、ワッチコンコンコン(SPECTRUM)。
先刻ご承知でございやすね。
■7:20
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ポテトの足を踏んではいけないったら(宮沢賢治風)。
朝食直後に路面電車へ。
がらんとした車内で揺られ運ばれる先は……。
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来ちゃった♡
来ちゃったじゃねーよ。昨日も来ただろ!って?ふふふ。道後温泉は三位一体。本館とは別に2つのペルソナを持つのだよ。
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この日入るのは道後が誇る三湯、最後の刺客。
セカンドサードチルドレン・飛鳥乃温泉。
セカンドチルドレンたる椿の湯には入らないのかって?あんたバカァ?こっちのが赤くてカッコいいじゃない。
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ウソだろってレベルで晴れてる。
出来てまだ10年と経たない新しい館内は、本館のそれと違ってモダンなデザイン。
旧暦の七夕の時期と重なったので短冊を書くイベントもやっていました。
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And thent there were none.
いや、女性スタッフと是倉だけがいる。まさかU.N.オーエンは彼女なのか?でもそんなの関係ねぇ。飛鳥の湯に舞い忍びます。
浴室に入ると、視界の隅で何かがもぞもぞと動いている。ははあ先客だな、と目をやると、壁が動いていた。いや何でやねんねんねん。
浴室では愛媛の伝統的工芸品・砥部焼の壁にプロジェクションマッピングが映される。もぞもぞ動いて見えてたのは映し出された雲海だった。
是倉いのはプロジェクションマッピングに馴染みが無い。無さすぎた。記憶の中にあるのは、せいぜいヴィーナスフォートかどこかで床に映される光の玉をDDRもかくやとばかりに、アリを踏み付ける幼児のごとく、片端から踏みつけていたのが関のやマンボウ。というか、あれは恐らくプロジェクションマッピングではない。
故に雲海の広がる壁を前にした私は、タイムスリップしてきた江戸時代のご先祖ばりに未知のテクノロジーに怯えながら湯に浸かっていた。
うん。そうなんだ。こいつ、ものを調べなさすぎるんだ。無知とは罪なりってソクラテス先生が言ってたでしょ。ンモー。
浴衣(BEAMS製!ふぁっしょねいぼー!)から自分の服に着替える時に気づく。昨日と自分の匂いが違う。少しして分かったのは、それは磯の匂いだったということ。潮風に当てられて塩むすびみたいになっていた私は、温泉で湯通しされて旅の臭みが消えてしまった。
8月7日② ぶらり目的駅下車の旅
■9:00
お風呂・イッパツの後は、ぶらぶらとほっつき歩いて帰る。ほら出た、ほっつき魔だぞ。
前日のほっつきとまとめてお楽しみください。
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道後温泉のお土産店街はすごく洗練されている印象。今風というか軽妙洒脱な感じ。伝われ。
残念でもないし当然だけど、正岡子規が開発した俳句用の色紙・正岡子規式色紙なるものは無い。騙したな小林賢太郎。
都市伝説とされるみかんジュースの蛇口もある。
道後温泉駅前のからくり時計も見ずには帰れない。
温泉で流したはずの汗でしとどになりながら、じっとその時を待つ。待たせる身が辛いかねとは言いますけどね、待つ身の辛さを知ってから言ってくださいね太宰先生。
■9:50
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「高校野球のお兄さん」が年下になって幾星霜。
さあ、あなたも一緒にダメージを負おう。
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魔法省の役人がいるかもしれない。
大街道をほっつく。この時点で大いなる選択ミスをしているが人生はオートセーブのクソゲー。諦めて事後対応でリカバるヨロシ。
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漱石が坊っちゃんの様に大の字で寝転んだかもしれない下宿は、駐車場になっていた。
盛者必衰、栄枯盛衰。なむなむむん。
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8月7日③ 是倉いの大敗北!!絶望の旅路へレディ・ゴー!!
ホテルをチェックアウトし、JR松山駅を目指す。12:21発の特急で岡山に向かって、新幹線で東京へ帰る旅程になっている。
「じぇじぇじぇ!?」
心の中で思わずクドカンの朝ドラみたいな驚きの声が上がったのは、路面電車に揺られながらスマホでニュースを見ていた時のことである。
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「ウ、ウソやろ……こんなことが許されていいのか」
キー坊と同じ表情で驚くのも無理はない。記事の通り、土砂崩れがあったため松山城は休業していた。それ故に是倉いのは旅程から泣く泣く松山城を外していた。それがどうだ。数日前から営業再開だ。
……やっちまったぁ…………。
大街道行ってる場合じゃねえだろ。あれ完全に時間つぶしだったし……。
もっと調べる習慣をつけるとかさァ!ニュースをこまめに見るとかさァ!あるよねッ!出来ること!
心優しいハチワレ模様の猫みたいなやつだって、誰だって多分こーいう。私だってそーいう。
降ろしてくれ!今から走れば特急の出発までには戻ってこれる!声にならない叫び声が胸の中震えてるんだ。分かってる。だから諦めるよ。
心が強ぇアラサーでもこれはリトライを許されない。ド級のナドナ、ドナドナだ。
市場へ続く荷馬車に乗せられた仔牛はこんな気分なのだろうか。
■11:30
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松山駅へ。
ちんまいけれど、他県と結ぶ交通の要。ちなみに絶賛新駅舎建設中で、9月からはそちらも使えるらしい。
いや、もう始まっている、もう止まらない(現在2024/11)。遅筆ここに極まれり。
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ピンクの子にそこはかとない羽海野チカを感じる。
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思っていたより早く着き、松山城に寄らなかった後悔が再び頭をもたげる。
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「12番の乗り場でお待ちください」。
改札を通ると、駅員さんからそう言われた。親切だなと思っていたが、ホームに着くと混乱に変わる。
あれ?電光掲示板……同じ時間にふたつ電車来る……!?
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同じ時間にこのホームにいしづち18号もやって来る。
ドラゴンボールでいちばん可愛いのは18号。
アレレ〜おかしいよ〜?
え、何これふたついっぺんに来るの?
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ふたついっぺんに来た。
鉄道に詳しい友人にLINEをする。帰ってきた返事を要約すると「よくある」。
すまねえな。私は鉄道に対する啓蒙が高まっていないのだ。
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特急しおかぜはぐんぐん進む。松山城への未練を置いてどんどん走る。
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併走していた瀬戸内海から次第に離れていく。
名残惜しいけど、またすぐに会える。車内では車窓を楽しみながらトラベラーズノートを書いていたので、特別書くことは無い。しばし写真をお楽しみくだされ。
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こういう景色を描いた絵の中に閉じ込められたい。
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蛇口からお紅茶は出ませんわ〜〜〜〜〜。
手元のスマホのGoogleマップをちらちらと確認しながら、その時を待っていた。
船旅大好きな是倉さんが、わざわざ陸路を選んだその理由を待っていた。
不意に手元にサッと影が落ちて、すぐに通り過ぎていく。やったぜ、ストラクチャアだ!
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智ちゃんに「ビミョーに狭い」と言われた
大阪さんの心、めっちゃ広いやん。
私の名誉のために言っておくと、動画の咳こみは後ろの席のおじさん。
人類の叡智と血と汗と涙と莫大な金の結晶。んはー、Have mercy.
ドラえもんのひみつ道具みたいなマジックアイテムも好きだけど、やっぱり大勢の人間がたくさんの時間をかけて造り上げたモノの方が私は好きです。乗り物からは見えないところのネジを作った人も、その人を家で支えてる人も、お互いの正義がぶつかり合って嫌な思いをした人も、そんな全てが愛おしい。最高のショーだと思わんかね。知らんけど。
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車輪よ、あれが岡山の灯だ!
本州が近づいてくる頃、数年前に他界した祖母のことを思い出す。
日本全国だけでは飽き足らず、外国語を喋れないことを意に介さずに、空襲や疎開で失った青春を取り戻すかのように、当時まだ敷居が高かった海外へコンビニ感覚で出かけた彼女は、まだこの世に足が着いていた時私によく語った。
「四国?行くのは最後でいいよ」
恐山のイタコに頼みたい。祖母を降ろしてください。孫として一言、言ってやらねばならぬ。
「んなわけあるかい!めちゃめちゃ楽しかったぞなもし!」
二言だった。
パンプキンを「パンプキトン」。ラー油を「ラ・ユー」だと勘違いするほど外国語に馴染みがなかった時代の人だし、四国の様子も今とは比べるまでもなかったんだろうけどね。
さらば、四国よ。おなご先生みたいに、いつかまた戻ってくるからね。
8月7日④ ザ!岡山!DASH!!
■15:20
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ヌクモリティとか言っちゃうアラサーな私には、馴染みのあるフレーズがある。
───大都会岡山。
子供の頃、岡山は綾波レイとかムサシとかリナ・インバースとか恐山アンナみたいな声がしそうな街になるって話を聞いた覚えが、頭の中の八丁目あたりにある。
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いや、普通に栄えとるやんけ。
ネタにされて20年。岡山は新幹線のよく似合う都市になっていた。
見当はずれだったら恥ずかしいけれど、どことなく大阪や京都なんかの近畿地方の駅前に近い雰囲気がある。広島や松山から長い距離を移動してきたことを実感する。
……でも今は、そんなことどうでもいいんだ。重要なことじゃない(霧が出てきたな)。
時刻は15時20分。埴生の宿へ向かう新幹線は16時40分に出発する。つまり、私はこれから80分で岡山観光を済ませなければならない。中谷堂の餅つき並のスピードが求められるこの状況、またしても是倉いのの無計画性が爆発する!
全力で岡山観光を遂行する!!
■15:30
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最終日にガバりまくる中四国旅行RTA実況パート6、はーじまーるよー。
まずは岡電に乗るところからですが、目の前にある乗り場に気づかず1本逃すタイムロス。ですが、再走せずこの先のイベントをスキップすることでリカバリーを図ります。
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RPGのこういう道好き。
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ここからでも分かる金鯱のコントラストがエモいぜ。
後楽園をパスし岡山城へ。こんな暑いのに屋外になんて立ってられるか!ごめんね!また今度。
築城時の石垣が展示されていたりと天守に着くまでもなかなか面白いのですが、あらゆる困難が化学で解決する、この平成令和の時代。皆様におかれましては、心の闇に蔓延る魑魅魍魎と戦うために日々映え力を高めていることでしょう。そんなみなさまのためにぃ(ねっとり)。
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2022年のリニューアル以来、映え力を高め続けている岡山城。夜はライトアップされてカラフルな傘が夜闇に浮かぶ。なんなら天守も光る。市内から見えるそれはさぞ美しかろう(ホームページで夜景の写真を見る)……。
ねえ、これラブh
noteはここで途切れている……。
八雲の「茶碗の中」だとか、そんなことはシラーヌ・ド・ゾンゼーヌ。
いよいよ、天守へ!
……というところでふと時間を見ると15時40分過ぎ。1時間後には新幹線が出てしまう。
ど、どうすればいいんだぁ……。気分はアクサダイレクトのcmで事故を起こした堤真一である。問題は、アクサみたいなサポートを得られる状況ではないことだ。
「おひとり様ですね。よろしければ企画展のSAMURAI館にもお立ち寄りください」
受付のおねーさんの笑顔が眩しい。私は愛情を持ってこのお城で働いている人の厚意を無駄にしなければならないのだ。
「あの……実は新幹線まで時間が無くて……」
主に十割自己責任である。
「でしたら、ぜひ天守の景色をご覧ください。その他の展示は、次に来た時に是非」
あれれーおかしいぞー?(名探偵)太陽ってひとつですよね。今、私の目の前にもある気がしますけど。
満面の笑み、略してマンメンミで最短観光ルートを提示するおねーさん。
見たまえ、これがプロフェッショナルだ。
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頭が虎で体が魚ならその味はいかほど……?
■16:00
スマホのアルバム見ると天守の滞在時間はわずか10分。
Q.風の谷といえばナウシカですが、岡山城で何した?
って問われたら
A.天守に登って降りたとしか
としか、答えようがない。
フルコースのメインディッシュをつまみ食いしてナイフを置くようなものである。ホンマコイツ計画無し男やな……。
8月7日⑤ Not the "Last Train Home"
■16:20
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「こだま」?しらね〜うるせ〜FINAL FANTASY.
朝風呂でさっぱりしたはずの我が身は、アチアチのお日様をいっぱい浴びてすでに汗だく。インナーは揚げ出し豆腐みたいにしみっしみになっている。
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素敵な岡山を沢山アピールしておくれ。
沢山移動したこの旅も、次にやってくる新幹線のドアをくぐってしまえば、やがてそのまま東京である。何だか不思議な気持ちになりながら、新幹線を待った。
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カラスの行水のようだった岡山観光へのささやかな抵抗として、岡山名物をダブルで堪能する。
諸君、私は食い意地が張っているのだ。
たこめしはブツ切りにしたたこの炊き込みご飯。炊かれたことでたこはぶりぶりした食感を残しつつも少し柔らかくなっていて、お醤油がよく染みていて美味しい。
ままかりはニシンの仲間のサッパという魚のこと。グーグル先生は関東ではサッパって言うよと教えてくれるが、東京人の私にもままかりで通じる。今回はお寿司でいただいた。
で、関東の皆さんが気になるのがこちら!(TVショッピング風)
黄ニラ!(おおー)
こちら、お日様の光を当てずに育てたニラでございやす。ホワイトアスパラみたいな。食感はシャキシャキしていて、ニラ特有の臭さが微かにするけれど優しい甘さがそれを包んでいる。うん、美味しい。個人的には飛び道具枠な気がする。握り8貫に対して2貫、箸休めに入ってる程度がいちばん美味しく感じるかも。
■20:00
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東京駅が近づいてくると、車窓に何かがちらちら映る。
……降ってる!
思えば広島に着いた時も雨が降っていた。旅行の間は思い出したくないほどのピーカンだったが、おかげで雨に悩まされない旅行だったのは本当に嬉しい。そっか、やっぱりいてくれたんだね。妙に暑いと思ってたよ。
ありがとう、松岡修造さん……。
■20:30
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駿河屋からお迎えした時からずっと、
口が左に曲がる癖がある。
ビートルズの『Get Back』を聴きながら帰宅。
ひと息ついて荷解きをしていると、微かに磯の香りがした気がする。
片雲の風に誘われて、漂白の思いやまず。
松尾芭蕉の気持ちが嫌という程よくわかる。次はどこへ行こうか。布団に潜り込んで考える。まずは大阪。それから長崎。仙台もいいな。
しとしとと響く雨音の中で、そぞろ神に憑かれた心はぐるぐると思案を続けた。
■ ■ ■
トラベラーズノートを読み返しながらnoteを書いて、たくさんの人に良くしてもらった旅行だったと改めて思いました。とても嬉しいことだし、ありがたいことです。誰かの幸せを支えている人のおかげで、ちゃんと幸せを享受できる。ああ、素晴らしきかな、です。
次は大阪に行ったことをつらつら記録しようと思います。またどこかで見かけたら、読んでやってください。
noteを読んでくださったみなさんも、ありがとうございます。アリーヴェデルチ!("さよならだ")