【業界研究】コンサルファームでの昇進ってどれくらい難しい?各タイトルで求められることは?の解説<スタッフクラス編>
どうも、外資系うさぎのちょこさんです。
突然ですが、ちょこさん最近こんな感じのことにお悩み中なんですよ。
ちょこさんが割とシニマネとしての安定した立ち回りができるようになったからなのか、シニアコンサルタントとマネージャの壁とくらべて、マネージャとシニアマネージャの間の壁ってとても高く分厚いなってのがよく見えてくるようになったんですよね。
同じように、マネージャまではサクッとプロモーションできてもそこからの+αの成長がなかなかできずにマネージャで滞留してるコンサルタントがそれなりにいるのも納得だなって感じです。
このあたり、ここ2,3年の環境の変化で、先輩や上司の働き方を直接見ながら学ぶって機会が減ってきてるってのも背景のひとつしてあるはずなんですよね。
コンサルファームに限らず、先輩や上司の働き方、つまり自分があと何年かして上の立場になったときに、どんな感じで仕事できていないといけないんだろうかってのが見えてきづらいってのは色んな業界に共通する新しい大きな課題だと思います。
というわけで今回は、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャ...といった各タイトルごとの期待値や、プロモーションするために超えないといけない壁ってどんな感じなの?ってあたりについて解説していこうと思います。
新卒でも中途でも、コンサルファームに入るけどオファー貰ったタイトルだとどんなことするの?とか、いざ働いて見たけど次のタイトル目指すためにどんなことできないといけないの?って不安になっている各位へ有益なnoteになると思うので、心して読んでください。
さて、本編入る前にいつものコピペです。
この記事も有料設定していますが、全文無料で読むことができます。もしいいねと思っていただけた場合は、ちょこさんの大好物のおいしいチョコレートを一粒調達するための費用としてカンパいただけると大変うれしいです。
では、本編をどうぞ。
◆タイトル構成について補足
珍しいことに最初から補足になってしまうんですけど、ややこしいことにファーム間でタイトルの呼び方が微妙に違っているので、今回のnoteではとりあえず以下のような記載で統一しておきます。
・パートナー
・ディレクター
・シニアマネージャ
・マネージャ
・シニアコンサルタント
・コンサルタント
コンサル界隈の各位は適宜、自社の呼び方で読み替えてくださいな。
せっかくなのでもうちょっと細かく知っておきたい各位はこちらのnoteもセットでオススメです。
◆まずは全体像を見ておきましょう
何事も最初に全体感つかむのは大事ですからね。
ざっくりと書きましたが、体制図やおもな役割、だいたいこんな感じです。
大きな点として
・パートナーはあまり個別のプロジェクトには降りてこない
・いわゆるプロマネ機能を担うのはシニマネ
・マネージャはまだまだ手を動かす期待値も多い
・シニコン/コンサルタントはとにかく作業
ってあたりを覚えておくと良い感じです。
というわけで、細かい話に移っていくことにしましょう。
◆コンサルタントの期待値
新卒もしくは社会人経験5年未満くらいの中途採用者の最初のタイトルです。
FF5で言うところのすっぴん、ラグナロクオンラインで言うところのノービスです。
全てはここから始まります。
コンサルタントの役割、それはひたすら先輩や上司から振られた論点やタスクを高速かつ高精度で処理すること、もうそれに尽きます。
期待値も、まずはコンサルとして基礎的なスキルを持っていてそれを発揮できることで、具体的にはこんな感じになります。
つまり、まずは振った作業をちゃんとこなしてくれる作業員になってくれていたらOKかな、ってところです。
「え、そんなもん?」って思っちゃうかもしれないですが、基礎を固めるってものすごく大事で、ものすごく難しいことなんですよ。
ここが最初にできていないとその先の作業は危なっかしくて任せられないので、まずは型を覚えることに全力を注ぐつもりでいきましょう。
周囲も新人コンサルタントにそこまで高い期待は寄せていないので、作業はちゃんとやりつつ、守破離の守を徹底的にやる段階です。
もちろんお客様感覚でいたらド詰めされますけど、ある程度は"育てられる側"として扱ってもらえるのはコンサルタントクラスの特権です。
ちょこさんだけじゃなく、コンサル系ツイッタラーが口癖のごとく「悪いことは言わないからコンサルになりたかったらできるだけ下のクラスから入れ」って言いまくってるのもこのあたりが理由です。
だって、シニコンで入ったらこれらのことは最初からできて当然、なんならコンサルタントの指導もできてくれると助かる、ってレベルになるんですから。
ちなみに、巷で言う未経験マネージャはものすごくキツイ問題の根源もここです。
作業はもちろん、指導もできて当然、更にはチーム内の品質管理までできないといけないですからね。
そんな感じで、コンサルタントの各位は一日も早く一人前のコンサルタントになるべく、ひたすら眼の前の作業の速度を精度を上げることを目標にしていきましょう。
もちろん、無心でただ手を動かし続けるだけではギルティなので、単純な作業ひとつとっても、どんな仮説をもとに設定された作業なのか、プロジェクト全体の論点のうちどんな領域に関係する作業なのか、とかを考えながら、頭と手を同時に動かす癖をつけましょう。
この癖、あとで必ず自分を助けてくれるので、必ずマスターしてください。
コンサルタントクラスの1周間の働き方イメージをまとめたnoteもあるのでよかったらご一緒にどうぞ。
- シニアコンサルタントへの壁
正直、ここはあんまりというか全然ありません。
真面目にやっていれば普通に上がれます。
本来、コンサルファームでは、ひとつ上のタイトルの仕事を任せても大丈夫そうだ、という状態になったらプロモーションの候補者にしてもらえる、という仕組みだったんですよね。
でも昨今は規模の拡大も甚だしいので、コンサルタントからシニアコンサルタントであれば、アサインされたプロジェクト全部で平均的な評価を大きく下回る、なんてことがなければだいたいみんな同じタイミングでプロモーションするような風潮が強いです。
評価がものすごく高い/低いなどあれば1年くらいは前後しますけどね。
たとえほぼ自動的に上がったとしても、シニコンになったらシニコンの期待値を満たさないといけないので、そこは油断せず頑張りましょう。
◆シニアコンサルタントの期待値
つづいてシニコンの期待値です。
中途だと社会人経験7,8年くらいの方が多いイメージではあります。
というわけで期待値の例を見てみましょう。
基本的にシニコンはコンサルタントの上位互換です。
期待値も延長線上にあります。
さっきの全体像にもあるとおり、マネージャ配下で割り当てられた個別論点の検証を進めるとか、作業をひたすらこなすといった感じです。
さっきシニコンへはほぼ自動的にプロモーションできるとは書きましたけど、アサインする側からすると、コンサルタントからちゃんとプロモーションしてシニコンになったスタッフと、未経験でシニコンで入ってきたメンバーはやっぱり違うなってのはありますね。
それくらい、型を覚えてから上がってきたという実績は強いんですよ。
未経験者は未経験者なりに、コンサルスキル以外のところ(特定業界の実務経験や知識など)で評価されて入ってきてるので、コンサルスキルが低いからそれだけでNGとは言わないですけど、中途入りたての社会人経験7,8年くらいのシニコンより新卒3年目のコンサルタントの方がパフォーマンス高いってのはザラにあるので入ってくる方はそれなりの覚悟を持って入ってくる必要があります。
とはいえ、最初はパフォーマンスが低い中途シニコンでも3年くらい頑張っていれば期待値を十分満たした仕事ができるようになるので大丈夫です。
安心してください。(生存バイアス)
そうやって順調に年次を重ねていったシニコンへはマネージャ見習いとして少しずつマネージャへの期待値となるタスクを振りつつ、うまくこなせればプロモーションへの評価材料とし、うまくこなせなくともひとつ上のロールにチャレンジしたって実績を残させる、とかってのもマネージャ層以上は考えてたりします。
地味なようですけど、スタッフをちゃんとプロモーションさせる、ってのも我々の大事なお仕事ですからね。
- マネージャへの壁
シニコンの頃までは、ひとりの作業者としてのアサインがメインで、同じチーム内のコンサルタントの指導やレビューへの期待はそこまで大きく持たれないのが通常です。
ただ、それがマネージャになるとしたら話は別です。
マネージャになったら、
・自分が作業者として完成していること
・プロジェクトの管理運営ができること
・現場責任者としてクライアントとの対応ができること
・メンバーの育成ができること
あたりが求められてくるので、プロモーション候補として推薦されるためには、これらの期待値に一定は応えることができる状態であることが必要です。
ひとつめの”作業者としての完成”はシニコンとして頑張っていれば自然と到達できるんですけど、それ以外は意識的に上のロールの仕事をさせて貰わないと経験が詰めません。
そのためにも、シニコンとして2,3年過ごした後は、プロジェクト上の上司や育成上の上司とよく相談し、マネージャがやるようなタスクを少しずつ委譲してもらい、プロモーション推薦のための実績を積むことが大事なんですよね。
もちろん、そういったチャレンジをさせて大丈夫だ、って思って貰わないといけないので、日頃の行いがものすごく大事ですよ。
- もし万一どうしても独立したいのであればせめてここまで来てから
コンサルあるあるで尽きない話といえば、コンサルのフリーランスってどうなのよ?的なやつです。
ちょこさんとしては総コンで数年過ごして独立ってのはあまり良い考えだとは思わないんですけど、何かしらの強い思いがあってどうしても独立したいのであれば、せめてマネージャプロモーションギリギリ手前くらいまではやることをオススメします。
ついでに、”ポストコンサル”として意味のある転職をする場合もやはりこのあたりまでは行っておきたいですね。
理由は単純で、作業者として完成していないとコンサルと名乗るどころの話じゃない、からです。
本当はプロジェクトの管理運営みたいなところもちゃんとできたうえで卒業、とした方がいいんですけど、そういうのは回避してひたすら成果物を作り続けたいってタイプのコンサルタント、一定いることにはいますからね。
◆長くなってきたので続きは<マネージャクラス編>で!
毎度のことなんですけど、調子にのって色々書いていたらそろそろ5,000文字くらいになってきたのでこのあたりで一旦区切ることにしますね。
書く方も大変ですけど、読む方も大変ですもんね。
お互い一休みしましょう。
マネージャ、シニアマネージャへのプロモーションを目指して日々奮闘されてる各位、後編の公開までちょっとだけお待ち下さいまし。
◆オススメの1冊
もう当たり前すぎてちょこさんフォロワッサン各位はみんな10冊くらいずつ持ってるはずだと思うんですけど、ご新規フォロワッサン向けにまた紹介しておきますね。
コンサルに限らず、一年目に限らず、どういう心構えで日々のお仕事と向き合っていけばよいか、と改めて深く考えてみるきっかけになる本です。
若手のうちは突出した成果を出すなんてことはあまり現実的ではなかったりするので、当たり前のことを当たり前のようにやれるだけで十分です。
ただ、コンサル業界においてはその"当たり前"とやらの水準がやたら高いので、この業界に来るからにはそのあたりしっかり覚悟を持ったうえで、まずは"作業者として完成する"ことを目指していけば意外と生き残りは難しくないものだったりします。
変に斜に構えたりイキったりせず、謙虚にコツコツ淡々と、目の前のタスクを捌いてくことに集中してみてください。
案外、そういうのが評価に繋がる結果を出すための秘訣だったりしますよ。
ではまた次回!
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