第4話 ライオン黄金時代 マサイマラNR　2021年9月

▶チーターが連合を組んだわけ
サバンナの命は様々な形で繋がっています。ヌーを知るにはライオンやチーターも無視できません。というわけで今回はヌーにまつわるライオンのお話。

2020年～21年はコロナで自宅軟禁（自粛）の年でした。私は家でテレビばかり見ていたのですが、当時マサイマラNRで人気者だった５頭のチーターのドキュメントが放送されたのを見ましたか？

ワイルドライフ 「アフリカ大サバンナ　最新報告！群れを作った５頭のチーター」 −NHKオンデマンド

チーターはライオンとは違い群れを作りません。ただし兄弟は独立後も一緒に生活することが多いようです。子育てをするメスは主に単独で生活、または姉妹で一緒にいるようです。

チーターのお母さんと５頭の子供達

ところが当時マサイマラNRの北部で目撃されていたチーターは、兄弟ではないオスを含む５頭が連合を組んでいたのです。これがちょっとした話題。
番組の中でチーターの保全団体 Meru Mara Cheetah Project のチーフは、
———なぜチーターは群れを作るようになったのか？
という問いに対し、
「この辺りはライオンが増えたから、危機感を覚えたチーターが協力して生きているのではないか」
という見解を示していました。

ん？ライオンが増えた？ ライオって減っているよね。
増えた？

マサイマラのライオン“マリダディ”と子供

そうか。「この辺りは」ですね。言われてみれば確かにそれは心当たりがあります。
どういうことかと言うと……