ヨルシカのインスト曲について。
最近ヨルシカをよく聴く。
大概の若者と一緒。
ヨルシカは、
現代人の夜志向を歌っていると言われる。
いわゆる、夜好性と呼ばれるものだ。
喪失と逃亡を焦点に、歌詞が回っていく。
喪失と逃亡を称賛するようなヨルシカの歌詞を聞くとき、
現代人はその心地よさに、身を浸している。
夜にこそ得られる、その心地よさに、
身を浸している。
僕が、初めて本格的に琴線をかき乱されたのは、
「7/13」というインスト曲を聴いた時だ。
波の音をバックグラウンドに、
エレキギターとドラムが交錯していく。
はて、光を感じる。
ヨルシカは、各アルバムに一定数、
インスト曲を織り込んでいる。
ピアノを中心とした曲が多いが、
中には「7/13」のようにピアノが入らない曲もある。
光を感じるのである。
僕は、これらのインスト曲から光を感じる。
気のせいかもしれないけれど。
さて、僕が感じているこの光は、
朝日なのだろうか、
夕日なのだろうか、
月明かりなのだろうか、
はたまた、星明かりなのだろうか。
真昼間の光ではなさそうなことは確かである。
歌詞のついた曲で、夜を駆けるヨルシカは、
歌詞のないインスト曲で、光をほのめかす。
これは、夜から昼への架け橋の光なのだろうか。
夜にだけ輝く、あの光なのだろうか。
そもそも、そこに光なんかないのだろうか。
僕にはわからない。
【7/29 追記】
今日発売のアルバムは、ベートーベンの月光で始まった。
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