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ノートが変わると人生が変わる?“能動的ノート術”で思考をアップデート

思考がどんどん広がる「能動的ノート術」とは?

ノートって、講義や会議で言われたことを写し取るだけ……なんて使い方になりがちですよね。もちろんそれでも大事なことはメモできますが、ただの「受け身ノート」にとどまるのはもったいない! 
そこで登場するのが、「能動的ノート術」。情報を整理して、自分の頭の中をスッキリさせたり、新しいアイデアを生み出したりするための“積極的な”ノート活用法です。ここでは、代表的なノート術の例や、学習・仕事への応用法をご紹介します。

代表的なノート術いろいろ

1. Zettelkasten(ツェッテルカステン)

  • カード1枚に1アイデア。

  • どんどんカードを増やしていき、それぞれをリンク付け。

  • 脳みそというより「第二の脳」の完成を目指すイメージ。

ドイツの社会学者・ルーマンおじさん(おじさん呼ばわり失礼)が使っていたシステム。ものすごい数の本や論文を残した生産性の秘訣だったそうです。デジタル版なら、ObsidianやRoam Researchといったアプリが有名。研究や執筆をバリバリやる方には、かなり役立つはず。

2. マインドマップ

  • 紙の中央にテーマを書いて、ブランチ(枝)をにょきにょき伸ばしてキーワードを配置。

  • 思考の森(というよりジャングル?)を視覚的に整理するイメージ。

  • 1つのブランチには1つの単語だけ、というのがお約束。

英国のトニー・ブザンさんが広めた発想法です。まるで木を描くようにしてアイデアをどんどん枝分かれさせるので、頭の中がごちゃごちゃになったときにも一発ですっきり。「絵心がないから無理……」なんて思わなくてOK!  stickmanみたいなイラストでも大丈夫。とにかく“描いて整理する”のがポイントです。

3. コーネルメソッド(コーネルノート)

  • ページを左右(1:2)+下部に分割して使う。

  • キュー欄(左):キーワードや質問を書き出す。

  • ノート欄(右):メモの本体部分。

  • サマリー欄(下):1ページ単位で要約を書く。

コーネル大学考案の学習ノート術。記録(Record)から要約(Reduce)、復唱(Recite)、熟考(Reflect)、見直し(Review)までの“5R”をこなしていくと「気づいたらテストの点が上がってた!」なんて嬉しい結果が期待できるはず。教えるつもりで声に出して確認すると、ちょっと恥ずかしいけど記憶にメチャ残ります。

他にもいろいろ!

  • バレットジャーナル:タスクや予定を「・」や「→」「✓」などのシンプルな記号で管理。英語だとなぜかおしゃれ度3割増し。

  • アウトライン法:箇条書きに下位項目をどんどんインデントして、論点整理がスッキリ。ツリー構造が好きな人に。

  • KJ法:情報を1枚ずつカードや付箋に書いてグループ分け。机の上が大惨事になるけど、終わったときには頭が晴れ渡る不思議。

  • ゼロ秒思考:1分以内でA4メモに思ったことを書き殴る。書き終わったら「あれ、私こんなこと気にしてたの?」と自分でもビックリ。

いろいろ試してみると、自分に合うやり方が見えてくると思いますよ。


ノートを「書く」だけで終わらせないために

1. とりあえずは自分の言葉で書く

「先生(上司)がこう言ってたから、そのまま書き写そ~」だと、残念ながら理解が浅いまま。まず自分なりに咀嚼し、自分の言葉でまとめてみましょう。こうするだけで頭の中に“定住”してくれます。

2. いったん書いて、あとで整理

会議や授業の真っ最中はとにかくメモ優先。後でゆっくり清書&要約。リアルタイムに完璧を目指そうとすると、手が足りません。

3. 見出しやインデックスをつける

後から振り返って「あれ、どこに書いたっけ?」となると面倒なので、章タイトルや日付をしっかり。バレットジャーナルみたいに最初のページに目次を作るのもアリ。

4. 図・表・色分けでパッと見わかりやすく

テキストだけびっしり書かれたノートって、自分でも見返すのがちょっと怖い。矢印やマーカーを使うと、情報がぱっと整理されます。わかりやすいというより、「もはやノートが優秀なアシスタント」状態。

5. 疑問やアイデアを書き足す

読書ノートなら、著者にツッコミを入れるような感覚で「これ、ほんと?」とか書き込みましょう。会議中もアイデアが浮かんだらすぐ走り書き。一度忘れてしまうと、“アイデアさん”は二度と戻ってきてくれないものです。

6. 定期的に見返す

ノートは、閉じたままほったらかしにしておくと寂しいことこの上なし。忘却曲線を逆手にとり、1日後・1週間後・1か月後など定期的に再会しに行きましょう。思いのほか、昔の自分が書いたメモに「なるほど、いいこと言ってるじゃん」と感動することもあります。

仕事や勉強でノートを使い倒すコツ

仕事編

  • アイデア出し:マインドマップやKJ法を使って頭のモヤモヤを可視化。ゼロ秒思考で1分書き出すのも手軽でおすすめ。

  • タスク管理:バレットジャーナル式で箇条書きにして、終わったら✔、延期なら→。一目で進捗がわかるので、仕事のできる人に見えてきます(実際に仕事もはかどる)。

  • 会議ノート:アジェンダごとにスペースを確保して議事録をアウトライン化。最後にアクションアイテム(宿題)を書き出すのを忘れずに。

学習(勉強)編

  • 予習・授業・復習:3つのノートを作る余裕があればやってみると効果抜群。授業ノートを後で復習ノートに書き直すと、嫌でも頭に入るという仕組み。

  • ミスノート:苦手問題・間違えた問題だけを集めた専用ノート。試験直前に「暗黒のノート」として読み返すと点数アップに直結。

  • 暗記強化:コーネルノートのキーワード欄を隠して自問自答。たまに駅のホームでやってると変な人に思われるかもですが、効果はバツグン。


さらに学びたい人向け、おすすめ本&デジタルツール

書籍

  • 『メモの魔力』 前田裕二
    具体→抽象→転用、という三段活用でアイデアが湧いてくるワザがたくさん。自分探しにも使えます。

  • 『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』 ライダー・キャロル
    世界中で大ブームを巻き起こした“バレットジャーナル”の公式ガイド。紙とペンだけでここまで管理できるのか、と驚きます。

  • 『どんどん勉強が楽しくなるノート術』 みおりん
    学習ノートだけでなく、勉強のモチベUPにも役立つテクがたくさん載ってるので、学生さんだけでなく社会人の学び直しにも◎。

ほかにも

「ゼロ秒思考」

「思考を耕すノート」

など、いろんな本があるので気になるものを片っ端から試してみるのがおすすめです。

デジタルツール

  • Evernote:昔から「第二の脳」と呼ばれてます。画像の文字検索もOK。ネットの情報をひたすらコレクションしたい人に。

  • Notion:何でも1つにまとめたい!という欲張りさん向け。議事録やタスクボード、データベース管理まで、オールインワンでこなせちゃいます。

  • Obsidian:リンク機能でノート同士をガシガシつなげられるのが売り。Zettelkasten派にうれしい、ローカル完結型のツール。

  • Microsoft OneNote:タブレット+スタイラスで紙感覚のデジタルノートが作れる。Office製品との相性が良いのはやっぱり強い。

まとめ

最初に書いたとおり、ノートって「使ってなんぼ」です。せっかくメモしたアイデアも、開かれないノートの中にずっと眠らせていたら宝の持ち腐れ。
今日の会議や勉強でも、まずは1ページでも2ページでもいいから書いてみましょう。そして後でちょこっと見返して、何か一言でも意見や疑問を書き足してみる。
それを続けていると、自分でも気づかないうちに「思考が深まるサイクル」がぐるぐる回り始めます。誰が一番得するって、もちろん自分自身です。
ぜひ今から、“能動的ノート術”を仲間に引き込んでみてください。あなたの知的生産性が、しれっと加速するはずです!

※Amazonのアソシエイトとして、イオリは適格販売により収入を得ています

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