【六寸刻文皿】の道行#14「ハマ落ち」
こんにちは。上出惠悟です。
今年、創業143年になる私達が今座っている席には、かつては違う人が仕事をしていました。六代目である私ばかりが注目されがちですが、当然職人達も皆代替わりしています。彼らに血縁関係はありませんが、先人とも言える前任者達の仕事を受け継ぎ、同じ方向を向いてその仕事と毎日向き合い続けています。
窯まつりが閉幕してはや2週間が経ちました。今年の窯まつりで私は、初日の朝礼で「おめでとうございます」と皆に伝えました。窯まつりが果たして成功するか否か、何も判らない中で「おめでとう」とは変な感じもして照れますが、これまで長右衛門窯に携わってくれた歴代の職人や従業員、経営者、そして自分達の手仕事の伝統と知恵を全員で祝うという日が、年に一度くらい必要なのではないかと考えていたのです。そんな気持ちで取り組んで欲しいと思いました。何故そう思ったのかは分かりませんが、若い新人が増えて来たこともあるのかも知れません。
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