きのこの女王*キヌガサタケ
きのこの女王と呼ばれ憧れの存在として人々の心を惹きつけてやまない…。それはキヌガサタケ。
レースのロングスカートを纏った優美なお姿は女王の風格にふさわしい。これが自然の造形とはにわかには信じがたいですね。
梅雨時の朝、竹林に現れるきのこです。早朝に卵型の幼菌から頭を出し始め、たった数時間でスカートを広げて成菌になり、昼ごろには倒れてしまう儚いきのこです。竹林だからといってどこにでも生えるわけではなく、わりと珍しいきのこですが、発生場所を見つけられれば毎年お目にかかれるようですよ。
頭の茶色い部分をグレバと呼び、強いにおいを発生させます。一般的には、う○こ臭とか言われますが、ガスの付臭剤のようなにおいも混ざっている気がします。なんにせよ腐敗臭です。このにおいで虫を呼び、ベタベタするグレバについている胞子を運ばせます。
う○こ臭い女王様は虫がお好き…。
このレースの部分、なんのためにあるのか解明されていません。触ってみると結構しっかりしています。グレバで虫を呼ぶので頭部に集まるのかと思いきや、レース部分を好んで食べる虫たちも多い。何とも謎です。
私はキヌガサタケを自力で発見できず、地元のきのこ仲間に教えてもらって見に行ったのですが、初めて実物を見たときはとても感動しました。何カ所か「あそこに出るらしい」という噂を聞きつけ探したのですが、なかなか見つからないのは半日しか見られないことも要因なのでしょうね。
それにしても美しい。半日で倒れてしまう儚さもあり、ずっと眺めていたくなるきのこです。
きのこをかわいく撮れるレンズ増やしたいです🌱🍄🌿