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【干支水滴 寅】の道行14「干支盃と型つくり」

こんにちは。上出惠悟です。

これまで干支の水滴の道行について取り上げて来ましたが、上出長右衛門窯で準備している干支ものは水滴だけではありません。そろそろ他の品物についてもこの道行でご紹介していきたいと思います。

高校生ぐらいの時から毎年夏になると祖父に「何か売れそうな干支盃のデザイン考えてくれや」と冗談半分によく言われました。前回も書きましたが、長右衛門窯の干支盃はもう40年は作り続けている商品で、夏頃から翌年の干支のデザインを考えることが伝統になっています。「売れそうなデザイン」という祖父のお題は実に難しいものですが、重要なことでもあります。

私の祖父、上出兼太郎(左)と人間国宝の吉田美統さんの対談(KUTANism)↓

今年も干支盃のデザインを考えた訳ですが、私が実際に干支盃のデザインにタッチし始めたのは巳年の2013年頃からで、自分としてもなんとか納得できるものが作れるようになったのは戌年の2018年以降です。とは言ってもそれはデザインの話であって、売り上げのことではありません。前回も書きましたが、昨今は日本酒離れと言われ、そもそも盃が売れる時代ではありません。日本酒好きの方にとっても私たちが作る干支盃はやや小さいのかもしれません。日本酒好きだけど下戸な私なんかが、ちびちびと啜るにはぴったりの大きさなのですが、、。今私は地元酒蔵の日本酒ラベルを定期的にデザインさせて頂いているのですが、日本酒について私たち窯元側から伝えられることがもっとある気がしています。

という訳で課題のある干支盃 寅の新デザインお披露目は最後に取っておいて、その前に干支水滴の型作りからお伝えしますね。

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上出長右衛門窯の道行

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現在進行中の新作開発の紆余曲折するストーリーを、テキスト、写真でお伝えしています。旅は道連れ世は情け。これまで秘密にしていた新作とそのアイ…

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