旅日記:福井県立恐竜博物館を満喫(1/2日目)
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入口~動くティラノサウルス
エスカレーターを下っていくと、暗い通路につながっていた。
この通路を抜けると一気に視界が広がり、かの有名な動くティラノサウルスがお出迎え。
福井県立恐竜博物館は半年ほどの休館を経て、昨年7月にリニューアルオープンしている。このリニューアル前後の違いとしてテレビ番組で取り上げられていたのが、ティラノサウルスロボットの口元だ。
リニューアル前は、迫力を出すためか口を閉じていても歯が見えるようになっていたが、今は口を閉じているときは歯が見えないようになっている(口を閉じているときの写真は撮り忘れた)。最新の研究によれば、歯は見えていると乾燥して劣化してしまうとのこと。ティラノサウルスは口を閉じている間は歯が見えていなかったのではないか、という説に則った形だ。
展示の仕方を見るに、この博物館のメインは中央のティラノサウルスロボット。行ってみて、入館からティラノサウルスロボットまでの導線がとてもよくできていると感じた。
来館者は入館ゲートを通るとすぐに3階分ぶち抜きのエスカレーターにぶつかる。エスカレーターでゆっくりと卵型ドームの深部に向かう。深くなるにつれて暗い展示室が見えてくる。まるで「今から恐竜が生まれた時代に連れて行くよ」とガイドされている気分になる。
エスカレーターを降りると暗い1本の通路に入る。左右にカブトガニや魚竜といった古代生物の展示が並ぶ。彼らの「ようこそ、古代の時代へ」という声が聞こえてきそうだ。
カブトガニたちの歓迎を受け通路を抜けると、大きな恐竜の化石の発掘現場のような展示にぶつかる。その大きさに驚きながら左右の階段をのぼると視界が一気に開け、目の前に生きたティラノサウルス(ロボット)が現れる。
優れた音楽がイントロからサビまで聴き手の気持ちを上手にのせてくれるように、ただ展示を見るというのではなく、現実世界を生きる来館者を恐竜の世界にいざなってくれるような仕掛けが、空間全体を使い巧妙に作られていると感じた。
恐竜の展示(生物の進化を中心に)
恐竜の展示も、ただ「大きい!すごい!」ではなく、進化の歴史が感じられる解説文が多くてとても興味深かった。
ちなみに館内にはインフォメーションコーナーがあり、年配の職員が座っていた。ホワイトボードには「質問受付中!」の文字が。聞きたいこと、あるある!!
今回、福井県立恐竜博物館に行きたいと思ったのは、NHKのドキュメンタリー番組の影響が大きい。いくつかドキュメンタリーを見るうちに、地球の成り立ちや動物の進化の歴史を知りたい気持ちがムクムクと湧き出てきた。
福井県立恐竜博物館は、恐竜博物館としては国内最大である。恐竜がどんな時代にどんなふうに生活していたのかを知るためには、恐竜の化石だけではなく、その他の生物や地質など地球全体を見ながら調査をする必要がある。そうであるならば、恐竜以外の地球や生命の誕生や進化に関わる展示もあるはずだ。そう思った。
恐竜以外の展示物
思った通りで、恐竜以外の展示も充実していた。
おわりに
福井県立恐竜博物館の平均滞在時間は1時間~1時間半らしいが、私は途中流し見しつつも3時間の滞在となった。ショップにも寄りたかったので、なくなく質問は諦めることに。これは次回のお楽しみということにしよう。
このあとは福井に戻って知人と食事。知人はリニューアル前後で恐竜博物館に行ったとのことだったので、どのように変わったのかを聞くと「前の方が子供だましな感じだった気がする。今の方が学術的な面が強くなった」と。
確かにティラノサウルスロボットの周りに大きな複製をたくさん並べられているのを見ると、ターゲットとして子どもを強く意識されているのかなと感じた。
個人的には、生物の進化の流れや地球環境の歴史が時系列で整理されていたらもっと良かったな、と思った。詳しい人はこれで十分なのかもしれないが、時代の順番もあやふやな私は、生物と地球環境を合わせて時系列でまとめられた年表などがあれば、それぞれの展示のつながりがより見えやすくなり、理解も深まったかもしれないと思った。
2日目は、敦賀に行ってまいります。